かたる一般的なメディアの解説は、どうでも良いのですね。長年、証券マンをやっていて、勉強しても…理解がなかなか進まないのが市場原理です。何故でしょう。おそらく形を変化させており、過去の経験則が活きないと言えば語弊がありますが、未来予測であり、常に人々の心理状態の読みに尽きるから難しいのでしょう。現在問題になっているイスラム国の台頭もその現象です。基本はオバマの清貧思想です。オバマはブッシュの失敗を責め、治安が安定していないイラクから撤兵しました。もともとブッシュの選択が間違っていたのです。そこに金融危機が重なっており、世界の食えない若者が流れたから、イスラムのテロ連中も、自分達は支持されていると…勘違いをするわけです。経済が困窮すれば、やけっぱちになる人間が増えます。終戦直後の日本をみれば分かります。日本でさえ、闇市での諍いは当たり前の現象だったようです。格差が大きく拡大していても、サウジの様に治安が安定していますね。
食えるかどうか…は、大変な課題です。仕事をしない、つまり努力をしない連中は、溢れるほど居ますからね。格差が拡大するのは道理なのです。優秀な奴は頭の出来が違うし、しかも優秀だけでは、駄目です。やはり「運」がものを言いますね。努力して運気を待ち、その運に、思い切って賭ける勇気がいるわけです。多くの人が、この勇気と言うタイミングを見誤ります。あとは時代の応援ですね。今日のシャープの記事は、堺工場の稼働率が落ちていると言います。少し前なら、金融庁は、銀行に圧力をかけ、強引に整理を迫りましたね。でも今は、大丈夫のようです。時代に流れとは、こんなものですね。
1937年問題の課題は、「進化の壁」を破ることが、出来るかにかかっています。今日のWSJにはサマーズ教授(前財務長官)が「米国は経済活動が最近上向いてきたものの、しっかりした長期的な成長を回復するうえで、まだ重大な課題に直面している」と述べています。カタルは、前から述べていますね。米国金融株の回復は弱いのです。日本だってそうでしょう。2003年からの日本の株価回復は、2段上げで、一気にみずほ株は4ケタに入りました。でも今回はどうですか? でもそれ故、本物なのですが…。遅々として株価は上昇しませんね。これじゃ、新時代を、なかなか切り拓けません。米国もナスダック市場は、まだITバブルの高値を更新していませんね。何故でしょうね。しかし先日、グーグルはスペースXに10億ドルを出資しました。これは市場原理が円滑に機能している表れです。わが国でも、かたるは、どうかと考えていますが…、サイバーダインに多額の増資が実行されました。時代はスマートコミュニティーへ向かっているのです。
でもカタルは、その前に、先ずはお金の元を、確り、機能させようと述べています。だから「1300兆円の逆襲」と言う「デフレ脱却相場」を提唱し、「ケネディクス」を主眼に推奨している訳です。昨日の日経夕刊をご覧になりましたか? 5面の「十字路」に「コンセッションのリスク配分」と言うコラムを、大阪大学教授の赤井さんが書いていましたね。カタルが語る、夢のようなケネディクスの1万円相場の基礎となる考え方ですから、お持ちの方は、読んで置かれると良いでしょう。カタルは予てから「リートはPFIだ」と述べています。大きな政府ではなく、市場原理に沿った小さな政府の実現が、効率的な資金配分を促し、成長を促進させます。つまり日本国の労働生産性が上がり、企業で喩えると、ROEが向上するのです。皆さんには、この考え方の理解は、少し難しいでしょうか。まぁ、確りした選択が実現されれば、何れ、表面化しますから、分かります。間違った選択をすれば、当然、駄目ですが、こればかりは未来の話なので分かりませんからね。
つまり株価の潜在成長率と言うのは、こういう意味なのですね。既に黒田さんが日銀総裁でインフレターゲット論を持ち出している以上、「1300兆円の逆襲」は、既に決定事項なのです。問題は、進展のスピードですね。だから一株利益は100円台を目指し、AUM残高がドンドン増えますから、利益は急増して行きますが…、その先の夢も問題なのですね。潜在成長率が、キラキラと輝かないと、なかなか市場からPER100倍の評価はないのです。小野薬品を見て御覧なさい…新しい考え方ですね。だから企業業績は悪いのに、市場から高い評価を受けています。この潜在成長率が、非常に高いからですね。007も、JTECもそうです。だから株価は、割高のままなのです。このようなピカピカと輝く銘柄と言うのは、そんなに生まれませんね。
