日本の礎に…!

前期の業績数字が纏まり、今週は大きくPERが低下しました。日経新聞の指標では、シャープなどの赤字企業も含んでいますから、個別のPERを単純平均すると全体のPERは下がります。だって…シャープは赤字なので、マイナスPERですからね。プラス分が食われます。カタル独自の黒字のみの数字では、今期予想に変わりPER22倍から20倍程度に下がりました。この数字が割安かどうか…、難しいですね。未来にわたり20年分の利益を得られると、株価の現在は評価されている訳です。

これまでの企業は、株主還元に後ろ向きで、会社を私物化してきた事例を、数え上げればキリがありません。社宅などは…その事例かも知れません。国は官舎制度など止め、資産売却して借金返済をすべきです。ようやく近年、スチュワードシップコードと言う考え方が、日本でも取り入れられました。これは機関投資家が、投資先の経営を監視する企業統治への取り組みに対するガイダンスの事です。ソニーからファナックに対して、サードポイント(ヘッジファンド)が、「ものを言う株主」として登場し、ファナックは株主還元率を、なんと80%と…厚くしました。あのトヨタも、株主の期待に応え、増配や更に3000億円の自社株買いを実施し、株主期待に応えます。

でも平均的な日本企業の姿は、益利回りが5.79%なのに対し、配当利回りは、東証一部は1.52%、なんと日経平均では、それよりも劣り、1.41%だと言います。日本を代表する筈の日経平均株価採用企業の平均が、一般企業に比べ劣るなんて…日経225の選択基準と言うのは、本当に日本を代表する企業を選択しているのか、どうか、疑わしいですね。村論理を増長している日経新聞社です。

株主還元率(配当性向)は、26%以上になっているようです。この数字は自社株買いを含んでいませんからね。故に、実質的の配当性向は、もっと高いのでしょう。カタルは成熟期を迎えた日本経済なので、配当性向は50%以上が望ましいと考えています。更にその企業に、充分な内部留保があるなら、不必要な資金は社会に還元すべきで100%の株主還元もあり得ますね。だから何度も…ROE経営の実施を、これまで述べて来ている訳です。そうしないと…、いつまで経っても、日本は時代に取り残されますね。低い利益率しか期待できない産業に、日立のような大企業が、数の論理で居座る経済構成は、明らかにおかしいですね。たとえ儲かっていても…です。利益率の低い部署は、捨てる覚悟が必要です。これではイノベーションが、起る筈がありません。

果敢に高い利益率を求め、新規の分野に積極投資するのが、本来の姿でしょう。だからROE経営なのですね。お金には、自己資金も、他人資本も関係ありません。常に金利が掛かるのです。だからこそ、借金を増やし効率経営をすべきですね。借金ゼロの大企業なんか、ふざけた経営ですね。だって資金調達コストが、今のように低いなら、借り入れを起こし、投資をしてさらに商売を拡大させるべきです。だからユニクロの市場評価が高いのです。

そうして売上高利益率が、高い産業ばかりを、日本企業が独占すればいいのです。競争相手が居ないところに、新規参入すべきですね。MRJを抱える三菱重工は、カタルが期待する企業の一つですが、今週は、インド企業との資本提携を見て、ガックリとしましたね。まだ三菱農機などと言う、不採算部門を抱えているのですね。国内では、既にクボタ、せいぜい井関程度なのでしょう。でもグローバルでは、クボタも怪しいものです。もっと経営資源を、儲かる分野に振り分け、常に、リストラを心掛けるべきです。まるで昔の儘の…村論理で生きている企業の姿です。このような事例が、まだまだ存在すると言う事は、日本は未だに、非常に…危ういですね。エジソンのGEを見てください。常に産業構造を変えています。生き残る企業は努力を欠かしていません。

もう一つ、ガックリしたのが、事前の報道通り…、関空の入札に、三菱地所や三井不動、日本生命などの…我が国を代表する日本企業が、コンセッションへの参加を見送った事ですね。たしかに45年は長過ぎ、様々な条件が厳しいのかもしれません。しかし…これでは小さな政府は、いつまで経っても実現できませんね。いつまでも…官僚主導に頼る経済のままです。わが国の財政問題を考えれば、貸方(借金=国債)の対し位置している借り方の資産が、過剰なのですね。この部分を民間に移転させ、効率化運営を導入しないと…いつまで経っても、日本は、自立は出来ません。

プライマリーバランスの達成は、喫緊の宿題です。締め切りは、あと僅かです。残された時間はない筈ですね。既に日銀が財政ファイナンスを実施しているのです。非常に危ういという認識が、日本を代表する企業にないとすれば…呆れる経営者のモラルです。だから世界競争に負け続けるわけです。東電などの延命策を引きずるから…効率化が、なかなか進まないのですね。まるで東電の上場維持を見ていると…成田闘争をみているように感じます。

最近、読者が増えている「IRNET」ですが、内容が、少し難しいですか?しかし株の原理を、しっかり掴んで欲しいのですね。カタルは、何度も、上がる銘柄は、既に決まっていると…述べています。分からないのが「最後の壁」、誰が何時、どんなタイミングで仕掛けるか? …と言う事だと述べています。時代背景を考えれば、オリックスはPER100倍評価の器です。だって市場規模は1000兆円ですからね。

