09/24

かたる:ご丁寧に何度も…下値を確かめる確認作業をしている印象ですね。流石に、失われた時代における「パブロフの条件反射」の訓練により、日本特有の独自色を打ち出す事が出来ないのでしょう。既に、何度も述べていますが、日本はバブル崩壊後、一貫して調整してきたのです。構造改革と言う、気の長くなる時間を費やして整理してきたのです。この時間に勝てる材料などないのです。経済の根幹は、金融システムが握っており、金融株の整理の度合いが…問題なのです。株式の持ち合い解消は、未だに完全に解消していませんが…既に方向性は決まっており、ようやく世間も納得したのです。2003年を底にし、一旦は上昇しましたが、フジテレビの買収劇に脅え、新日鉄は銀行との保ち合いを、折角、一旦は解消したのに…再開したわけです。そうして今回、今度は本当に解消に向かいます。これが「時間の概念」です。我々、人間はどんなに望んでも、人の心を変えることはできませんが、唯一、時間だけが、この心を和らげることが出来ます。つらい経験も多くの場合、時間の流れとともに、変化するものです。難しい問題程…時間を掛け、丁寧に対応して行けば、何れ互いの溝は埋まり、理解されるものでしょう。

三菱UFJの日足推移
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三菱UFJの日足推移

三菱UJFの株価を見ると、既に下値を叩けなくなりつつあるように感じています。この株は他の株と違い、カタルが底入れ宣言をした8月25日の寄り直後が下値となっています。あの日、717円で寄り付き、716円まであり、その後798.3円まで上髭を付け744.3円で引けています。出来高も1億9735万4600株です。それから明日で1カ月になりますね。本当に…ご丁寧に、何度も下値の確認作業を繰り返すものです。9月7日は921.3円、そうして今日は今の所725円です。明日は権利付きの最終日かな? 故に…まだ売り物を被る可能性があります。でも来週には、市場のムードも大きく変わる事でしょう。金融が市場をリードする相場が本当の相場です。2003年からの上昇は、一気に金融株は何倍にもなりましたが、今回は本物だけに…非常にゆっくりした上昇ですね。でも確実に下値を切り上げ上昇しています。邦銀は世界の市場で一番先に立ち直るのです。何しろ、バブルの反省で、失われた時代を潜り抜けてきました。

多少、チグハグな政策運営もありますが、概ね、良好なスタンスを維持しています。デフレ脱却など…そんなに難しい事ではありません。ジャンジャンお金をばら撒けばいいのです。しかし無秩序に行うと副作用が怖いので、慎重に事を進めている印象です。日本は資源がありませんから、インフレは恐いのです。でも残された時間はそう長くはないのです。既にS&Pからの請求書が、舞い込んで来ています。既にシングルAですからね。幾ら勝手格付けとは言え、世界基準ですから無視もできません。この原因は、国債発行に頼る国民の依存症ですね。早く自立しなくてはなりませんね。すでに「財政ファイナンス」に突入しています。この意味を、どれだけの人は認知しているか…非常に疑わしいものです。

やはりガラガラポンのリスクも増大していますね。そのバロメーターは株式相場だと思っても良いのでしょう。でも株式相場は上手く出来ており、詳細に市場を見ると…意外に健全な動きをしていることも理解できます。総じて内需株は強く推移していますからね。カタルが割安株として、一度、指摘したことがある、小型棒鋼の合同製鉄、再び100円台に株価が押し戻されましたね。中国の構造改革の余波を受け、輸入鋼材が安く入るものだから…思うような業績の伸びはありませんが、やはり割安ですね。こんな株式がゴロゴロしている日本市場なのです。一体この水準から、更に下がりようがあるのでしょうか? 東京駅周辺の変貌ぶりを見れば、明らかですが…バブル期の懸案物件は、既に処理済みになります。先日、地所が1兆円投資の新規事業計画を打ち出した意味は、非常に大きいのです。バブル期からの懸案事項が終わり、長い時間をかけた構造改革が終って、新しいステージに突入した印象を、カタルは抱いています。

それにしても…「パイオニア」は強いですね。カタルは一度、この背景を解説しています。VWグループが米国の不正ソフト問題で揺れていますが、ドイツメーカーは共同で、米国のHEREを31億ドルで買収したのですね。このHEREとパイオニアは協業で基本合意を発表しました。自動運転向け高度化地図活用での話です。この所の上昇でパイオニアの時価総額は1000億円規模になって来ましたが…過去のパイオニアを知る人間にとって、高株価時代を知っているだけに、魅力的にも見えます。ただ残念ながら上値が限られるように考えています。故に、壮大な大相場とは言いませんが、ある程度の上昇は見込めそうです。