もし政府が計画を前倒しで、準天頂衛星を早く4機体制にすれば…、様々なビジネスが起りますね。ジオフェンスのリクルートは、素晴らしい会社です。既に熱海で実証実験を行っていますね。だから目先、多少業績が悪化しても、リクルートは買い場になるでしょう。別にジオフェンスだけではありません。リクルートの会社と言うか…社員が輝いています。ベンチャー企業と言う卵を生む、会社カラーですね。カタルは、現在の株価は冴えませんが、年金のファンドマネージャーなら、ファンドの中核に欠かせない銘柄になると考えています。昔のソフトバンクのようなものですね。実は、長い読者ならご存知だと思いますが…昔から、カタルはソフトバンク・ファンです。パラソル戦略の時からですから、随分と長い期間ですね。1000円割れで実際に自分で株を買ったこともあります。でも貧乏して生活の為に直ぐに売りましたが…。リクルートも、そんなイメージですね。だって大資本ですからね。
だいたい、この3400円前後は最近の安値圏であり、通常は間もなく新規公開人気が完全に離散し、株価が下げ傾向になる時間なのですが…、金持ちはドル平均法で買い続ければいいのでしょう。きっと将来、良い買い物になります。まぁ、大型資本なのでカタル好みではないので、あまり取り上げませんが…。
さてオランド仏大統領やスイスのトーマス・ジョルダン(ヨルダン?)総裁の予測通り、ECBが量的緩和に踏み切りました。前回の日銀のハローウィンと合わせ、ECBも世界のお金を補完しますから、米国のマネタリーベースが減って来ても大丈夫なのでしょう。中国も資金を供給していますね。中国は欧州が輸出先なので…事前に文句を言っていましたね。国際金融が混乱するとか…と、体裁を付けてクサビを打っていました。
日本でも、このような為替面だけを見て、今度は、黒田さんが追加緩和に追い込まれると…言う的外れに思える発言をする人が居ますね。カタルは為替面ばかりを観すぎるのは、危険だと思っています。今は新体制に向けたシステム造りですね。その移行期なのです。スペースXへのグーグルの増資は、非常に大きな意義を持つのですが…誰も指摘していませんね。グーグルと言う会社は金の使い方を知っていますね。金は捨てればいいのです。その内、戻ってくるでしょう。投資の基本は本来、未来に賭け、お金を捨てるのでしょうね。戻ってくると思っているから、間違っているのかもしれません。
基本的な考え方として…。捨てるという覚悟を決めれば、「1300兆円の逆襲」も大きなテーマですからね。デフレ脱却は日本の国策ですからね。チマチマとした50円、100円の株価動向に揺れる心が、きっと貧しいのでしょう。4ケタ奪回と言っても、所詮は2倍でしかありません。でも貧乏人の本音は、4桁でも嬉しく…早く時間が欲しい、「朝三暮四」の口です。
多くの人は、次のイベントであるギリシャ問題へ、気持ちが行っているのでしょうが…あんな小さな国は、どうでも良いですね。ただEUの根幹を揺るがすという見方もありますが…、事前予想は既に決まっており、緊縮反対です。だから今日の株価は、折角の量的緩和の決定を受けても、事前観測もあり、寄り付き高の陰線になっているのでしょうが…やはりECBの量的緩和による、米国マネタリーベース減少の補完機能の評価はもっと大きいですね。たぶん、昨日は、いったん下げてから大きく戻ったように…米国の資金ポジションの変更も、峠を越えていると思っています。しかし、こればかりは、相場に聞けと言われますね。何処まで進んでいるか…誰にも分かりません。でも確実に昨年の3月より短い筈です。あれから1年は経過していますからね。
先ほどのサマーズ発言に戻りますが…、世界景気と言うか、人類の進化は、今、まちがいなく端境期に位置しています。東西冷戦の終了の1989年と…同じスタンスですね。リーマンショックと言うのは、ベルリンの壁崩壊と同じく、枠組みの変更なのですね。過去、日本は村論理を優先して失敗の選択をしてきました。ようやく、そのシステム転換が終了したのですね。スマートコミュニティーの時代の幕開けなのですね。007の株価は冴えませんがやはり有望なのでしょう。カタルは、そう考えています。余裕があれば買い増ししたいのですが…何しろ貧乏人ですからね。トホホ…の世界は、いつまで続くのでしょう。
明日はこのパラダイムショックの見方を、補完するつもりで…頭にあるアイディアの素であるデータを集める作業をします。その結果を、株式教室で書くつもりですが…どうかな?今場所の遠藤は負け越しですが、なかなか…どうして、結果は冴えませんが、「アタリ」が強くなったように見えます。なにか、株価の冴えないケネディクスに似ている様で、それなりに…応援を続けています。やはり日本人ですね。日本株の独歩高が早く見たいものです。浮き草相場ではなく…てね。相場心の解るファンドの運用者さん、頑張ってくださいね。それでは、また明日。