20年で日本を改善するとして…、このコンセッションの市場規模は、毎年50兆円ですよ。これほど有望な市場が、ぶら下がっているのに…、三菱グループが参加を見送る訳です。三井不動は、わが国を代表するデベロッパーですね。各地で展開しているショッピングモールを観てください。豊洲にあるキッザニアなどは、素晴らしいアイディアですね。運用能力は、わが国では、ずば抜けています。それなのに…それなのに、チャレンジする意欲がない村論理のサラリーマンが、トップに居座っているのでしょう。哀しい現実ですね。

日本の未来を考えれば、必ず、国や地方政府が抱える資産を、民営化するのが日本の成長を促進させますね。逆に、これまで、これ程、国に頼ってきたので、これが逆に強みになります。GDP比の国債比率を見れば、分かりますね。アジアインフラ投資銀行(AIIB)に対抗するために、先頃、安倍首相は、アジア地域へ13兆円の資金提供を決めました。アジア開発銀行(ADB)を強化するのでしょうが…、カタルはAIIBもADBも統合させる方向性が、正しいと思っています。戦争責任認識などを巡り…、安倍首相の意向も分かりますが、中国や韓国が、日本の戦後補償を認めてないのが現実です。わが国は戦後、長年にわたり、これらの国に対し、多額の経済援助を実施してきました。でも本当の真意は、戦争補償だったのです。

日本は米国に原爆を使用され実効支配されても、米国に寄り添っているのは…、東西冷戦下に於いて、米国は日本を利用してきましたが、その反面、あらゆる面で、利便性を図ってくれました。その恩義を感じているからです。沖縄返還などは、いい事例です。北方領土と比べて見れば分かります。沖縄の人は、その意味を噛みしめると良いのです。ある意味で捕虜生活から解放されたのです。それを基地移転で、多額の政策援助費を交付されているのも忘れ、いつまでも…ごねているのは、韓国人レベルの意識に思えます。嫌なら、今、住んでいる場所を出て、何処にでも、引越せばいいのです。日本の女性は国に騙されて、慰安婦として、米軍相手に犠牲を払ってきたのです。食えない為…など、理由は色々あるでしょう。しかし現在の韓国の慰安婦問題と、構図は似ています。韓国人と日本人の価値観は、かなり違いますね。

しかし米国は、日本に対し寛大に技術支援をしてくれました。日本の技術進歩は米国の模造品製造のおかげですね。東西冷戦下に於いて、長年、日本は米国の庇護を受けて来たのです。その為に、戦後、日本は急成長できたのです。朝鮮動乱での特需など…数え上げればキリがありません。今だってボーイング社は、先頃、決まった777Xの製造分担に、日本企業5社を指名しました。三菱重工、川重、富士重工、さらに新明和に日本飛行機ですね。他にIHIや住友精密など…関連企業は多く育っています。

ただ、中央集権体制の維持により、国家総動員体制で臨んだ発展が、バブルを誘発させ、コントロール不能になったのですね。それは固定資本形成の無駄使いなどが原因です。期末になると…残った予算執行の為に、道路工事は増え、掘っては埋める無駄な公共事業などは良い事例でしたね。

でも今は、構造改革に取り組むための執行猶予期間とのイメージですね。日銀が財政ファイナンスを実施していると言う事を、我々は忘れてはいけません。だからこそ…「コンセッション」なのです。国や地方政府が抱える資産を効率活用して、社会基盤の効率化を図るのですね。地価が収益還元法価格と言う利回りが、基準に下値が決まったように…、社会基盤にも収益化を導入しなくてはなりません。それで採算に合わないなら、仕方がありませんね。利用者負担を上げるしか道はないのです。この重要なイベントが「関空の入札」ですね。

だから、僕らはオリックスの株価を、最大のPER100倍に評価しなくてはなりません。証券マンの人は、子供や孫に、「僕らがオリックスの株価を上げて、公募増資を実現させたのだよ。オリックスはその資金を使い、関空の入札を成功させたので…、日本の1000兆円にも及ぶ借金が消えたので、お前は、今、豊かな生活を日本で送ることが出来るのだ」…と、子供や孫に、オリックスの株価チャートをみせ、自分の軌跡を自慢しましょうね。証券マンは、総力を挙げ、オリックスの株を、顧客に沈潜しなくてはなりません。宝物のように…。今は株券がないので…売買報告書を額に入れて飾りましょう。たとえ100株の20万円未満の投資でも、参加することに、意義があるのです。日本人として、未来の「支え」、礎になりましょう。

株価と実態企業の評価は、「鶏と卵」の関係にあります。お金を市場に与えれば、企業は大きく育つのです。株価は、その大きく育った企業を、後追いして評価する事が一般的ですが…、株高にすることにより、企業は資金調達が多様化し、競争を優位に進めることが出来ますね。そうして、さらに、その資金を活用できるのです。今の007の増資は、こんな意味を持ちます。市場と実態は、切磋琢磨して、相互作用しつつ成長を続けるわけです。ROE経営の進展により、自社株買いや配当が増え、そのお金は、再び市場に投下され、もっと有意義にお金が使われ、効率的な社会が形成されていきます。それが連鎖して、ドンドンと加速度的に成長率が上がりますね。それが本来の市場経済の姿です。

今日は講釈が多かったですね。ゴメンね。それでは…また明日。

オリックスの長期チャート
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