最近の「MBO」や「TOB」のラッシュは凄いですね。「ベネフィット・ワン」(2412)を巡り…「エムスリー」(2413)と「第一生命」(8750)がバトルを演じ、「アウトソーシング」(2427)はベインによるMBOと言うか…TOBです。「ニデック」(6594)の…敵対的と言うか。事前の根回しがない「TAKISAWA」(6121)へのTOBに続き…日本市場は、大きく…動ています。ここに来て「大正製薬」(4535)や「ベネッセ」(9783)のMBOです。
日本生命が「ニチイ学館」をベインから2100億円で買いますが、2020年8月にベインは市場から1100億円でTOBをした案件です。このニチイ学館は20年8月にベインなどと組んでMBO(経営陣が参加する買収)を実施する前の20年3月期の営業利益(121億円)から…5割以上も利益は増えたそうです。経営者が変わると…内容も大きく変わるものです。つまり、たった3年足らずで…1000億円の利益です。
一方、話は変わりますが、新聞によれば…松野さんは退陣するそうです。この出来事は昨日も述べましたが「面白い構図」です。政治資金が一旦派閥に入り、野党は「裏金」と呼び…NHKなどは「キックバック」としていましたが、解釈によれば…派閥から個別の政治家に政治活動費の配分とも言えます。自民党から国会議員に、選挙の度に資金が振り分けられますが、これは報告の義務があるのでしょうか?
メディアは「裏金」と言う表現を用いていますが、この案件は微妙です。
カタルが税務署に追っかけられて、追徴課税されましたが…カタルが世話になっていた税理士は協会の人で、この人は税務大学の学長だったかな? 兎に角、偉かったのです。その人に丸投げをしたのですが…1000万円程度の追徴課税を受け、他に住民税です。サラ金から800万円を借りて国税は払えたのですが、住民税は分納をしました。
このYさんは「リクルート事件」の指導的な役割をした一人でした。故に、何故、リクルートの「江副さんが犯罪」なのでしょう?…と素朴な疑問を彼にぶつけました。そうしたら…Yさんはリクルート・コスモスの上場に際し…お金のない人まで、融資先を斡旋したことを「やり過ぎだ」と述べていました。
もともと…未公開株は上場が決まっていたとは言え…株価です。しかし…その多くは公開価格より、高く決まります。だから賄賂と言えば…分からないでもありませんが、滅多にないのですが…その公開価格を割れて…上場になるケースもあります。
それなのに、何故、賄賂の認定か…疑問だったのです。それまでの慣習では、知り合いに優先的に配分する「親引けの制度」があったのです。一般的には、知り合いの人に、上場前に株を配るケースは良くありました。
この話とライブドアの事件は、記憶に新しいのですが、粉飾決算に認定で、堀江さんは逮捕され…有罪ですが、のちに次々に明るみになった粉飾決算は、「不正会計」とか…「虚偽記載」との言葉に変わりました。でも堀江君ほど…ひどい扱いではありません。IHIや東芝など…みんな同類です。
今回の政治資金問題は、政策活動費の扱いなら、記載の必要があったのでしょうか?
法律の解釈も難しいですね。素人には分かりませんが、客観的に観て…カタルは地検による安倍派閥への「仕返し」にも見えるのです。あの時、黒川人事で安倍首相と揉めており…安倍さんは、その権力争いの戦いに敗れました。市場原理派閥が、「村社会論」に敗れた構図に見えたのです。故に…昨日は「江戸・長崎」の言葉を用いました。
さらった…と触れたトヨタの「株式会社ダイヤモンド社への民事訴訟提起について」は調べたのですが、よく内容が分かりません。ですが…「9月23日号の特集記事」が原因ではないかと思います。
その文のなかで、章男さんの長男の豊田「大輔氏」が鳴り物入りの…未来都市計画「ウーブン」の事や車載OSの不調を語っています。これが…コーポレートガバナンスに反するような記述が見受けられます。トヨタは基本的に村社会構造の会社です。同様の記事は昨年もダイヤモンドは掲載しています。どうも…この行動に噛みついたんじゃ…ないかな?
