GDP統計を観て…「名目経済」の大切さを学ぼうとして、昨日は仮説を立てました。基本的にカタルは、働いて得るお金の「実体経済」と、資産増加による名目経済の両輪が上手く機能して…経済活動が活発になると考えています。
日本は「日米貿易摩擦」が激しくなった1980年前後から基本政策の選択を間違ったために、「塗炭の苦しみ」である「失われた時代」に直面しました。この失われた時代を、一言では…語れません。様々な要素が絡み…その結果として日本は成長力を欠いたのです。戦後、日本人は「奇跡の復興」成し遂げました。この背景は「東西冷戦」です。
米国は世界の共産主義化を防ぐために…自由主義陣営の構築に動きます。基本は、この「イデオロギー」の戦いなのでしょう。 目指すものは共産主義も、自由主義も…人類の「幸福」でしょう。その最終目的に行く過程の「道の選択」の話です。終戦当時…日本でも共産主義が蔓延していました。「マルクス主義」が、知識人中心に流行っていました。今でも共産党は存在して…機関誌の「赤旗」の読者がいます。
マルクス主義とは、資本家が「独占している資本」を、社会の「共有の財産」として、労働者たちが協力して運営する社会を目指す思想です。文化の家と言う「ソフホーズ」や農業の共同経営の「コルホーズ」などは、学校で習った記憶があります。
マルクスは、資本家が沢山の労働者たちが働いているにもかかわらず、富を独占していることを問題視し、「資本家」こそが、世の中が良くならない原因だと考えました。利益の搾取です。マルクス主義には、唯物論的歴史観という考え方があります。
この「唯物論的歴史観」とは、カール・マルクスが提唱した考え方の一つで、歴史は物質的な生産活動によって進化するという考え方です。人間の意識や思想は物質的な生産活動によって決定されるというもので、社会の発展や変化は、生産力の発展によって引き起こされるとされています。その後…このマルクス主義は「経済成長率」が低下して行きます。
労働者のインセンティブが欠如する…人間らしい感情まで見てなかったのでしょう。理想と現実は違います。そうして1985年から1991年まで…ソ連は政治改革を実行します。自由化を取り入れる「ペレストロイカ」です。
つまり…東西冷戦のハードルが下がったから…米国は日本を「叩き始めた」とも言えます。戦後の「奇跡の復興」は、米国の「庇護のもと」に育まれたのです。このような歴史観が正しく認識されてないと、今の「米中対立」から起こる…「日本回帰」や、日本の株高の背景の理解がイマイチになります。歴史は大切です。ざっと…学生時代の社会科の勉強の「おさらい」をしました。
さてカタルの仮説は此方のグラフを観て、この「デフレーターの方向性」が重要ではないのかな?…と思い始めています。基本は、名目数字が実質を上回る上昇率が高いと…資産投資が加速して経済活動が活発になります。
中国は、この固定資産形成(不動産投資)の割合が高く…仮需に頼った経済成長をしてきました。地方政府の開発の源は、土地の利用権の売却です。そのよう様子が此方のサイトのこのグラフです。今の苦境は、そんなに簡単に終わりませんよ。日本の失敗を観れば分かります。
でも中国は日本のように…資産増加を否定していません。日本は税金を高めたりして「意識的に」…地価を下げたのです。馬鹿政策です。最後は銀行融資の停止ですよ。もう…狂った政策です。
そこで名目値と実質値のGDPの推移を知ろうとしましたが…ダメでした。1994年からのものしかデータが簡単に見つかりません。そこで…昔、カタルが作った資料が見つかったので…その数字と今の内閣府の数字を並列したのが…こちらのグラフです。
違うでしょう。基準値の修正です。時代変化に合わせ…選択する項目を変えたりして統計値は変わって行きます。カタルが問題視するのは、このような歴史的な検証が、なかなか…出来ないのです。
たぶん「村社会」は、皆で仲良くだから…過去の失敗を問わずに…責任逃れを認める社会なのでしょう。データを重視しない日本人らしい考え方です。だから暗号解説などに負け、太平洋戦争など…馬鹿な選択をします。今回の失われた時代の選択は、日本人自身が決めたのです。仕方がありません。
此方のデフレーターの変化率、つまり前年比の変化率が重要ではないか…と言う仮説を持っています。カタルの作ったものは1985年ですが…その前の資料をネット上で探したら、「IMF」の数字が出てきました。その数字は更に長いので…この数字は四半期ではありませんが、グラフを作成しました。
これが一番良いですね。2023年のIMFの「推定値」まで入っていますが…こんな数字になるかどうか分かりませんが、仮説として…、株価は未来を観て動いています。だから…今、海外投資家が日本株を買って、日経平均株価がドンドン上がっていると言う推察が出来ます。
如何でしょう。…本日の日経新聞にも金融工学エディター 小河愛実さんがオプション論理を展開させています。しかし…カタルは時代背景の基本認識が、「より大切」だと考えていますから…彼女のスクランブルの記事どおりには、ならないのでは?との仮説を事前に述べています。
昨日のSQ後の「実際の相場」の動きを観れば…彼女の危惧は、「杞憂の論理」だったですね。でもそのような観測が蔓延したおかげで…先週は先物が売り越しになり、オプションの清算が進んだのでしょう。故に金曜日の相場になったのでしょうね。
本日のスクランブルも面白いですね。市場には様々な見方があります。
カタルは違うと思っていますが…その話は、また逸れますから…またの機会にしましょう。今日の原稿は難しいですか?
