仮説の結果

先ずは此方の報道を紹介しておきます。少し長いですが…今の金融界の現状を伝えるもので、重要なアイテムなので…読んで置かれると良いでしょう。

上場しているプライベートエクイティ(PE)投資会社として世界最大の米ブラックストーン・グループのスティーブン・シュワルツマン最高経営責任者(CEO)にはシンプルな目標がある。運用総資産の倍増だ。

10年前に1000億ドル未満だった運用資産をすでに4340億ドルにした同社にとって、これはかなり野心的に思える。だが、そうした目標を掲げるPEはブラックストーンだけではない。

大手PE投資会社は争って資金調達を実施している。背景にあるのは、保険会社や年金基金が利回りを追求していることに加え、流動性が高く効率的な公開株より未公開株の方が高いリターンを生むはずだという信念だ。

大手会計事務所のプライスウォーターハウスクーパース(PwC)のコンサルタントによると、世界のPE、ヘッジファンドおよびオルタナティブ投資業界の運用資産残高の総額は2025年までに現在の2倍以上の21兆ドルになると見込まれている。

このうちPEの運用額は10兆2000億ドルだが、これだけでニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場されている全株式(時価総額22兆ドル)の約半分、中国本土で上場されている全株式を購入できる。

アポロ・グローバル・マネジメント、ブラックストーン、カーライル、KKRの大手4社は昨年だけで合計2470億ドルというとてつもない額を調達したが、いずれもさらに数十億ドル規模の調達を計画している。

問題は、ますます多くの資金を引き寄せてきた最大級のPE投資会社が、それを可能にした高いリターンの獲得を続けられるかである。同業界は最も積極的な運用をすることで評判を築いてきたが、さらに規模を拡大しながらこれまでのようなパフォーマンスを再現するのは難しいだろう。

こうした見方に対するPEとしての対策として、投資先を従来の未公開株の分野から他に広げるというものがある。まず始めたのが、これまでに投資してきた企業、またはそれに似た企業に融資するプライベート・クレジットだった。既存のスキルが存分に生かされるこうした融資は、相手企業の業績が好調なときにはシナジー効果を生むが、不調に陥ると、彼らのリスクへのエクスポージャーは2倍となる可能性もある。

PE大手は最近、自分たちの中心的スキルの枠を超えたインフラ、不動産、その他の資産への投資も増やしている。しかし、こうした投資ではリターンが低くなったり、投資期間がより長くなったりする場合もある。

ブラックストーンは昨年、新たに1080億ドルもの資産を追加したが、PEファンドはそのうちの12%だけで、半分以上となる590億ドルはクレジット事業のために調達され、そのうちの230億ドル近くは保険会社の資産だった。ブラックストーンは、独自に設立した保険会社のためにすでに850億ドルを運用しているアポロを手本にしているのだ。

ここで重要なことは、予測可能で安定しており、一般株主が評価している運用手数料収入を生み出すということだ。大手PE投資会社のファンドの多くは、投資された時点で資産の1~2%の運用手数料を徴収し、成功報酬として利益の20%を受け取ることもある。

こうしたPE投資会社は、ビジネス・デベロップメント・カンパニー(BDC)のような資本返還の必要がない上場投資ビークルを運営して投資家の資金を長期的に拘束したり、資金拘束が通常の8~10年ではなく15年となる戦略的提携関係を結んだりしている。

KKRのスコット・ナトル共同社長兼最高執行責任者(COO)は昨年12月、ある会議で同社には2035年までの売上高見通しが立っていると述べた。「言い間違いではなく、本当に2035年までだ」と同氏は言った。

同業界にはまだ投資されていない待機資金が1兆6000億ドルあり、このうち1兆ドルが未公開株に投資されているが、今後は有利な投資案件を発掘するのがさらに難しくなるだろう。

例えば買収案件のバリュエーションは金融危機以来、着実に高まっており、現在では基本的利益の10.5倍となっている。  以前の資金調達ブームでPE会社が過去最大級の失敗を犯してしまった。米自動車大手クライスラー、米電力・ガス大手TXU、カジノ運営の米シーザーズ・エンターテインメントなどの買収である。金融危機以来、同業界のリターンは13~17%となっており、その評判を築く土台となった20%超という水準を下回ってきた。  集まってくる資金が増えるということは、それだけ失敗したときの失望もまた大きくなる、ということだ。

