アーカイブ:2016年10月22日

BBレシオ

本日の宿題として「BBレシオ」の存在があります。カタルの知識だけでは、心もとないので、読者の人は掲げるサイトを観て…独自に勉強して置かれると良いでしょう。現在、カタルは3つの相場シナリオを掲げています。一つはGDPも改定が話題になっていますが、本格的な名目時代の定着に向けた金融相場の流れです。カタルは1989年~始まった「デフレ」の失われた時代は終焉を迎え、今度はインフレの名目時代がスタートしていると考えています。

2012年10月から、異次元緩和期待を受けての大幅上昇は、翌2013年の春に実質的に終了しました。異次元緩和が実際にスタートした4月には強い上昇相場は終了しました。その後、緩やかな上昇を続けていると思われますが、流動性の罠に嵌っており、明確に名目時代を実感できていません。

何しろ…日銀がETFを買って、どうにか…株価を支えている現状です。日本の多くの企業のROEは8%に満たない水準です。しかし国際基準は15%ラインだと考えても良いのでしょう。つまり半分なのです。これは日本の仕組みが背景にあると思っています。村論理ですね。

しかし、まもなく失業率の3%割れが定着しますから、これがバックボーンになり、賃金の上昇が明確になりますから、物価上昇も定着すると言うのが、馬場レポートの趣旨であり、カタルはこの失業率の数字が「流動性の罠」を生んだ背景に存在し、日銀の流動性供給の効果が打ち消されたと考えています。

加えて、世界中で起きている金融規制の強化ですね。日本は金融デリバティブに消極的で関係ありませんが、村論理である総資産経営を実施して居たために、無駄な投資が多いのですね。利益率の低い部門を多く抱える総資産経営の背景は、昔の終身雇用などの仕組みを支えましたが、その悪しき慣習の残骸が、今でも尾を引いています。故にROEが低いままなのです。

しかしスチュワードシップコードの定着などを受け、社外取締役制度も導入され、徐々に変化を見せています。近年では自社株買いを背景に、事業法人の買い越しが定着しています。日本は長い間、株式持ち合いを通じて…村論理の経営をしてきたのです。故に経営者の多くは、温室育ちです。本当の経営をしてなかったのです。しかし近年は徐々に変化を見せています。

このような背景が、本格的な名目時代に繋がっています。貨幣価値はドンドン劣化しています。最も重要なのが、マネーストックの上昇率です。つまりお金の供給ですね。この上昇率は今年になり最大値の3.6%と…9月は上昇してきました。この数字が4%台定着から5%台を窺うようになれば…間違いなく、名目時代は定着します。日銀は量的緩和を諦め、金利操作にスタンスを変えましたが、この影響がやはり…多少は心配です。ただ金融庁が明らかに方針を転換し始めていますからね。此方の効果が、現在、表れ始めている所でしょう。マイナス金利適用と共に…。

もう一つの相場の流れは、スマートコミュニティーの流れですね。これは幅広く…IoTから自走車関連など含め、バイオなどもそうです。近年、スパコンが身近になり、進化のスピードが加速されています。スマフォが、どんどん変化を遂げています。SFの世界の到来です。これは市場では、材料株としてゲリラ戦が演じられています。カタル銘柄のユビキタス、J・TEC、更にクラウドワークスは、この範疇に位置しています。

カタルはスマートコミュニティーが、どんどん進むと人間の価値観が大きく変化すると考えています。貨幣価値が変化するのです。故に実験として行われているオランダの「ベーシックインカム」と言う制度の行方に、興味を持っています。「働き方改革」が進行すると考えています。何故、ヤフーが週休3日制を採用するのか? 成果主義になれば…短時間でノルマをこなせる人は大勢います。 出来ない奴は、いつまで経っても出来なのです。カタルは証券マンの社員生活を通じて、時間の効率化を考えていました。だからカタルは社員を辞めて、歩合の世界に入ったのです。転職にあたり、本当は和光証券の常務からの好意で、「顧客の基盤が出来るまで、社員になったらどうか」…と誘われましたが、「歩合でお願いします。」…と断ったのです。だから「クラウドワークス」(3900)と言う、実力本位の人間を育てる仕組みの会社の成長性に期待を掛けています。この会社が育たないようでは…日本は駄目ですからね。

カタルの時代の花形企業は金融ですが、今は技術職のプログラミングが出来るかどうか…が重要な要素になっています。少し前は…石炭産業などもそうだったのです。三井松島や北炭など…。夕張市は財政再建団体になりましたが、昔は栄えていました。時代とともに花形企業も変化するのでしょう。

