メディアの劣化

厚生労働省から毎月発表されている「勤労統計調査」があります。此方です。ここからの相場とって…非常に「重要な指標」になって来ますから、本日は、その話を展開しましょう。先ず、何故、この賃金動向が重要なのか? 

基本的にメディアは非常に分かり辛い…報道の仕方をします。この報道を受けて…一般の人は「名目値」と「実質値」の違いを理解していません。うちのかみさんは給料が下がっていると思っています。

しかし…僕らは名目時代に生きており、「名目値」で生活をしています。人間の感情は、名目値により左右されるのです。実質値でも…感情は動くのですが、名目値ほど…インパクトは大きくないのです。このような解説をして…分かる人と、分からない人が出てきます。

理解度の違いです。

NHKのニュースを観て…カタルは何故、実質値と同時に「名目値」の話を大きく取り上げないのか? 不思議に思いました。このニュースを聞いて…一般の人は、8月と比較して…「2.5%減少」したと言う話と「17カ月も連続で給料が下がっている」んだ…と解釈します。そういう報道の仕方です。間違いではありませんが、受け取る側の心情を加味していません。

しかも、この春に…自分の給料上がったとしても、この報道を鵜呑みにします。しかし…現実の名目換算では「1.6%の上昇」をしているのです。流石、経済紙の日経新聞には、その事を謳っており、ご丁寧にグラフまで登場させています。この実質賃金がプラス圏に向かっていますが、現状は物価の上昇に負けているのです。

何故、この話が重要なのか?

この後の日銀の金融政策に、影響を与えるからです。たぶん…学者先生の植田日銀総裁は、この実質賃金の「プラス圏への上昇」を待って…金融政策を大きく変更して…日本も金利上昇になります。

こうなると…カタルの語っている資産投資が加速して「野村証券」が、そこから本番の様相を示して、ドンドン…と、株価が上がるのです。株価は、通常、半年先の未来図を織り込みますから…もっとも、はやい可能性として、来年の2月から春の時点で実施賃金がプラス圏に浮上する可能性があるのです。

何故、980円の株価を付けて理想買いを2013年に示したか? そうしてアルケゴス事件からの一連の「ごたつき」がなければ、つまり普通の経営者なら、三菱UFJの株価と連動して動く筈だったのです。先ずは、昨年の721円をクリアして…来年の春に向かい980円を奪回する…野村証券の相場のシナリオが浮上するから…この実質賃金動向の話は重要ですね。別にこれだけではありませんが、重要な要素の一つなのです。「市場の整合性」の理解の話しです。

何故、実質賃金の上昇が必要なのか? お金が実際に動く基準点になります。今は名目賃金だけの上昇で…未来への物価上昇の不安が醸し出されていますが、実際は、大きく動きません。それでも…証券投資の金額が徐々に膨らんでします。金利裁定の話です。

株価と言うのは、基本的に論理的に構成されており…株価が決定されていますが、日本はその銘柄間のギャップを修正する機能がないのです。本来ある「株価ギャップ」は、機関投資家が修正するものですが、日本の機関投資家は偽物ばかりで、確りした…「知識武装」が出来てないのでしょう。カタルはそれを長年嘆いています。

一昨年、お船の「低PERの謎」を、あれほど…「おかしい」と述べて、ようやく最近、修正されてきました。日本製鉄の2000円割れは、配当利回り投資から観て、「金利裁定機能」が働き…もっと早くに株価は修正されるべきなのですが、このスピード変化です。

誰も…確りした「基礎知識」がないのでしょう。暗記だけの勉強をするのが、東大なのでしょう。東大法科を出た奴は、確かに…みんな優秀です。あいつらは、カタルと違い…一度、聞くと、何故か…その事が記憶に残るのでしょう。でもカタルなんか…何回も名前を聞いても、いつも…「右から左」です。同じことを、何度も聞くから「馬鹿」なのです。でも…理解力の点では、自分が分かるまで、しつこく調べますから…ちゃんと身に付いた理解力になっており、応用も可能です。人間はきっと「得意、不得意」があるのでしょう。

株式投資は、本来は僅かな価格差を取る「鞘抜き投資」とは違います。

ディーリングと言うのは、板状況を観て、場のムードで、「鞘を抜く投資」が、皆さんの大半の人は「株式投資」だと勘違いをしています。

何故、小手川君が株式から不動産投資に向かったか? あの時から始めているから…たぶんレバレッジを上手く活用しているなら、200億円のお金は、今では1000億円前後に膨らんでいる筈です。不動産もこの低金利で「爆利益の蓄積」です。でも彼は、やはり頭が良いのでしょうね。自分の金額で「鞘抜き」が出来なくなったから…不動産に転向したのでしょう。

此処では「バフェット」は違います。景気変動の利用もありますが、基本的な生活信条を大切にして…あまり「魅力は乏しい」のですが、堅実な投資、絶対に負けない投資を実施します。故に、底値圏で株を買えます。この「待つ時間」が、大変な「忍耐力」です。カタルは、理屈上は…分かりますが、この待つことが、苦手です。常に「朝三暮四」の口なのです。

