アーカイブ:2017年7月

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かたる:今日の紹介する記事は…。カタルは「金融規制」が、世界経済の様々な問題を生んでいると言う仮説を裏付けるレポートです。そのレポートは此方です。何故、極端な経済危機に対応する経済状況を、常に警戒しなければならないのか?

近く、中国を、やっつけるシナリオでもあるのでしょうか? 仮に中国が、何らかの破たん状況を迎える内部事情があるとすれば分かりますが…。現状は…そんな懸念はなく、行き過ぎだと考えています。この記事は、日本同様に…多くの国で、株式の時価総額が、買収価値を下回っているとの記事なのでしょう。カタルの謎は、なかなか解決されません。カタルは、邦銀株の株価水準は…今の2倍程度が、適正だと考えています。

さて…皆さんも、このような記事が全体相場の行く末を決める…材料になると言う感覚を、早く、身に付けて欲しいと思っています。カタルが最近、考えているのは…いよいよ実質成長の時代と、名目成長の時代の端境期が終り、間もなく…名目時代に変化する現象が、市場に於いて明確になると思っているのです。

この実質経済と名目経済の意味は…これまでは、経済成長がマイナスでも…物価水準がそれ以上に下がっていれば…実質成長はプラスだから、この実質成長を重視した政策を実行してきました。つまり…GDPの成長率が、マイナス0.2%でも、物価水準がそれ以上に…例えばマイナス0.5%なら、名目上はマイナスのですが、実質経済成長は0.3%のプラスになるのです。

でも考えて下さい。僕らの給料が上がらないのに…物価が下がったと言って、豊かさが増しますか? 僕ら…人間は、名目上で感情が動くのですね。自分の手取りが下がっているのに…物価が下がっているから、豊かになっているなんて…誰も思いません。実質的な手取りが減っても、実際に貰う給料が上がった方が…人間は、やる気が出ます。僕らの感情は、目を通して感情が動いています。

何故、パイオニアの指名解雇事件が引き金になり…長い間、「失われた時代」が形成されたか? たぶん…これまでの日本の成長は、米国の庇護のもとで守られており、特別な条件で優遇されていたのです。ところがプラザ合意を契機にして…日本はいきなりグローバル基準を要求されました。

まぁ、いきなりではないですが、その準備が出来てないのに…グローバル競争を強要されたのです。故に、円安や資産価格の上昇などの様々なマジックにより、庇護されていた輸出企業は、グローバル競争下に晒され淘汰されていきます。

ところが村意識が強くて…なかなか体制転換が出来なかったのです。つまり終身雇用や年功序列という「古き良き時代」から、グローバルの体制転換期が、失われた時代だったわけです。

何故、デフレが長く続いたか? 日本に独自価格が存在したためです。日本は様々な産業で参入障壁を設けて来ました。その為にストレートに海外の安い製品が日本に入りませんでした。この壁を最初に打ち砕いたのが…安売りの「ユニクロ」です。

上場企業のユニクロやニトリなどの成長企業は、デフレ環境下で大きく伸びて来ました。でも実は…当たり前の事なのです。最初、僕らはユニクロで買い物をするのに、抵抗を覚えたはずです。安売り屋…と言うバッタ店舗みたいな店に入るのは、恥ずかしい思いをしました。あの感情を、どれだけの読者が共有できるかどうか…。たしか…Tシャツが500円だったかな? それまでの日本は、Tシャツでも3000円~5000円程度はしていたはずです。まさに衝撃的でした。

カタルは、上京した時、メーカー直売のセールに驚きました。なんとデパート価格の4割引きは当たり前、5割、6割引きで販売されるのです。この体験は…衝撃的でしたね。何回か…セールの度に、子供を引き連れ…家族で買い物をしたものです。

でも、考えてみると…それが当たり前だったわけです。日本の価格は、日本だけで通用する鎖国価格なのです。この修正に、実に30年、徐々にグローバル化して…日本国民の慣らされてきたのですね。しかし、今ではどうでしょう。すっかり…定着し、英国のダイソンが掃除機など…日本で、成功を収めています。香港のマンション価格は、日本の3倍? 何しろ15平米のワンルームで5000万円とか…。中国の上海などのマンション価格は東京より高いようです。

昨日の日経夕刊を見て下さい。5面のマネー底流潮流と言うコラムで、日本と米国、カナダ、オーストラリアの住宅価格指数が載っていますね。日本だけが、この「失われた時代」の中で、右肩下がりを続けました。しかし…世界中の住宅価格は上がり続けているのです。いつまでも…こんなバカな現象が続く筈がありません。今では中国人が東京の不動産の買い手になっています。

失業率の有効求人倍率の推移

カタルが何故、ケネディクスに拘り…「1300兆円の逆襲」を述べ続けているか? 失業率と有効求人倍率のグラフを見て…7月16日に、カタルは考えました。まもなく「流動性の罠」から抜け出せ、実質成長時代が終焉して、名目成長時代が…ようやくやって来ると思ったのです。

長かったですね。カタルに歩合外務員になる前に…今の知識があれば…。今頃、和光証券の小川副社長が言った「カタル君、残念だったね。株は、暫く…駄目だよ。田舎に帰りなさい」と言われた意味が、良く分かるのです。

あの時、カタルは、心の中で、「この糞ジジイ…俺が食えなければ、証券会社が潰れるよ。」呟いたのです。でも結局、彼の言うようになりました。山一證券も消え…多くの証券会社が消えて行きました。

でもネット時代を迎え、日本人の考え方も変わり…ようやく、偽物国家から、本物の価値がある人間が、世に出てきています。いくら地検が「俺が法律だ」と言って、ホリエモンを挙げても…もっと悪い…東芝のような事例は、たくさん生まれました。もう誤魔化しようがありません。故に本物が育つ社会に変わるのです。グローバル化なのです。ようやく…失われ時代が、終わりを迎えます。この失業率の推移は、その事を示しています。

カタルが批判をした人材派遣のパソナは、昨日、決算を受け、161円高の1257円だそうです。でも…南部さんはデフレ感覚の経営者ですね。決算を見れば分かります。リクルートやテンプHDと比較すれば、分かりますね。明らかに出遅れています。今、多くの企業で応えきれない受注を抱え…製品納入が遅れています。だからアウトソーシングの株価が20倍近くまで…買われる訳ですね。本格的な名目成長期を迎え…経営者の判断が注目されます。

上がテンプHDで下がパソナ

このパソナの業績とテンプHDを比較すると、分かりますね。それを載せておきます。四季報数字ですが、この違いが…経営力の違いです。同じことが…先日、紹介した不動産3社の業績推移です。一番上がサインフロント不動産、二番目がレーサム、三番目がトーセイです。如何でしょう。何故、森トラストが冒険するのか? 時代は、名目時代に突入したのです。株価2万円は、単なる通過点です。

上がサンフロンティア、真中がレーサム、下がトーセイ

 

しかし…本日の日経新聞6面の「Deep Insight Opinion」を見て下さい。本誌コメンテーターの菅野さんが、レポートしていますね。このような「識者」と呼ばれる偽物の人達が、大勢、上のポジションに居るのです。だから「流動性の罠」が深く…カタルは4年も待たされているのです。まもなく、そのジレンマも解消されます。

いよいよ38915円への挑戦が始まるのです。この年末は…凄い相場になりますよ。楽しみですね。



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