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物理的にだんだん日本経済は名目時代に近づいていると考えています。その理由の一つが、最近カタルが良く採り上げている此方の記事です。通常、名目時代が確立されていると…未来の希望にプレミアムが付きます。だって名目時代は今日より明日、明日より明後日に価格も上がるし、人間の所得も上がるし…生活が豊かになるのです。希望に向かって、明日に向かえば…自分の生活はだんだん良くなるのが名目時代です。

日経平均株価と裁定残高の推移

ついでですから、グラフも付けて置きますか…カタルが作成したデータや資料は他で使ってもらっても構いません。8月23日現在です。日経新聞や東証のように煩く著作権など言いませんから、証券マンはコピー&ペーストして営業活動に役立てて下さい。

しかし実質経済は、物価の上昇率を加味します。更に日本の失われた時代下では、構造改革の為に物価が大きく下がったために、賃金も下がりました。

極端な事例ですが…今月の給料20万円なら、来月は199000円と言う具合です。でも物価は内外価格差の是正で、それ以上に下がるので、実質的な賃金は20万円が201000円と言う具合に上がっていたわけです。(物価の下落分が給料にプラスされる)だから官僚などは実質成長率が上がっていると…偽物の解説をしてきました。

でも僕らは名目の世界で生きています。だから実際にもらう給料が1000円下がれば、働く意欲は失われます。この精神的な面を考慮せず、バブル崩壊以降、国際水準に合わせる為に…空洞化が進行しました。

ユニクロの500円Tシャツは衝撃的でした。それでも海外で生産をすれば、儲かります。 国内の縫製工場で生産するから、Tシャツでも2000円が標準価格だったのでしょう。

日本は基本的に、目に見えない参入障壁を設け、内外価格差を維持してきました。それがプラザ合意で…根底から崩れたのです。でも日本の政策官僚は馬鹿政策を実施して、この流れに逆らいました。この動きが1985年から1989年、そうして1990年代の財政出動でしょう。長年の村論理が崩れたのです。

でも1993年に起ったパイオニアの指名解雇事件で、日本のメディアは人員削減を批判しました。正社員は、ずっと雇い続けろと言うのです。その為に解雇できないなら正社員を取らないとなり…就職氷河期に入ります。多くの人が派遣社員になりました。そうして正社員と派遣社員の格差が生まれ、社会が暗くなっていきます。空洞化ですから…日本工場はどんどん中国へ行きます。

この日本のシステム転換が「失われた時代」です。日産自動車のマーチがタイに生産移転を決めたのが2010年です。そうして株価は2012年の安倍政権誕生で底を打ち上昇をします。しかし日銀が2013年に量的緩和を実施しても、なかなか物価が上昇しません。流動性の罠に嵌ります。 未だに名目時代に移行していません。日経平均株価は22750円以下です。更に…先物と現物価格の差が正常に戻りません。

今は米中貿易摩擦や世界的なリセッション(景気後退)への恐怖で、逆イールド状態です。だからみんなが未来に失望して、来たるべき冬に備えています。故に、裁定売り残が2兆円近くに膨らんでいるのです。分かりますか?

たかがブルームバーグの一つのレポートの背景を語る為に、これだけの説明では足りないかもしれないほど…の背景があるのです。でも下準備が出来てないと、このブルームバーグのレポートを読んでも…あまり響きません。この背景はどうして生まれるか? 

「市場の整合性」の話をしているのです。この裁定売り残も、本日発表されている筈の企業の「法人企業統計」も、みんな名目時代入りを告げているのです。

ところが…バックボーンに本物の知識がないと、これらのデータの繋がりが見えて来ません。だから株は下がると言い、以前、紹介したように16000円になると言うバカなレポートを書く奴が居ます。偽物国家の日本らしい。

一つの現象を、どう解釈するか? バックボーンに自分が培った本当の知識があるかどうか。カタルは来年かな? …と思っていましたが、このような現象が生まれると言う事は、既に本物の名目時代の相場がスタートし始めたのかも知れません。

最初は、チョロチョロですからね。 何しろ30年も体制転換に時間を要しました。今回だって、法律でキャッシュレスを謳い、一斉に転換すればよかったのです。電子カルテもそうです。

でも日本は、「成田闘争」をする国なのです。一部メディアが、弱者の観方を紹介し…体制の利益を否定します。パイオニアの指名解雇事件の為に体制転換が遅れ、時間闘争を強いられたのです。その為に、電通の高橋さんは自殺に追い込まれたのですよ。可愛そうにお母さんは…娘さんを苦労して育てたのです。確か…母子家庭でした。政策の不合理さを嘆くしかありません。

中国はある意味で、強引に社会変革を推し進めます。だから米国に対立するほどの力を急速に付けました。日本が失った時間で、中国は登りつめたのです。米中貿易摩擦は、そんな時間がまた変わることを示しています。