今年の相場は、この我慢が利く人が「儲け」を得られました。三菱UFJのメールを良く貰います。でも2年~3年ほどの時間が掛かっています。

ようやく…実質から「名目値の世界」になって来たので…カタルのような「買い」しか…しない馬鹿でも、恩恵が受けられるような時代になって来ました。

名目GDPが2ケタ増加に驚いて…少し浮かれましたが、ようやく…その段階になって来ましたね。経済の流れと言うのは、既に事前に決まっているのです。カタルは「本物の投資家」を目指しており、偽物の「鞘取り」商いは、あまりしませんが、根が博打好きなので…目先もやります。

でも株価は上がるのですが…株価が高値になっても、ずっと…推奨をするから、「乖離問題」が生じ、今年などは、上手く行っていません。今年は、まだ「薄利多売買」なのです。カタルは先走りますから…常に利益が爆増しになる「雪だるま」投資に挑戦したがります。

今回の野村証券などは、最近の良い事例です。660円で利食って置けば…良い男ですが、「雪だるま」方針だから…追証になって565円で1万株を投げています。この玉は551円の買いですから…微利益でした。追証で、この下げで4万程投げています。

基本方針の「間違い」と…海外投資家の動向の読みが間違っていました。でも方向性は変わりません。岸田総理が「貯蓄から投資」を謳っています。その進化のスピードを観るアイテムの一つが、厚生労働省が発表している毎月の「勤労統計」なのです。日銀の植田さんの金融政策の要になっている指標です。

良いですか…僕らは「目先は捨てても」良いのです。

未来の方向性を目指して…「本物志向の投資」をするのです。実際にカタル銘柄は、時間軸を我慢して、ブツブツ投資を2年から3年ほど続けるなら、バフェットを超える「爆利益」でしょう。200日線を割れているときから…注目している銘柄を多く出しています。株価が下がったら、自信をもって買い続けましょう。それが…ブツブツ投資の基本戦略です。

世界の名目賃金と実質賃金の変化の様子

冒頭の名目値と、実質値の賃金動向の「世界比較」が此方のグラフです。日本だけが馬鹿な実験をしたので、なかなか…黒田元日銀総裁が「笛を吹いても」国民は騙され続けていますから、「踊りません」。しかし名目値は、「コロナ禍」からのインフレ、更に「米中対立」からの国内回帰があり、此処にバイデンなどはインフラ政策が加わっており米国経済は強いですね。

サマーズはなかなか面白いね。長持ちする米国経済で「エナジャイザー・バニー」と喩えており、さらに「かつてのように金利が経済を導く手段ではなくなりつつある世界にわれわれは生きているのかもしれない」とも述べています。


「エヌビディア」(NVDA)の日足推移

この後半の話ですが…カタルは「AI革命の進展」が「異次元の世界」を作り出す可能性を考えています。だから…450ドルを奪回した「エヌビディア」の株が、PER30倍ラインの600ドルを超える水準を目指すかどうか…。その動向を注視しています。一株利益が20ドル台へとの…レポートを何処かで観ました。

米国の時給賃金動向の推移

米国は実質賃金動向が、常に「プラス圏」で推移をしているのです。雇用統計値の発表で明らかなように…米国の時給賃金は前年比で7月は4.33%の伸びですが、CPIは3.2%でした。8月は4.15%の地銀の伸びですが、CPIは3.7%です。つまり…常に物価上昇を上回るプラス圏で推移していますから、消費も、なかなか…落ちません。物価高を克服する成長を遂げているのです。この世界の1991年からの推移を観ると…日本だけが異質の展開を続けています。

故にパイオニアの指名解雇事件を起点に、終身雇用と年功序列などの日本的な仕組み、そうしてバブル崩壊による資産価格の下落、特に土地資本の1100兆円の資産価格の下落の影響と…村社会の独自価格をグローバル価格に転換する「空洞化」の動きなどが影響して…長い間、「失われた時代」で通じて…「構造改革」を実施したため、国民の誰もが受けた…犠牲の中で、構造転換を進めてきたのが「失われた時代」なのです。他にも色んな原因があるのでしょう。

統計数字の裏には…このような意味が隠されていますが…誰も真実を理解してないのでしょう。ここで「新しい経済対策」のパート従業員の105万円と130万円の税金の壁の問題が、やはり統計数字に大きな影響を与える可能性がありますから…この現象を詳細に…これから注意して観ないとならないのでしょう。

毎月の勤労統計から、実質賃金と名目賃金の 要因分析

今日は厚生労働省が発表する毎月の勤労統計から、実質賃金と名目賃金の理解を深めるレポートを作成しました。一番大切な事は「名目数字」がプラス圏になっていることなのです。やがて実質もプラス圏に向かうのです。このような「知識武装」がされてないと…株価の下落が怖くなり…底値を叩くのです。

しかし…確りした経済の基礎知識があるなら…株価の暴落は「天与の買い場」になります。しかし…ここで問題が生じます。個人、個人の「力量問題」です。この力量のなかには、資金量の話しから、個人の性格の問題もあります。だから一概に決まった正解はないのです。個別対応の問題なのです。それでは本日は、この辺でお終いです。

これから会員レポートを作成しますから…会員の方は明日にでもお読みください。また…明日。



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