 

如何でしょう。世界基準の運用の世界は20%前後が基準になっていることが分かり、尚且つ、とてつもない金額が運用されている現実が分かります。何故、買収が盛んに行われているか…。昨日の報道の中では…「米食品大手ゼネラル・ミルズは23日、ペットフードメーカーのブルーバッファロー・ペット・プロダクツを約80億ドル(8560億円)で買収すると発表した。」更に…「スイスの再保険大手スイス・リーは23日、ソフトバンクグループから持ち掛けられた株式取得について精査していると述べた。」などが、ありました。

如何に日本の村論理のスピードが、現実的な展開でないか分かります。本日のG20のアマゾン課税も…その流れの中にあります。このような基礎事項を踏まえ…相場の流れを考えて行かねばなりません。

カタルは現在までの所、「スプレッド仮説」を支持しており、長期金利は上昇すべきだと考えています。しかし本日の日経新聞のスクランブル(18面)にあるようにドル債務が膨らんでおり新興国の通貨問題もあります。

多くのメディアは、「円・ドル相場」のみを見て、どうの…こうの…と言いますが、市場経済は、様々なバランス力学が微妙に絡み合っており、均衡点を求めて動きます。自分達だけの論理で動いている訳ではないのでしょう。世界の金融マンは、そんな現象を分析して独自のギャップを見つけて…市場の違和感を修正しようとしている訳です。

その仮説が正しければ…市場はその様に反応します。しかしその仮説が間違っていれば…市場は期待通りの動きにならず…逆の動きになり仮説通りに行動した場合、その人は「損失」と言う形のペネルティーを負う訳です。

ところが…日本の投資家のレベルはどうでしょう。その仮説を理論的に否定するなら分かりますが…感情論であいつは過去…間違っており、そんなものは当たらない。と馬鹿レベル丸出しの批判などをします。市場の潜在的な未来の流れを探ろうとしません。

馬鹿の一つ覚えで…、「円高=株安」を唱えるメディアもその口です。金利平価説を持ち出したと思えば…それを否定する。ご都合主義の目先意見ばかり並べて…大衆を煽る事ばかりなのです。背景には視聴率など過酷な論理があるのでしょうが…ニュースステーションの降板事件などを見れば…基本は真実を追求する報道番組ではなく、ご都合主義です。それを支えるのは村論理で…国民の総意なのです。

市場は、異なる意見を戦わせて…未来の選択肢を決める所です。市場が反乱すれば…政策を変えなくてはなりません。故に市場と現実は、表裏一体の関係を保持しており、「鏡」のような存在と言われる訳です。

米国国債金利10年物利回り推移

米国債10年物金利は51ベーシス(0.51%)下がり、2.866%を受けて…NY株価は上がっていますが、本当は金利上げなくてはなりません。ドル債務は膨らんでおり…回収しなくてはなりません。まだ弊害であるインフレの動きは鈍いですが…潜在的には…「暴れまわる」可能性が、かなり高いのでしょう。カタルが何故、実物資産である利回り採算が合う商業不動産を多く持つケネディクスの推奨を続けているか? 背景には…色んな意味があります。

それを…探ろうともせず、ただ株が上がるとか、下がるとか…悲しい日本人の投資家レベルですね。もっと真剣に株式投資を考えてみればいいのです。皆さんは簡単に500万円程度の株を、売り買いしていると思いますが…普通の人間が1年間かけて、手に出来る年間の所得ですよ。1年間もかけるのです。だから投資にあたり…僕らも真剣に株の売り買いの背景を理解してから、お金を投じるべきでしょう。

日経新聞を読めば…たくさんのアイテムが転がっています。いちいち背景を解説していたらキリがありません。何故、その政策に至るのか? その行動は正解か…それとも不正解か…。何人の人が、新聞を考えながら…読むのでしょう。

市場の反乱がなく、利上げ出来れば…理想なのでしょう。早く3%台に金利が乗り、市場がその水準を容認する事を…望んでいます。

さて難しい話は、これでお終いです。また…明日。



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