読者の皆さんはカタルほど多くの情報に触れてないでしょう。極端な話…このレポートを書くためにカタルがどれだけの資料に目を通しているか? 実際は大変なのです。
「市場の整合性」を探るとは…関連する「社会現象」が、「一つの流れ」にならないと大きな相場にはなりません。市場は原発再開を、「東電」(9501)の株価に結び付けて博打をしていますが…自分の頭で考えてみれば分かります。福島原発関連の費用負担は大変な金額ですから、東電は実質的な「破綻企業」です。この辺りも「村社会」なのです。市場原理の考え方とは違います。
冒頭に掲げたMBOやTOBの話題は、市場原理の考え方です。しかし政治資金規正法やトヨタの統治は村社会の考え方です。新旧の交代だろうと思っていますが、なかなかスムーズに時代が転換してないから、野村証券の株価の値動きが「もたついている」のでしょう。経営者もイマイチですからね。
ここで昨日の解説の補足も必要かな?
何故、ジェイドGの田中君の経営姿勢が素晴らしいか? 自社株買いのおかわりは10月16日の発表で、(翌日、10月から4月に変更)その日の株価の安値は1374円です。
そうしてカタルが危ないと思って投げた株価の1400円前後の時は11月14日ですが、その2日後の11月16日は大幅な陰線でした。そうして…間髪入れずに、「3Qの進捗状況の発表」です。分かりますか…? 田中君の株主愛が…。
トヨタの半期の包括利益は4兆2453億円もあるのです。でも日本基準の純利益は2兆5894億円ですが…この違いも解説しないと分からないでしょうが、包括利益は持っている有価証券なので時価換算で含み利益を加味したものです。一方、日本基準はそれらを含めない細則主義の業務利益の話です。国際会計上は包括利益で判断をするのです。
この爆利益にも拘わらず、トヨタは、たった1000億円の自社株買いです。
日本基準で3.86%での株主還元です。国際会計基準の包括利益では2.35%ですよ。株主を馬鹿にした会社ですね。ジェイドGの田中君との違いを実感してください。田中君は営業キャッシュフローの…ほぼ全てを株主に還元しています。だから…カタルの持っている1万株を現物にして…3年から5年程度の期間、ほったらかしておけば…1億円になる可能性もあります。ですが…トヨタはならないでしょう。
ダイヤモンドに噛みつく…「企業統治」です。しかも…賃上げ表明もまだしていません。三井不動産は10%ですよ。サントリーは2年連続の7%です。社会に残す企業として、相応しい…企業なのでしょうか?
物事の考え方と言うのは、難しいものです。
別に地検が悪いとか…トヨタがおかしいと言っているのではないのですよ。僕らはどんな社会を理想として歩むか? カタルは他人批判をするようなギスギスした…社会を毛嫌いしており、「寛容な社会」形態を望むのです。
寛容な社会になると…失敗を畏れずに、人々の行動が積極的になります。何故、日本生命は2020年の8月の時にニチイ学館のTOB報道に触れて…さらに高い価格でTOBを表明しなかったのでしょう。たった3年で1000億円も違うのですよ。
しかし…今回、「ベネフィット・ワン」へのエムスリーのTOBに対して…「第一生命」はさらに高い価格でTOBを表明しました。この3年の時間軸の推移で、時代は変化したのです。
プライベートファンドの「ベイン」はリスクを取って2020年に行動を起こしました。ようやく日本も、第一生命がリスクを取るような段階になりました。この間に3年の時間が経過しています。そうして…先ごろベインは71億ドルも資金を集めたのです。「ツルハ」(3991)へのTOBも噂されています。カタルは「時代の変化」を述べています。
同時に、ここで大切な事は…「市場の整合性」の考え方を説いています。
観方は人により違います。正しいとか…間違っていると言う「白・黒」の話ではありませんよ。株式投資と言うのは、自分が「どんな社会」を望むか? その選択でもあります。