相場と言うのは奥が深く…自分が正しく理解しようとする「探求心」が必要です。カタルは様々な「謎」を抱えており…昨日、その一端をお見せしました。この時間軸の克服は…難しいのです。人間の感情がどの時点で爆発するか? それを読まねばなりません。
でも「仕掛け人」が相場を弄らないと…自然に相場が生まれるわけではないのです。カタルに力があるなら演出も強くなります。でも正しい基本認識でないと…いくら力があっても誠備の加藤さんのように失敗をします。基本は「時代認識」でしょう。
だから…今の焦点の「エヌビディアの考え方」は重要なのです。アップルも同じです。
昨晩はテスラが大きく上がって来ましたが…この背景は「米テスラの急速充電設備を2024年から利用できるようになると発表した。テスラが北米に持つ1万2000基が対象で、GM車の顧客が使える充電設備数は倍増するとしている。」と言う報道です。5月にフォードが追随を決めており、米国は統一されます。日本村社会と大きく違いますね。
「NTT」(9432)のIOWMは素晴らしい構想ですが…果たして日本人はグローバル展開を出来るかどうか…日経新聞などは、「村社会論理」のさいたる企業です。トヨタが大きく…後れを取っている現実が分かります。
全ての原因は、僕ら自身の「心の問題」です。早いスピード感が「命」です。お山の大将では…世界競争に勝てません。日経新聞が、正しい世界のスピードを語らないと…一般の日本人は、知りようがありません。あの時にホリエモンがフジテレビを買収していたなら、この「メディア改革」は、一気に進んでいたかもしれませんが、地検様の別件逮捕でした。悲しい現実です。もっと早く…先ずはメディアの人達自身が、自ら襟を正して…自己改革です。
38915円を乗り越えて…日経平均株価10万円を超えて、初めて…世界基準に追い付くのです。上場企業はエリート集団でしょう。そのエリートですから、516兆円もの「内部留保」を、「更に積み上げる」論理が、如何に…おかしいか分かります。
ここは村上さんの主張が正しいのでしょう。方向性の話です。でも手段は、考えさせられます。PBR1倍以下の経営者は、みんな失格です。失敗の経営です。
「エーザイと米バイオジェンが共同開発したアルツハイマー病新薬レカネマブ(商品名レケンビ)は9日、米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会による支持を得た。保険適用の拡大につながるFDA完全承認への道が開かれた。6人の諮問委メンバーは、アルツハイマー病治療薬としてのレカネマブ使用を全会一致で支持した。」…と報じられています。此方です。
この話は、明日にしましょう。1983年当時の「小野薬品」の相場をイメージしています。当時のチャートはないので、カタルが持っているバブル当時のチャートの本をスキャンしてその画像を載せておきましょう。当時810円の株価が途中2回の株式分割を挟んで株価は15350円ですよ。1982年6月に1:01と1983年11月に1:02の無償増資です。だから1000株は1320株ですね。810円の株価が15350円だから…実に25倍です。
本日は此処までです。また…明日。