カテゴリー:コラム

カタル用語

本日は簡単に、これまでの「カタル用語」を纏めることにします。毎日、読んでくれている人は、理解が進んでいると思いますが…たまにしか読まない人も居るからですね。リーマンショック以来、世界の中央銀行は量的緩和により金融危機の広がりを抑えてきました。代表格はCDSと言う金融デリバティブ商品を保証していたAIGと言う米国保険会社の救済ですね。他にはGSEと言う米国政府援助法人、代表格は住宅金融のファニーメイやフレディーマックです。これらは米国政府が直接投資をして、救って正常化させています。

量的緩和により、米国金融はリーマンショック前の状態に戻って来ましたが…当時の杜撰な販売方法などを問題にされ、裁判で負けたので制裁金を掛けられ、罰金を払っている為に、折角の儲けが吹き飛んでいます。これに加え…BSI規制やボルガールールの導入などの規制で…金融機関は手足を縛らており、自由な行動が規制されています。バーゼルなどの自己資本比率規制は代表事例です。本日の新聞では、FRBも新たに(実は前からですが…)危機対策として、損失吸収規制を設けるそうです。

カタルは金融機関がリスクを取れるほど儲かってない為に、実際の米国景気回復は「偽りの回復」と言う脆弱な状態ではないかと疑っています。故に消費者物価や人件費の上昇などが、いつものパターンより弱いと考えています。ローレン・サマーズ前財務長官は、この論者ですね。彼は消費者物価が実際に上昇してから、FRBは利上げなどの金融政策を進めるべきだと述べています。テーパリングと言う量的緩和からの出口戦略を急ぐべきではないと言う意見です。この意見が、カタルが述べている「サマーズ時間」です。

一方、対立する「イエレン時間」は、現FRB議長の意見で、余りに長い量的緩和を維持していると歪が生じ、バブルが潜在的に発生すると言う意見ですね。彼女は米国株の水準が高過ぎると言う意見です。近い将来、インフレが加速し…それから利上げをしても遅すぎると言うものです。たから事前に予防策を打つべきだと言う意見ですね。この中には次の景気後退に向け、政策手段を豊富にしておきたい…と言う準備も含まれています。確かにこれだけ量的緩和をしているので、何処かに過剰にバブル状態になっている訳です。事実、テーパリングを指摘してから、アナウンスメント効果だけで…、原油価格は大きく下がって来ました。このように商品価格にも、過剰マネーが流れていたと言う意見です。

一方、サマーズより過激なのが、米大手ヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者、レイ・ダリオ氏の意見です。彼は1937年問題の再来を懸念しています。1929年の大恐慌から立ち直ったと勘違いして金融引き締めを実施したために、再び大きく景気は落ち込み、戦争に発展した苦い経験の再来を描いています。故に、今は金融引き締めではなく、更なる金融緩和が今は必要なのだと述べています。仮に年末にFRBが金利を引き上げても、早晩、景気が悪化し、再び量的緩和に追い込まれると言う意見です。これが「ダリオ時間」です。

この3つの考え方は、それぞれ微妙に違いますが…どのシナリオもあり得る指摘です。当然ですが、未来予測なので…誰が正しいと言う訳ではなく、状況により選択は変化するのでしょう。カタルは、米国景気はもともと「偽りの景気回復」と述べていますから…サマーズから、ダリオ氏に近い立場です。でもイエレン氏の主張も理解できますね。これだけ量的緩和を実施しているのだから…何処かで爆発するかもしれないと脅えます。マネタリーベースの伸びは異常です。

しかし、もともと民間が金融デリバティブ機能の進化で、見えない形で流動性を供給していたのが、表面化しているだけとの意見です。ダリオの意見に近いのです。規制を強化すれば、その分、金融デリバティブ領域の流動性が減るので…補わねばなりません。イエレン氏も、黒田さんなんかも、この事を見落としているんじゃないかと思うのです。CDSの仕組みは、非常に優れていますね。リスクに対する保険機能の進化です。イエレン女史、オバマもそうですが…この進化を認めていませんね。この辺りは安全保障問題とも関わりがあります。中国の力を削ぐのが、狙いかも知れませんからね。もともと金融デリバティブの発展が、共産国家への投資のリスクを軽減させ、中国が発展したのです。ベルリンの壁崩壊から…決まっていたのですね。時代の読みと言うのは、面白いですね。

どれが正しいかより、どれを選択するかにより…流れが大きく変わるのです。カタルは何時も、日本の高成長を頭に描いて相場を張っています。ところが…その流れに様に、時代が動かないから、フラストレーションが溜まります。このジレンマが、失われた時代です。馬鹿が上にいるから…頭に来るのです。20年も、30年も…簡単な事なのです。先ずはキャッシュレス社会を構築して、一気に時代を進めればいいのです。準天頂衛星の整備も必要です。GDS機能を利用し、お金の流れを追えば…犯罪もなくなります。無駄な人材が省けますね。脱税なんかもなくなります。電子カルテを整備するだけで…膨大な臨床データが集まり、医療費が大幅に削減されます。どんどん効率化が進むのです。政策担当者は、馬鹿じゃないか…と思っています。だからJAなどの改革促進なのですね。日本医師会もそうです。医者など必要ないですね。ロボットが診断する時代です。

