マザーズの逆襲

市場には様々なシナリオが、事前に考えられます。しかし不確定要素が多く…どの道を歩むのか…の「読み」は難しいものです。インフレからの金利高は、実際は一昨年の後半にはコロナが猛威を奮っているときに、消費活動が活発だったので存在していました。

だからカタルは一昨年末の段階で「野村証券」(8604)を選択したのです。「インフレ=資産価格の上昇」と言う図式です。勿論、この中には金利高=金融株と言う選択肢も存在しています。故に銀行・証券・不動産の金融相場の3点セットが視野に入っています。

ところが不思議な事に…昨年の春になってCPI(消費者物価)が実際に上がり始めてもFRBはインフレは物流システムの問題が大きく、コロナは何れ収まるから物価高は「一時的な現象」だから、年末には混乱は収まるとして…緩和姿勢を続け、おまけにバイデン大統領は、大型の財政投資案を可決させました。火に油を注ぐ行動です。

リバースレポ取引額(残高)の推移

だから…カタルはリバースレポ取引額(残高)の推移を気にし始めました。用語解説などは…こちらを参照してください。カタルは、この取引は市場にダブつく資金が表れていると解釈しています。間違っているかも知れません。カタル独自の解釈かも知れません。

この取引は昨年の春の4月から増え始めています。しかしFRBの姿勢転換は10月頃ですからね。実際に「テーパリング」を宣言したのは年末間際です。

この宣言を受け…金利が上がって来ました。当初の狙いは、実際には1年遅れで実現しています。FRBが「間違った認識」をしていた為です。しかし一概にFRBを責められません。その理由は、彼らは「雇用を優先」したからです。コロナという状況下で雇用問題は激しく揺れ動いていました。判断が難しく…多少のインフレ覚悟で雇用を優先していたから人件費も上昇していました。

米国10年債の利回り推移

インフレなのに…なかなか上がらない米国国債金利を観て、カタルは不思議に思っていました。そうして「謎」なので「難しい相場」と、暗に…買えない状況を宣言して…自分自身もお金を、年末を待たずに中途で引き上げました。こんな事は初めてです。

2018年の景気後退期にも、カタルはそのような事をしていません。あの時は春まで好調で「小野薬品」で儲けており…年間倍増目標を達成しましたが、案の定、下がることを前提にして「古河電工」や、最後の望みとして好調なMLCCを頼りに「東邦チタン」に挑みましたが結局は、駄目でした。そうして…損はしていませんがトントンで年末を終えたのです。倍増から「ふりだし」に戻りました。

今回は余程、警戒していたのでしょう。だから資金を引き上げました。昨年は1300万でスタートさせ…2000万にしましたが、途中で200万引き上げています。倍増目標は達成できませんでした。今年は…今のところは「散々な結果」です。1800万からスタートしましたが、儲けはほぼゼロで…評価損があります。年初から苦戦をしています。

話を戻しましょう。テーパリングで、カタルは「市場とFRBの温度差は消えた」と思っていましたが、実際は違いました。実際は当初の利上げ予想は0.25%を3回程度だったはずです。それが…どんどん加速して、最大0.25%の利上げを「9回説」が登場しました。7回でも、毎回の利上げなのに…今から来年の分も加え9回説が誕生しています。インフレ圧力が強いためです。

まだFRBは国債やMBS(住宅ローン担保証券)を買っているのですから…呆れますが、3月のFOMCでは、その買い入れを止めて…金利を0.5%上げる説と0.25%を利上げする説が交錯しています。

基本認識を、しっかり把握してないと…相場の未来図は読めません。色んな仮説が市場に飛び回っています。基本的に金融政策と言うのは、時間差で…その効果が表れてきます。FRBがテーパリング発言をして、既に米国金利が上昇しています。

3月に「買い入れ」(資金供給)を止めるのです。しかし…直ぐに資産圧縮には動きません。これまで発表されている議事録からの解釈では、実際にFRBが持つ国債やMBSの売却は、7月頃から…開始すると述べられているそうです。このヒントは、「非常に需要」です。馬鹿は、この意味が分かりませんが…通常の頭の人は理解できますね。

要するに…このような市場の資金量の様子は、たぶん…先ほど紹介したリバースレポ取引額に現れる筈だ…とカタルは推察しています。この余剰資金が、どんどん…減る筈です。この変化は、たぶん重要な指標になるでしょう。カタルの解釈が正しければ…そうなります。あとは実際の金利動向です。CPIやPPIなど…様々な経済指標に実際の債券相場の動きが注目されます。

不思議でしょう。ウクライナ侵攻で…原油価格が高騰してインフレ圧力がさらに増して、金利に上昇圧力がかかる筈です。

そうやって、散々…市場関係者を脅して、「株安」にして来たのに、何故、原油も金利も逆方向に動いて…株安になる筈なのに、歴史に残る「上げ相場」になった理由は「事前対策」が行き過ぎた「証」です。あまりにショート・ポジションが多かったのでしょう。基本概念は、此方の意見で株価は上がっているのでしょう。

問題はこの後のシナリオですが…色んな展開が考えられますが、カタルは事前に、一つの「有力なシナリオ」を皆さんに提示しています。

勿論、当たり前の話ですが…「別のシナリオ」も存在します。

未来図ですから、決まった正解があるわけではなく…市場関係者の心が、これから未来図を構築します。しかし…もう既に未来図は決まっています。いくつか存在する未来図は、時間軸の選択の問題なのです。

