カテゴリー:コラム

時代が銘柄を選別する

ネット時代は色んな情報が錯綜し判断に迷うことが儘あります。カタルは、米国景気は偽りの回復であり、本物でないので強くない筈だと述べています。故に、当初から利上げも含め、様々な金融規制にも反対派でした。理由は金融業の株価の戻りがリーマンショック時から見て弱い為ですね。日本同様に…世界(米国)でも、金融機関に対する風当たりは強く、高額報酬に対する嫌悪感から、厳しい制裁に似た処置が講じられています。自己資本比率規制などは…代表事例です。手足を縛る総量規制です。

金融界はケインズなどの古典派の時代から、今は、シカゴ学派と言われるミトン・フリードマンが主張する学説が一般化しています。つまり財政政策より、貨幣供給量と利子率によって、景気循環が決定されると言う説ですね。この一派が元財務長官サマーズらの主張です。

此処にオプション理論が入り込んで…、金融デリバティブが発展し、市場経済が共産圏(BRICs)の参入で拡大しました。これが資源高を生んだ背景です。市場経済が拡大したので、それに合わせ増産投資が行われ、日本の商社などが空前の利益を計上しました。でもシャールガス開発など…技術進化と資源開発の過熱が合わさり、更にリーマンショックの反省からの締め付けが強いので、今日の原油価格の下落から生じるパワーバランスの変化に繋がっています。でも中国の次はインドです。さらに人口の多いアジア圏も市場経済化しています。つまり今は、きっと谷間なのでしょう。

米国景気が改善したので…、FRBは、長く続いた量的緩和の弊害のチェックに動きました。自動車融資のサブプライムローンに対する批判もあります。要するに…量的緩和の弊害である「ゾンビシステム退治」に動いたのです。この淘汰は今に始まった事ではありません。バーナンキ元議長のテーパリング発言をした2013年5月から、既に、今回の準備は始まっていました。ようやく準備が完了したので…実際の利上げになったわけです。

ブラジルレアルと米国ドルの推移
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ブラジルレアルと米国ドルの推移

既にブラジルはアタフタしており、レビィ財務相は辞任し、訪日行事を取りやめたジルマ・ルセフ大統領も危ういと言われています。格付け会社各社は、ブラジル債の格付けをジャンク債級に引き下げています。レアルの相場推移をみると分かりますが…、基本的にバーナンキがテーパリング発言をした時から~急落し始めています。別にブラジルだけでなく、南アフリカ、ロシア、アルゼンチンなど…多くの新興国は、同様の動きにあります。レアル相場を見ると分かりますが、このように…利上げの準備は、既に完了している訳です。だからCMEのFedウォッチは、12月の利上げ確率が80%以上を維持していたわけです。利上げ予測の意味は、市場の準備が完了したかどうかの確率なのです。

分かりますかね…金融界の事象は、全てそうです。下準備が出来ているかどうか…。つまり予測に、対処が出来ているかどうかで…、その後の展開が決まります。カタルは米国の金融政策は、難しいと述べています。早くから1937年問題などを指摘していた筈です。グロス、サマーズ、イエレンにダリオと…様々な時間を話題にして来ました。今は新しい展開に入り、この効果を見る段階ですね。この時間が、次に利上げが予定されている来年の春なのかどうか…。市場と相談する事になります。今回の利上げを控え、NY株価は上がり、決定時は好感しましたが、直ぐに反転し下げています。しかし、いきなりダリオ時間が、到来するのは明らかに不自然で…この時間到来は、来年の早くても、春、場合によれば、再来年と言う事もあり得ます。

通貨安に晒される新興国は、米国同様に利上げを実施、通貨価値の防衛に動いています。今は大きな時代変化の最中に位置しています。スマフォの誕生から、僅かな時間しか経過しておらず…生活を一変させる進化が続いています。「フィンティック」は、時代を大きく変える筈です。カタルは、前からキャッシュレス社会の構築を支持しています。

