指数には様々なものがありますが…我々は日経平均株価に馴染みがあります。しかし時価総額では、既に…バブル期のピークだった590兆円を超えています。
まだ…日経平均株価はバブル期の38915円の高値を更新していません。
更に遅れているのが東証一部単純平均株価です。この株価は230円台です。
このグラフの方が、昔を知る証券マンにとっては、シックリ来る印象です。カタルはこれまで…「デフレの関門」と、デフレの「トンネルの出口」の話をしてきましたが、今の日本経済の実態を考えると…単純平均値の方が今の日本経済の世情を、良く表しているようにも思えます。
本当に情けないレベルの日本人の資質です。
自分達の子供世代を考えると…残念ながら、昔の人と比較すると度量も何もかも…劣るように見えます。日本人の教育制度は与えられたものを、ただ覚えるだけの教育のようです。この弊害でしょう。自己改善を図ることなく「事なかれ主義」で、たらい回しの役所仕事などは代表事例のような気がします。折角、改善意欲を持った若者が世に出て来ても、村社会構造の維持のために、「出る杭は打つ」とばかりに…叩く姿は悲しい現実です。
しかし米国は、ある意味で「肝要だなぁ~」と思います。カタルが毛嫌いをするビットコインなどの仮想通貨を始め、SPACなどは詐欺集団に似た資金集めにも見えますが、容認をしています。仮想通貨など…技術の高度化を図る為、多少の錬金術も容認しています。カタルには「偽札づくり」と、同じレベルに見えるのですが…面白いものですね。
カタルは、いつも真剣に世の中を考えてきましたが…理解できないことも多いのです。どうにか…この環境下でも、「うつ病」などの精神病に罹らずに生活できるのは、「忘却能力」が他人より優れているのでしょう。なるべく…過去の失敗は忘れるように出来ているから…かも知れません。
カタルの手許に古いチャート集があり、東証の単純平均が載っています。バブル当時は1903円だったようです。しかしネット上には正確なデータの古いものは見当たらず…取引所のサイトでは1998年からのものです。この辺りが…歴史を重視しない国民です。過去の「汚点」を消す傾向があるのかもしれません。日銀などもそうです。古いデータはなかなか見つけるのが難しいのです。
今回の日本の実験は、壮大なスケールでの実験です。カタルが感じるのは、資産価格の上昇による金融力と、日々働いて得る労働所得による金融力では、主は資産価格の影響力が大きく…実際の労働による金融力と言うのは、それほど大きなものではないと言う印象を持っています。
この辺りは、株式も似たイメージです。おそらく読者の大半は個別株の要因で株価が下がっていると思うかもしれませんが…それは違います。カタルは全体の外部環境の影響力の方が、7割近くの…あるいは、もっと強いのかもしれません。そう感じています。
カタルの「ユビキタス」(3858)好きは有名です。この株との出会いは2010年の2月です。リーマンショック後に低迷する時代です。市場に…上がる株が「皆無」なのです。
その中で、唯一生まれたのが…ユビキタスでした。当時に日足を掲載しておきます。上がる株が皆無の中で…カタルは800円台に上がったユビキタスに望みを託して…買いました。そうしたら大きく上がったのです。ですが…結局は本物に育ちませんでした。
QB(クイックブート)と言う画期的なプログラムの開発で消費電力を軽減させる…夢を考えました。でも結局…今は、車のカーナビに使われる程度で、カタルが考えたような広がりは観られていません。
今回の失敗の原因は、全体相場に対するカタルの読み違いです。
既に日本株は、デフレ状態から完全に離脱して…名目時代に移行したものとして…相場を考えていました。ですが…まだ完全移行になっていません。たぶん…非常に緩やかなペースなのでしょう。トンネルを超えると、「そこは雪国だった」…と言う景色変化はなく、次第に夜明けを迎える速度かな?