カタルは「市場原理」派閥です。頑張る奴が正当な評価を受ける社会を目指します。大谷君が、ドジャーズに7億ドルで移籍が決まったそうです。10年で1015億円です。1年で100億円ですよ。でも多くの人は競争を好みませんから、「村社会論理」です。故に、協調性を求めて、他人の行動を制約します。だから「失われた時代」が35年も続くのです。「市場の整合性」は、株価の値動きにも現れます。
「川崎汽船」(9107)の話を、昨日はしました。
川船の2022年の9月末に「似ているような値動き」の株があります。今日は「昨日のお約束」を、果たさねばなりません。実は最近、不可解な…「株価の値動き」が見られるのです。何故か…カタルは理解に苦しんでいます。
そもそも株価の値下がりが続くと…誰もが、「駄目だ」と思って…株を手放します。2020年の9月の川船は酷かったのです。3696円の高値からの下落率は45.4%です。
散々、あの時は「低PERの謎」の話しをして「株価がおかしい」…と述べていました。実際にカタルは、あの日の寄り値を、「僅かな株数」ですが…川船を買っています。でも流石に…この騰がる過程で株を売っているのです。しかし現実は、この安値から株価は5833円ですから、2.89倍です。約3倍に水準訂正になっています。
同じことが…今の市場でも、起こり始めています。その銘柄は「大阪チタン」(5726)です。だって…考えてください。ボーイング社は、在庫を消化するために…来年も、再来年も…増産をします。明らかにフル操業になった大阪チタンが、一番潤うのに…何故か、株価は下げています。別のカタルの「知らない悪材料」があるのでしょうか?
いや…明らかに、この株価の動きは「市場の整合性」を欠いています。
親会社と言うか…取引先のボーイング社の株価は、ようやく…下値圏を離脱する値動きに見えます。金曜日は関門だった243ドルを抜いてきました。赤字から黒字に転換する激変時期を株価は来年迎えます。
同時に今回のトラブルの元になった「スピリット・エアロシステムズ」(SPR)は米国の航空機部品メーカーです。航空機OEMメーカーに胴体システム、プロパルジョンシステム、主翼システムなどの航空機部品を製造、販売しています。
この部品会社の「スピリット・エアロシステムズ」(SPR)の株価も提示しておきましょう。「ボーイング」は赤字から黒字ですが…「スピリット・エアロシステムズ」(SPR)はたぶん…来年も赤字が残るのでしょう。
でも「大阪チタン」(5726)の増額修正は確定しており…ラバトリーなどを提供する「ジャムコ」(7408)も同じでしょう。
何故…新規の設備投資が、必要なほどの好業績なのに…株価は下がり続けるのでしょう。明らかに、「川船」と同じように…実態と株価のギャップが広がって来ました。良いですか…、このような下げの場面から…慎重に、下値を買い続けるのです。
来年は華が大きく開きます。
僕らは論理的に可能性のある株を攻めるのです。でも株価の下落は、何処まで続くか分かりませんから、一度に買わずに…分散をします。先ずは打診買いをしてから、また様子を観るのです。しかし実際の株価は、明らかにおかしな現象です。このような「市場の整合性」に合わない現象を…「ギャップの大きな株」に投資をします。しかし慎重な対応が求められます。
今日は、昨日の会員レポートの補完の意味も加味して…原稿を綴りました。
考え方と言うのは「色んな見方」があります。イスラエルの即時停戦決議に、米国は拒否権を使い、イギリスは棄権して、日本は賛成をしました。ある意味で…イスラエルがガサに侵攻するのは、ロシアがウクライナに侵攻するのに構造は似ています。アラブの人は…イスラエルの侵略に長年、「耐えて」…来たのです。イギリスは勝手な国です。ユダヤ系が実権を握る米国も拒否権を発動するわけです。でも難しい問題です。
先ほども…「村社会構造」と「市場原理」の話を展開しましたが、自分が、どんな世界を目指すか? 株式投資はその選択でもあります。
故に自分自身が、自分の頭で、考えて行動をすることです。正解と言うか…不正解と言う話とは、少し「投資の論点」が違います。まぁカタル自身も、迷っている訳です。難しくて…面白いでしょう。あとは、自分で判断をしましょう。大切な事は無理をしない投資をすることですね。また…明日。
会員の方は「新しい原稿」をアップしましたから…お読みください。