すでに時代は、お金の価値を問う時代から、離れる可能性がありますね。カタルは最近、森博嗣の「女王の百年密室」を読みました。あるいはスタートレックでも良いですが…我々の未来は、お金に価値を置く考え方が、一変される可能性がありますね。物質に対する欲望ではなく、人々から求められる社会貢献などの「やりがい」に、価値を見出す人たちが増えてきました。スマートコミュニティーは、そんな時代変化を加速させるかもしれません。

時間を楽しむのです。カタルが、長くこのアイアールネットを続けていられるのは…きっと原稿を書き、未来を予測する事が楽しいからでしょう。そうして…予測が当たると、いくらかの金儲けが出来ます。僅かなお金ですが、自分の予想が当たり、儲けが出ると楽しいですからね。出来れば…皆さんの投資の手助けになれば…と思っています。カタル銘柄が当たるとか…、どうとかの次元の低い話ではなく、カタルは、相場をこう見ていると…と言う考え方が、皆さんの参考になれば…幸いなのです。現役の証券マンは、尊敬できる先輩も少ないでしょう。株を説明できる人間が、現場に居ませんからね。仕方なくETFなどの指数売買に走ります。投資信託の販売など…末端の兵隊が、やる仕事ですね。

証券会社が、所詮、玉を寝かせるプール先(倉庫)を探している訳です。株式売買の儲けと言うのは…馬鹿に、如何に高値で、自分達が安く買った玉をはめ込むか? 此処に尽きます。その為に、…如何に素晴らしいか?と言う…色んな説明をするわけです。基本は、社会が欲している会社は大きく伸び、社会に必要ない会社は廃れ、淘汰される訳です。「鉄は国家なり」などとの古い時代観を持ち出し、延命しているのですね。石炭を見れば、分かります。銘柄選別は、時代がその産業を求めているかどうか?…なのです。

政策は、如何に未来進化を加速させるか? 此処に尽きます。新時代は人間が住みよい時代を創るのです。お金は、その為の道具に過ぎません。だからカタルは、日銀券の価値を重視する日銀が好きではないですね。「デフレ」と言う「希望を失う」政策を定着させたのは、彼らの責任です。「いい加減にせい」と、言いたいですよ。

黒田さんは2%のインフレ率の達成に、自信を持って国会で断言していたのです。ところが…最近は、原油価格がどうのこうの…と「言い訳」に終始し、一体、いつになったら期待インフレ率が、生まれるのでしょう。昔なら…とっくに責任を取り…切腹です。この辺りが…、いい加減な村論理の国なのです。原発事故もそうです。東電に責任を押し付け…だれも責任を取りません。メディアもおかしいでしょう。新聞の軽減税率など…、誰が考えても…筋が通りません。おそらく公明党(聖教新聞など)と安倍さんの密約なのでしょう。安全保障問題は高くつきました。

株価が上がるなら…安倍政権に対する批判は出ません。しかし下がれば…当然のことですが、いろんな批判が溢れ出てきます。でも…歴代からみれば、マズマズです。21日から始まる相場は、来年の見通しが、見えにくい為に、どうしても小ぶりになりますね。

ラオックスとパイオニアの推移
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ラオックスとパイオニアの比較推移

昨年は、日銀のさくらレポートを読んで…カタルは「ラオックス」を、参考銘柄に掲げました。あれは…まだ株価が100円台だから、10月の事でしたね。今回はパイオニアを早くから参考銘柄に掲げています。来年1月になれば…皆さんも、カタルの感覚が実感できるかと思っています。たぶん75日線辺りが転換点になると…今は考えています。今は310円前後に位置していますね。その前から…かも知れません。こんな事は分かりませんよ。

ラオックスの場合は…1月13日が分岐点になっていました。おそらくパイオニは、1月にラスベガスで見本市が開かれますから…その辺りかな? ユーチューブに参考映像がありました。此方と…、もう一つは2015年の展示会の模様ですね。時代が、銘柄を選別するのです。



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