アーカイブ:2016年10月

社会変革

 

失業率と消費者物価推移

失業率と消費者物価推移

 

28日に失業率が発表され、9月は再び3%ラインになりました。もともと我が国の構造改革は100年の歴史を閉じた山一證券の倒産前後の1997年頃から2003年に掛けての時期がピークだったのです。失業率の推移をみると分かります。そうしてリーマンショックを切っ掛けに、基本的な解釈は2番底のイメージですね。そうして再び改善を続けています。この完全失業率の推移をみると、日本経済の実態が良く分かります。

通常は90年代不況で政策を変更し、ここまで迷走する必要はなかったと思われます。パイオニアの指名解雇事件が1993年の1月ですからね。その辺りで構造改革を進展させるべきだったのでしょう。まぁ、やり方がまずかったために、永遠と回り道をして…本来、あるべき姿に、ようやく辿り着いたイメージです。この過程が失われた時代です。

そもそも資産インフレの仕組みを、拒否したことが市場経済では間違いだったのです。不良債権処理を起こしたことが、大変な失政だったのですね。地価を下げることが、何故、間違っていたか? 馬鹿でもわかります。でも東大法科のエリートには、その政策の影響が理解できなかったようです。

1300兆円もの損失を、永遠と労働所得で埋める、むなしい努力をしてきた結果、多くの企業が破たんし、そうしてブラック企業が誕生したのですね。安倍政権になり、ようやくその間違いを、糺し始めたのです。アベノミクスの効果は「失われた時代」の後遺症である「流動性に罠」により、なかなか生まれませんでしたが…ようやく、本当に、ようやく出口が見えてきました。そのグラフが、この失業率推移と消費者物価の推移を合わせたものですね。何故、馬場レポートが優れているか? なかなか「流動性に罠」から、抜け出せない理由を示したからです。

これから団塊の世代が、ドンドン物理的に退職を迎え、日本は労働不足に陥り、此処にスマートコミュニティーの波がやって来ます。例えば簡単な事例にしましょう。ヤマト運輸などの長距離便のトラック運転手は、物流機能を支える大切な存在ですが、もしこの需要を、自走車に置き換えたら…膨大な効率化が生まれます。信号の操作もIoTで可能です。世の中から渋滞が消えるだけで…どれだけの効率化が生まれるでしょう。

トランプ発言に代表されるように…他国では移民を受け入れており、雇用問題がありますが、日本の社会は、このような先進的なロボットを受け入れる潜在的な要素を持っています。だから世界に先駆け、スマートコミュニティー化が進みやすい環境にあります。ところが…IoTは必要だと思っていても、どうやって進めるべきか…。みんなが、初めての経験なので、試行錯誤をしている最中なのです。具体的な利用例がなかなか分からないのですね。この混沌とした時間を、如何に早く抜け出せるか…此処が、これからの課題です。

働き方改革の重要性はブラック企業が存在し…電通の過労死事件などがあるから加速する背景が存在します。既に副業を認めたり、自宅勤務などの利用も進み、ヤフーは週休3日制を取り入れ始めています。これは失業率の低下が背景にあり、優秀な人材確保が優先されるので、利便性を求め、スマートコミュニティーを利用し始めている現象です。カタルがクラウドワークスに固執している理由の背景ですね。必要なのです。あのような内容の会社が、新時代には…。だから市場は、必ず応援する筈ですね。

株式投資と言う原点は、儲かる企業を探す事ではありません。社会が必要としている企業を育てるのです。だから市場経済下において…自分が必要だと考える企業の株を買えば良いのですね。ところが多くの馬鹿は、そのシンプルな原理を無視して、目先、儲かる銘柄を探そうと…躍起になっています。でも違いますね。おそらく…食品の中でも亀田製菓や北日本食品(ブルボン)などは、世界ではこれから伸びると思います。日本の冷凍食品も大きくシェアを伸ばすと思います。味の素やニチレイなど…。ただ経営者が気付かないと駄目ですね。

社会は「コンセッション」を求めているのです。でも今の所、実例は介護リートと関空ぐらいの利用事例しかありません。此処に、カタルは商機があると考えていますが…実際に政府や経営者が、その方向性に舵を切らない限り、一般株のままですね。成長株扱いは、出来ません。関空の成果が出るのは、まだまだ先ですが…これが成功すれば…我が国の借金も減り、国の資産が民間に移転され、市場化が進みます。昔の国鉄は労働組合が強く、どうしようもない組織でした。しかし今は、どうでしょう。JR東日本やJR東海は、立派な企業になっています。

今回のJR九州もそうですね。今度はJR貨物の上場だそうです。市場原理に沿った社会変革を、どうやって進めるか? 国鉄のケースは、かなり時間を要しました。たばこ産業もそうです。国の資産を、民間に移行させるスピードを、どんどん高める為に「コンセッション」の考え方は、非常に重要です。カタルは株屋ですが…長く喰えない時代が続き、その為に、社会の問題点が見えます。市場原理に沿って、その問題点を一つ一つ改善するのがベターなのです。

馬鹿な政策を実行して、グローバル化に抗っても、時間を浪費するだけで、人間のエゴに過ぎません。我々は「失われた時代」を経験し、貴重な糧を得たのです。スマートコミュニティーを、世界に先駆けて受け入れましょう。頑張れ!クラウドワークス。



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