川端康成ではなく島崎藤村なのでしょう。いや…シェークスピアのマクベスのマルカムのセリフですね。その夜明けも、非常に緩やかに太陽が昇っている印象です。ともすれば…地球が逆回転をするようなイメージです。
当初は、エーザイでもやれると思っていましたが…より保守的な目先利益で高配当の海運株を、今回は選択して賭けています。ですが仕手材料株に、特有な…「一過性の利益」を題材にしており、エーザイの目先は悪いが、夢の大きな課題ではなく…目先は大きな果実だが、夢はない課題を選択した感じです。故に…カタルは、どちらかと言えば…「ITバブル」に近いイメージを持っています。
しかし…面白いですね。
ロコンドは経営戦略の違いで…周回遅れになったのですが、表面上の利益があるから整理が遅れました。ですが…エーザイは、株価に見合った利益はなく夢も剥がれている為か…整理が速いように見えます。来年、辺りかな? またやってみたいと思っています。ロコンドは、次の決算で、株価を叩くなら、そこから…またスタートしてみようと思っています。
ただ昨日も載せましたが…日証金の回転率は改善を始めたとは言え、未だに67日台です。やはり50日を切らないと…せめて60日を切って欲しい所です。今は、まだ全体の相場環境が、改善したとは言えません。
この中で生まれた海運株は、本日の日経新聞には「ばら積み船」の価格動向が載っています。ケープサイズは特殊な大型船の話で、基本はハンディマックスです。ケープサイズは鉄鉱石や石炭などの鉱石を運ぶ大型船のものです。
当初から「港湾問題」の話からコンテナ船が注目されていましたが…同じ条件の筈です。前回の商船三井は、ばら積み船の市況改善で 株価が2万円台に乗ったのです。その時に、カタルはかなり勉強をしました。基本は中国ですが…中国は今、意識的に引き締め政策をしているように感じています。
この話も面白いですね。
日米貿易摩擦問題(1983年頃から)が起こり、米国では日本車を壊すパフォーマンスをするほど…米国政府は日本の為替政策を問題視していました。そうしてとうとう…プラザ合意(1985年)に至ったのです。あの当時のカタルはペイペイで…今ほどの知識はありません。だからあまり考えてなかったのでしょう。
そのプラザ合意を受けて…日銀は金利平価説を採用し「後先を考えず」…利下げに誘導して為替相場の緩和を図りました。馬鹿です。副産物の資産価格の高騰を見逃し…銀行は貸し出し競争に走り120%融資をするのです。もう大蔵省も、日銀も全く機能していません。
でも中国は日本を反面教師にして、今回は逆の方向性を試しているように感じます。資産を投げ売りしている「恒大集団」を観ると分かります。この実験が5年後、10年後…どんな結果を生むのでしょう。興味ある課題です。故にここでの…ばら積み船の傭船料の高騰は少し意外です。まぁ、この報道は今の海運株の補佐にはなるでしょう。
そういえば…ある読者からカタルが「海運株」を大推奨している為か…メールを貰い、面白いことを言っていました。
変換キーを変えると海運株が…「開運株」に変化します。これは頂きです。面白いね。ロコンドやエーザイで敗れ、痛手を受けた…カタル君、この「開運株」で、自分の運命を変えられるかどうか…。ガンガン強気の最中です。
金曜日は原稿を挙げた後…昨日は商船三井を最初は7600円で100株を売り、直ぐに7500円で100株を買ったのですが…その後、もう100株を50円幅で利抜きして…更に10円幅で300株と200株と連続して「利抜き」作業をしました。
今サイトで、儲けを確認しようとしたら…使っている証券会社はメンテナンス中で、詳しい数字が確認出来ませんが、この利益が、更に「投資枠」を広げます。だからもう少し…船株の「買い乗せ」が出来ます。カタルは期間限定の短期投資ですが…今回は「雪だるま投資」を心掛けています。
仮に相場の期間が、もし…年末から来年まで続くなら、この儲けだけで家が建つかもしれません。売れない那須の土地に、家をつくり…引退できるかな?
もういい加減に…情報屋稼業も卒業式を迎え、ノンビリ…犬と一緒に魚釣りにでも行きたいものです。神様は果たして…微笑むかどうか。本当に…株価が50倍になった三光汽船のように…50年ぶりの大相場になるかどうか…。果てしない夢は続きます。