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日経新聞のスクランブルには、高値更新の陰で個人投資家が不在と報道されています。その理由としてソフトバンク株(携帯会社)の不振を挙げていますが…基本的に個人好みの個別銘柄は日経平均株価の指数とは違い、あまり動いていません。でも徐々に…指数上昇の恩恵を受け始めていることは事実です。

本日は最後の手持ちだった「東邦チタン」株をトントンで、利食いはおこがましくて…言えませんが、辛うじて716円のプラスで清算することが出来ました。あの日、カタルが決算悪の売り気配を938円で買った一番、高値の玉です。金利を含め、11円幅ないと売れなかったのです。ネット証券だから11円の値幅で利食いと言うか…期日前に清算が出来ましたが、通常の証券会社での売り買いでは、この経費で逃げることは出来ません。

「逃げる」と言う表現は間違っていますね。たぶん、まともな機関投資家の何処かが株を集めて、個人投資家が、カタルのようにヤレヤレと売っている訳です。此処からようやく…東邦チタンは良くなるから、機関投資家(ヘッジファンドなど)が、株を買う訳です。僕らは買うタイミングを誤ったために、ヤレヤレの売りになったのです。

この話は重要だから、カタルの失敗例をダシに解説しています。そもそも…カタルは、東邦チタンより大阪チタンを選択していました。その為に東邦チタンが上がる時(今年の春)に、僅かな利幅で昨年末にクロスした玉から、大阪チタンに切り替えました。その為に、残存がゼロだったのです。そうして…例の決算悪で売り気配になったので、こんなバカな…と思ったのでした。

事は昨年の秋に遡ります。カタルは駄目相場だと思っていたら、年初からディフェンシブストックと呼ばれる弱気相場で物色される食品や薬品の景気動向に影響を受け辛い保守的な銘柄から「小野薬品」を選択しました。その期待通り見事な上昇になりませんでしたが、しかし辛うじて…利益を挙げることで前半の弱気相場を乗り切りました。

実はその前から「空売り」も真剣に考えて「Vテク」などを候補に掲げ検討をしていました。でも空売りはカタルの信条に合わない為、失われた時代でも、下がる中で買う銘柄を探し続けてきた経歴があります。

そもそも日本株を売ると言う行為が嫌いなのです。儲かれば…なんでも良いいのか?…とチンケな疑問が、湧き上がります。証券マンとしては、明日の日本の礎を築くために、お金を集めるのが責務だと思ってきました。

そうして…ずっと証券マン人生を歩んできたのです。だから2010年かな? 空売りも出来るようになる為、心理的な罪悪感がなくなるかどうか…証券マンを辞めた理由の一つだったのです。証券マンでなければ…空売りに対する罪悪感が減るんじゃないかと思ったのです。人間の心の動きと言うのは、面白いものです。なかなか他人には理解できないものなのでしょう。

ブツブツは、長年、証券マンをしていましたが、彼は平気で…空売りを実施していました。そんなチンケなモラル観は、なかったようです。その為に彼は「失われた時代」でも、平均年収が2000万円を割れることがなかったのです。下がり続ける相場でも…儲けることが出来ました。でもカタル駄目です。

話しは…また逸れましたね。元に戻します。空売りも実際に考えましたが、やはり買いしかなく…何か、駄目相場でも探そうとします。それがカタルの性ですね。

あの10月かな? 年末年始のアノマリーに賭け…カタルは東邦チタンを選択し一発高に賭けました。本当は…ハワイに遊びに行く前に、全建玉を手じまっても良かったわけです。何しろ、あの一瞬の高値の時は、もう年間の倍増目標を達成していたのですから…。

しかし…あの後、下げ続ける相場の中でも、淡い期待を抱き、果敢に米中貿易摩擦などに揺れる中で、根拠のないアノマリー頼りに選択したのが東邦チタンだったわけです。でも結局は、全体安の中で餌食になります。世の中は流れに逆らっても、上手く行かない貴重な教訓を、身銭を切って学ぶわけです。如何に…時代の流れが大切か。

この後に…FRBのパウエル議長は、自分の間違いに気づき…方針転換をします。トランプ大統領の批判もあったのでしょうが…曲りなりにも金融政策の大転換をします。年末の段階では、今年も2回程度の利上げが実施される予定でした。だから昨年の秋には米国金利は3.2%前後だったのです。