さてそんな事より、カタルは最近、時間と相場のイメージを良く語っています。「強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感と共に散っていく」と言う名言を時間軸で表示していますね。まもなく懐疑時間から楽観時間に変わると…昨日、予測しました。三菱UFJなどが、下値ボックスを離脱すると考えています。でも…これは本当の意味ではなく、今回の本物の波動論の強気相場は2012年秋から始まり…ずっと続くのです。おそらく10年や、20年は続くのでしょう。日経平均株価10万円と考えています。これが基本構想で長期波動ですね。この中に短い上下の波動があり…最近、述べている「懐疑から楽観に移る時間」は、スパンが短いものです。誤解しないように…

エリオットの株価波動論をイメージして下さいね。第一波のサイクル波の中に、プライマリー波や、その中にインターミーディエット波、マイナー波が存在すると言う意味です。一つの株価サイクルの中が、どんどん細分化されているイメージです。余りにチンプンカンプンだと、カタルのレポート読むのが面白くなくなりますからね。ジョージ・ソロスが書いた「相場の心を読む」なんか…、難解で、チンプンカンプンで読むのが嫌になりました。きっと、今、読めば…彼の心境が、ある程度、理解が進むかもしれません。

もう少し素人受けする株価解説の方が良いか…とも考えることがありますが…、この文章はあくまでカタルの相場日誌のようなものです。具体的な売り買いは載せいていませんが…マズマズの進化を遂げているかもしれません。最近は理想論を追わなくなりました。どちらかと言えば、現実的な対応をし始めています。1300兆円の逆襲は、ある意味で、ロングランの考え方です。カタルのイメージはデフレ脱却が、必ず達成できると思っています。資産価格が上がることで、含み利益がドンドン増します。そうすると冒険資金が生まれます。倒産しても良いから、1000万、1億円を投じようと言う気になりますね。これが信用創造です。そうすると実態景気が元気になります。希望が人々に生まれ…3丁目の夕日が描かれた昭和30年代の活き活きした世界に変わります。

高橋カーテンウォールの業績推移
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高橋カーテンウォールの業績推移

この構想を裏付ける現象が、高橋カーテンウォールと言う高層ビル外壁を主な仕事にしている会社の業績推移ですね。この会社の昔の株価は、22600円だったのです。バブル期は大儲けした会社ですね。しかし不思議なことに…ケネディクスが4000円台を付けた不動産ミニバブル期の一株利益は、たった34円台なのです。折角、黒字転換したのに…大儲けしていません。でも前期は105円に、現在の今期予想は174円ですね。(税負担が発生していません。)高層ビル建築が重なり、利益率が上がったのでしょう。ゼネコン各社もそうですね。それ以上に高橋カーテンウォールは、変化率が高いのです。

イメージは2006年当時の方が、株価の動きは良かったのに…この違いは何か?今回は、実際に経済が動いているのです。2006年よりも…。カタルは日本橋の赤木屋ビルなどの跡地の事例を、掲げていますね。高島屋の隣も、現在、動いています。みんなバブル期から眠ったままの事例です。カタルが東京に上京した当初の地上げ物件です。1989年から…ようやく眠っていた経済が、動き始めたのですね。確実に日銀の量的緩和は、ある意味で効いているのです。この事例が高橋カーテンウォールの企業業績に表れています。川岸工業の話も時々しています。この会社は今回も増額修正していますね。高橋カーテンウォールと同じで…2006年当時より上です。つまりビル建築は儲かる水準で動いているのです。

必ず、1300兆円の逆襲が訪れますね。ケネディクスの株価は、必ず騰がります。何しろ1兆円以上もAUM残高があるのです。最後は…地所や三井不動ではなく…末端が急拡大するのです。低位株の変化率程、高いのですね。相場と言うのは…それら銘柄の動きを見て…どう関連付けるか? 大林組の動きを見て、一般的には鹿島や大成を連想しますが、一連の動きを見て…想像するものです。数字は嘘をつきません。確実に不動産が動いて…資産が動いていますね。街を歩き…観察し、実態経済の流れを株式市場に反映させる能力が、証券マンに求められますね。野村証券の本社周辺で起っている変化を、証券マンは感じ取らなくてはなりません。馬鹿な証券マンの連中が増えましたね。考えないイエスマン、ばかりです。カタルの失敗を糧にして…成長して下さい。それでは…また明日。



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