時代の観察と解釈の仕方により、僕らの生活は大きく変わります。カタルの年代でプログラマーを志願する人は、あまり居ませんでした。地方都市では教師などの公務員、あるいは銀行などの金融マンの給料が比較的高く、それを目指します。でも振り返ると間違いでした。失われた時代の30年は金融マンにとって悲哀に満ちた時間でした。最初の10年は良かったけれど…

如何に、時代を先読みする力が、大切か分かる事例です。株式投資を通じて時代の先を読み…それで賭けるのです。自分の読みが正しければお金に苦労をしなくなります。

カタルは不思議でしょうがありません。三菱UFJに何億円も預金をしている人は大勢いるでしょう。僅かな利息で…でも三菱UFJ株を買えば…5%の配当をもらえます。三菱UFJが倒産をすれば、預金は1000万円しか保証されません。

同じようなリスクなのに…。カタルは、日本人って…馬鹿じゃないかと思うのです。何故、テレビCMで野村証券は配当利回り投信を、大々的に宣伝をして販売をしないのでしょうか? 1兆円処ではないでしょう。3兆も、5兆も株式が捌けます。これがトップ役員の仕事でしょう。

たぶん、厳密に計算をすれば元本保証で…、しかも…利回り保証投信も発行できると思います。今の日本株は、そんな株価水準なのです。

法人企業統計で明らかにされる内部留保、今回はサードポイントの意向に従いソニーはオリンパスの持ち合い株を売りに出します。必要以上に…資金を内部に貯めこむことが出来ないのです。だから自社株買いが起り、増配が起ります。ケネディクスをみれば分かります。

もともとLIXILもレオパレス21も…伊藤忠とデサントも…さらに最近のヤフーとアスクルも似た面を持っています。ソニーのオリンパス株放出と根っ子は繋がっています。この繋がりを感じて欲しいのです。

だからケネディクスの宮島さんは株主還元率を高めたのです。エリオットの行動が引き金です。このような背景があるから、裁定の売り残が膨らんでいるとも言えます。

背景に流れる時間の流れまで、完璧に読むことは至難の業ですが…全体の流れを捉えて欲しいのです。今も先物が現物より安いのです。見えない恐怖に怯える構図が続いています。でも強くなったものです。日本株は…

以前の環境なら、大幅安している外部環境です。だって消費税の引き上げを控え…米中貿易摩擦は激化しており、買う根拠は政策発動期待ぐらいのものです。でも直ぐには発動されません。しかし下値は堅いのです。

これが本物相場に向けた「岩盤」と言うものなのでしょう。5%の配当利回りは伊達ではありません。株価が下がらなければ…上がるしかありません。まもなく… やって来る ウハウハ相場。大相場の足音をヒシヒシと感じているカタルは馬鹿なのか? 

今見ると…内部留保は、たぶん463兆円です。昨年は40兆ほど増えて446兆円になりましたが、やはり配当も自社株買いも増え…少し減りました。それでも16兆6464億円も増えています。

設備投資は50兆9118億円です。良いですか…内部留保に対する株主の目が厳しくなっており、企業は積極的な行動を迫られます。だから必然的に投資活動が活発化します。そこで…いやこの話は又にしましょう。

此方の資料を見て下さい。

何故、円高を気にするのでしょう? 我が国の製造業の売上高は414兆です。一方、非製造業の売上高は3倍近い1120兆円なのです。しかも営業利益でも製造業は19兆1517億円、しかし非製造業は48兆5779億円です。

まぁ、明らかに景気は減速しており「逆業績相場」ですが…間もなく始まる名目時代の確立は、日本国民に希望を与え…積極的な行動に変化するのです。内部留保の積み上げは、その精神力を支える糧でもあります。人間、正直ですから預金が積み上がれば…行動が大胆になるものです。カタルなど貧乏でもいつも大胆な行動を選択しますが…まもなく日本中が積極化し出すのでしょう。

データの数字は嘘をつきません。先ずは自分の目で確かめることです。それではまた明日。

千代化は下値の堅さが意識される頃になっています。まもなく始まると思っています。本日は一度290円を割れていました。294-296-288-294=486200(10:15)です。

まぁ、此処からは米中貿易摩擦より、FRBに焦点が移るかどうか。FOMCは9月18日です。基本は現状悪化と政策期待の綱引きなのでしょう。DXI指数は再び20000ポイントを割れています。

そうそう忘れていました。7月の貿易統計値は良かったですね。また30億円を超えていました。東邦チタンは従者ですが…株価位置がこの位置ですからね。間もなく737MAXも再開されるのでしょう。

僕らは賢い投資家を目指すのです。それでは…また明日。



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