パイオニアは、シャープとの提携に対し、ホンハイとは違い、真摯に対応し多額の損失を計上した過去があります。カタルはこの行動姿勢が好きです。一度決めたものは…社会情勢が変わろうとも…反故にしては駄目ですね。これが信用力と言うものです。思えば…バブル崩壊直後、このパイオニアの指名解雇事件が、大きな社会問題になりました。今では当たり前の首切りが、当時は終身雇用の概念があった為、日本人社会に受け入れられず、今日の低迷に繋がっています。このように考えると…やはり今の時期に、相場の芽が存在するようにも思えます。

習近平氏が訪米し、またお土産外交を実施して、ボーイングは300機の大量受注だそうですね。いくら使用量が減ったとは言え、チタンの在庫が少なくなり、ロシアの制裁が継続している環境を考えると…大阪チタンも、完全復活には遠く及びませんが、企業業績は上向くだけに、仕掛け人次第で、此方も相場になるかもしれませんね。多くの銘柄は既に下値を叩けないところに来ています。皆さんは、自分の手持ちが引かされているから…きっと、不安な日々を送っているのでしょうが…。ヘッジファンドも馬鹿ではありません。通常は、揺り戻し相場でしょう。イエレン女史の対応を見ながら、次の戦略を決めることに成ります。彼女は労働問題のスペシャリストだそうですが…、これがアダにならなければいいのですが…。雇用指標は経済指標の中でも遅行指標です。おそらく2年程度の差が先行指標との間に存在するのでしょう。

金融政策の選択は難しいですね。グリースパンは現役当時、市場の魔術師と呼ばれていましたが、今の評価は金融デリバティブの存在を軽視し、リーマンショックを導いた総裁との評価に転落しました。実に面白いものです。過度に金融政策に依存すると、こうなるのでしょう。しかし今の日本の於いて、先導役が、やはり必要だと考えています。カタルは日本経済の一番の問題点は、資産価格の下落だと考えています。わが国はバブル期の1990年に於いて、土地資産残高は2455兆円もありましたが、長い失われた時代の中で…1300兆円も喪失しています。カタルは、この損失分の穴埋めが、正常な経済状態下で行われると思っています。故に「1300兆円の逆襲相場」と壮大な展開を考えている訳です。ケネディクスを長く推奨している根拠であり、非常にシンプルな発想です。世界経済の中で、資産価格の下落は、非常にまれな政策選択なのです。此処が、失われた時代の根本的な原因の一つと考えているのです。

日本の商業地の地価推移
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日本の商業地の地価推移

ケネディクスの株価が4000円台を付けた時の東京圏の商業地の上昇は、2006年1%、2007年9.4%、2008年12.2%の上昇と…米国金融の影響を強く受け急騰しました。しかし今回は2014年1.7%の上昇に続き、2015年は、先ごろ発表されましたが、2%の上昇となっていますが、なかなか、急角度の上昇変化になりません。しかしマネタリーベースの増大により、ようやくマネーストックは上昇を加速し始めています。間もなくでしょう。エジソンは「諦めることが失敗だ」と述べているとか…。株の世界でのお金持ちも、同じ投資行動です。カタルは、背景の変化がない限り、諦めることはありません。その様子をグラフで示しておきますね。データ元の関連サイトは此方です。基本的な概念は、非常にシンプルなものです。皆さんはカタルが失った2年間の空白を乗り越えることが出来ます。まぁ、投資など…と言う時間概念は、こんなものなのでしょう。

多くの人が、中国経済はどうのこうの…米国金融政策が…と、メディアの雑音に自分の心が揺れ過ぎですね。それは自分自身が、苦労して調べてないからですね。自分でデータ元に行き、エクセルにデータを落とし、自分でグラフを作成すれば、その過程の時間の最中、何故、このような現象が起こったのか? その時間の中で考えながらデータを集めるわけです。そうすれば自然に、実態が見えるというものです。

それがやがて信念に変化し、株価が安くなると…カタルのように買いたくなるわけです。かくしてお金集めは、成功するまで続く訳です。でもお金は限度があります。いつまでも無限に集めることはできません。だからこそ、自分自身の器の把握が、一番、大切なのですね。自分の力量は自分にしか分かりません。銘柄の善し悪しなど…投資の成果に、たいした影響を与えるわけではありません。成果は、やはり自分自身の精神力だと思っています。 まぁ、どっちにしても、9月の下旬になったので…もう直ぐ、新しい扉が開くことが、実感できるのでしょう。それでは、また明日。



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