この方針転換が功を奏し…米国株は戻り始めます。ドルは世界通貨ですからね。東邦チタンのアノマリーに賭けた失敗は、兎も角…MLCCの影響が此処まで大きいとは思いませんでした。やはり素材株ですね。業界の変調は途端に企業業績に響きます。もともと素材株は業績変化が大きく、株価の変化が激しくカタル好みの株です。何もチタンやMLCCの材料だけではありません。東海カーボンなどもそうです。そもそも…逆金融相場の最中で、素材を攻める発想が間違いの元でした。

それ以上に…航空機需要のチタンの恩恵があるんじゃないか…と淡い幻想を抱いたのが、東邦チタンを選択した間違いですが…。でもカタルはその後、村田の車向け新工場立ち上げ報道やソニーのCMOSイメージセンサーの回復を見て、東邦チタンは、必ず4桁復帰すると述べています。

東邦チタンの日足推移

つまり…村田製作を、この1Qの決算発表後、7月かな? 採り上げていますが、やはり同時に東邦チタンも買いのタイミングになりました。結局、この半年かな? いや8か月~10か月程度の時間差の読みの違いが、この一連の失敗に繋がった訳です。なかなか難しいものです。時間軸を正しく合わせ、株価のベストタイミングを当て続けるのは…やはり至難の業です。

今日は、たまたま東邦チタンを題材にしていますが、この時間の壁を埋めるのは大変なものなのです。頭の中での時間軸は、簡単に移動できます。

実際の相場、株価の動きを見て、その時代の流れの背景とすり合わせを行い…次の時代の流れを探る訳です。市場は今米中貿易交渉の合意を、ワイワイ言っていますが…そんな事は、現実的にもう市場に織り込まれています。だから日経平均株価が高値を更新している訳です。

米国10年債利回り推移

僕らは「賢い投資家」を目指しており、次に来る相場に照準を合わせるわけです。そのヒントが…この所、述べている米国の金利状況にあります。昨日の米国市場では先の高値を更新したようです。9月の高値を抜きました。本来、金利の上昇は株価にとってマイナス要因ですが…景気循環の時間軸により、解釈は変わります。必ずしも…金利が上がるから、景気動向にマイナスではないのです。

この辺りは、なかなか分かり辛いですね。株式市場には「もうはまだなり」…とか、禅問答のような表現ばかりです。その変化の意味は「少数派の論理」なのでしょう。要するに、常に株式投資の勝者は少数派が、多数派に変わった時に変化を迎えます。東邦チタンの信用買い残を見れば、その論理の一端の理解が進むでしょう。この株価上昇過程でカタルのように…、皆さんはヤレヤレ…と利食いしている様子が窺えます。

まぁ、本日のテーマは、今日の市況で解説する事例ではありませんでしたね。でも東邦チタンの失敗したトレードで、様々な体験が出来た訳で感謝します。

この失敗を糧にして、次回こそ…成功体験に変えましょう。この心の変化を貴重な糧にすればいいのでしょう。今日はもう疲れたので…この辺でお終いにします。この金利動向が、どう今後の株価に繋がるかの話は追々進めます。

皆さんもカタルがどんな事を考えているか? 自分なりに推察することをお勧めします。要するに、簡単に金儲けは出来ないと言う事です。板状況だけ見ていて…何か、分かるのか?

確かに…カタルが税務署に追われていた時分にも、ディラーが2人、3人かな? 日本橋税務署にお世話になったはずです。ディリングだけでも、ある程度は儲けることが出来るのでしょ。でも…小手川君は凄いけれど、やはり壁にあたったのでしょう。カタルは本物を目指して、いろんな努力を重ねています。バフェットの年まで、生きることが出来るかどうか分かりませんが、何しろ痛風ですからね。所詮、自制できない馬鹿タレなのです。

株式投資で成功を出来る奴は、自分自信の行動を制御できないと駄目です。上がる株を事前に予知する事は、そんなに難しい事ではありません。カタルはいつも上がる事前に銘柄を掲げていますね。本当ですよ。でもタイミングがずれているだけの話です。時間軸の話ですね。まぁ、いいや…。

さてそんな訳で…また明日。



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