北朝鮮はアメリカの「弱腰外交」を観て、早速ミサイルを打ち上げています。中国は3月の全人代総会を控え動けませんが…カタル同様にロシアの武力介入はないと思っていたようです。カタルも間違っていましたね。あのGDPの推移を知っていれば…違った読み方を事前にしたかも知れませんが、あの時点では、ロシアのGDPは頭になかったのです。

「窮鼠猫を嚙む」と言う言葉がありますが…バイデンは世界一の情報網を持っている筈ですが…周りのブレーンを含め馬鹿が多いのでしょう。通常は大統領の側近には、様々な専門家がおり、こんな決断をしません。米国の「国家の威信」はドンドン廃れています。だからトランプ政権は「米国第一主義」を掲げたわけです。この意味は…もう自分達には力がないと宣言をしています。

中国の台頭、一つ見ても…オバマ政権からのツケが溜まっている様子が伺えます。同じことなのです。岸田総理を官僚システムは傀儡政権として、再び…利用しようとしていますが、日本は、既に「財政ファイナンス」を実施しています。昔の記事ですが…こちらが参考になるかな? 

カタルが「ガラガラ…ポン」という言葉を使い…ドイツでは過去において「ハイパーインフレ」を経験しています。パンを買うためにリヤカーにお金を積んで買う時代です。

でもこの意見は間違っているというのは、新自由主義の考え方です。MMT理論ですね。お金はいくら使っても構わないという説です。カタル自身の考え方は、このMMTに傾斜していますが…同時にガラガラポンの可能性も視野に入っています。過度に利用して…節度を失うと大変です。カタルは市場原理主義なので…株価が一つの目安になります。株価が新高値38915円を抜けないなら、「いくらでもお金を使いなさい」…という立場です。

だから株式投資や不動産投資に…最後は食い物です。戦後の日本を観ると分かります。同じことが起きます。その前に…時間があるから、早く…早く…と述べています。悪戯に「権力争い」をしている場合ではありません。既にその兆候が至る所で始まっています。

どっちにしても…ドルと言う基軸通貨も、結局は紙屑です。今回のような失態を演じる米国を、誰が信用するのでしょう。ウクライナのゼレンスキー大統領の気持ちになって、考えてみると分かります。米国なんか…あてになりませんから、カタルは「徴兵制度」を復活させて、若者を鍛えるべきだと昔から思っています。

まぁ、話がかなり飛躍されましたが、日銀が国債を買っている現実は、この「財政ファンナンス」の問題に繋がります。失われた時代を通じ…日本人は資産よりお金を重視する傾向になっています。

でも長い時間軸の歴史を観れば、明らかですが…こんな日本の「失われた時代」と言うのは、人類の歴史上、非常に珍しい実験です。未だに岸田総理を使って、結論が出たのに…まだ未練がましい行動をする官僚組織は、もう必要ないですね。やはり政権交代を実現させ…大幅な改革を実行すべきなのでしょう。

年金生活者の僕らは、株を買うのです。それが唯一の抵抗になります。この図式が底流に存在しますから…壮大な大相場になるのです。所得は、年金世代から働く若者に移行する「名目成長時代」になります。この根幹が、確り理解できてないと、目先の相場観も見えません。

ソフトバンク(9984)に日足推移
メルカリ(4385)の日足推移

過剰にショート・ポジションを取った若者は、懐が浅いから…直ぐに方向転換をします。その時に、やはり狙いは「ソフトバンク」に「メルカリ」、更に「BASE」に「サイバーダイン」でしょう。

サイバーダイン(7779)の日足推移

何れの銘柄も貸借株です。

BASE(4477)の日足推移

その中の「きわもの」は、やはり…大きく下がった「BASE」だとカタルは思っています。明日は寄り付きで、取り敢えず…1万株を追加で買います。

カタルはいつも有言実行を心掛けて…本物人間を目指します。皆さんは無理をせずに、同じグループでもソフトバンクは大型株の部類で…メルカリも大きいのです。サイバーダインは、この侵攻の最中でも安値を割れませんでした。この4つの選択肢は、何れも「貸借株」ですから…空売りが出来ます。故にカタルの意見に反対の人は、ガチャガチャ言わずに、空売りをすれば…良いだけの話です。

でも時間軸はズレますが…三菱UFJも下がらずに…野村証券も同じで上がると思っています。本格的な上昇は…かなり乖離があるから年末でしょう。配当を取って、ノンビリ構えれば良いのでしょう。所詮…配当利回り投資です。

船は「ばら積み船」の市況も大きく改善する筈です。中国のコロナ禍からの復活は「固定資本投資」の増強しかないと思っています。地方の共産党は大変ですよ。よって鉄鉱石価格の交渉が終わると、船の手当てが始まります。コンテナ船も市況は緩みますが…落ちません。むしろ…今年はナカナカ市況が急落しませんから、長期契約の時間軸の長い契約が増えますから…収益が安定してきます。つまりPERは5倍ラインに向かうと思っています。最大の見どころは乖離問題が薄れる夏でしょう。

3月決算が確定して…日本郵船が自社買いに踏み切るかどうか…が、非常に注目されます。この発表は5月です。的確な時間軸の読みは、非常に難しいから無理な注文を言わないで下さいね。「当たるも八卦、当たらぬも八卦」所詮、そんなレベルのカタルレポートでした。無理をしない投資を望みます。それでは…また明日。



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