車のミラーレス化(コックピット化)の様子

車のミラーレス化(コックピット化)の様子

このIoT時代が本格化し、カタルは半導体需要が、一気に増すのではないかと考えています。VRはスマフォ2台分の半導体を用いていると聞きますし、車もコネクティッドカーがいよいよ主流になります。まだ費用対効果から、車の航空機のようなコックピット化の実現には至っていませんが、ミラーレス時代に入りました。何処かに映像があると良いのですが…口で説明するのは大変ですね。ネット上を探したら…ありましたね。こんなイメージです。だから…ある意味でルネサスエレクがこの時代の変化の波で勝利を収めることができるなら…良い会社になります。

しかし…、ただカタルは、産業革新機構の存在が嫌いなのです。不良債権処理と言う役割を終えた組織が、いつまでもゾンビのように生きる残る仕組みが、市場原理を崇拝するカタルにとって、許せない存在です。こいつらは寄生虫です。日本村論理のダニですね。鐘紡は一体、どうなったのでしょう。現在、カタルは、こいつらが手放した「アーク」(7873)と言う会社を、買っています。理由は、昔のアークは…中小企業の親分的存在で、日本を代表する会社だったのです。故に株価が、過去に1万円台を付けた事があったのです。それを100円以下にしたのです。優良企業だったのに…こんな形にしやがって、こんな再建なら、馬鹿でも出来ます。

話しは、飛びましたが…戻します。だからカタルは半導体の相場が、これから面白いんじゃないか…と思っているのです。実際に、現在はDRAM価格が急騰しています。これを受けフラッシュも価格が上昇していますね。 最近までDDR4 4Gb 512M*8 2133MHzの価格は2ドル前後だったのに…既に2.5ドルを突破しました。たぶん、この現象はクリスマス商戦に絡む、スポット需要の為と思われますが…年を追ってIoT需要は、爆発的な伸びが続くと考えています。

故にソフトバンクの孫氏はARM社の買収を、ブレグジットが発生した絶妙なタイミングで決めたのです。この局面でなかったら、イギリス政府が認めていたかどうか…。微妙ですね。実はこの買収のタイミングは、いろんな面で絶妙なタイミングなのですね。半導体の市況は5月に底入れしますが、その前は赤字企業が続出する環境でした。その状況がBBレシオを観ると分かります。エレクトロンとアプライドマテリアルズの破断は残念でしたね。もし実現していれば良かったのに…。この話は2013年9月に生まれ、2014年9月に実現の予定だったのです。しかし昨年4月に消えました。

ほら…ね。やはり孫氏の行動は、絶妙なタイミングですよ。スプリント買収の時も、為替は80円台でした。彼には「ツキ」があるのか…。それとも、みんな計算の内か…は分かりませんが、兎に角、素晴らしいタイミングです。BBレシオの推移を観ていて…そう感じます。

残念ながら、ここで掲げたBBレシオの推移は、2005年からのもので…リーマンの破たん前は在りますが、カタルが期待していたITバブル期のものは…有料会員向けでした。よって、この資料で我慢しないとなりません。ただ分かったことは、やはり、まだ半導体はスタートしたばかりの相場だと言う認識ですね。ここで読者の人は、半導体の製造工程を頭に叩き込んでないと駄目です。前工程は製品メーカーと一体開発なので、継続的な受注がサムソンやTSMCからあります。世界の半導体製造装置のおよそ半数は、この2大メーカーによる需要です。

最先端の積層化などは…メーカーと共同開発しているのです。だから、前工程はなかなか二番手企業が、参入できない壁があります。だから市場の評価はいつも高株価です。しかし後工程は比較的技術水準が低く、参入が簡単で…よって過当競争になっています。だから余程の需要が生まれないと、なかなか後発メーカーまで、恩恵が及ぶかどうか…。その為に企業業績も悪く、赤字が最近まで続いています。故に株価は安値で放置されています。だから大きな変化率が期待でき、相場的に、面白いのは後工程でしょう。日本には多くの半導体製造装置のメーカーが存在しています。故に、相場論からすれば…半導体相場が生まれると…市場は面白くなります。

今日は半導体について…少し知識を補充しました。此方の製造工程のイラスト解説を見ながら、知識を補充しておきましょう。此方です。テレビやパソコン、スマフォのパネルメーカーと半導体の製造装置は、同じような技術なので、多くの会社がダブって製造しています。故に、資料元の…この協会も、半導体とFPDと合わせて…日本半導体製造装置協会となっています。さて今日は、この辺で終了です。それでは…また明日。

BBレシオの推移

BBレシオの推移



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