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相場の読みは当たっているように見えますが…やはり難しい。理由の一つが休まずに株価が上がり続けていることです。カタルはいつも「乖離調整は重要」だと説いてきました。どんな成長株も、その試練を免れません。

例えば…推奨をしている野村証券にしましょうか。

本来なら、もっと、あの企業業績なので株価は大きく上がっても良さそうに感じます。確かに今期は日本橋の「評価替え」があり、一時的な利益が計上されていますが…それ以上に内容は良い筈です。ところが株価100円ほど、上がったのですが、本日を含めて7連騰です。僅かな上昇幅で…なかなか市場人気を得られていません。

理由は浮動株式がゴロゴロある為に、株価の値動きが重いのでしょう。「はじめチョロチョロ…なかパッパ」と言う株価波動論では…「序盤の動き」だからです。昨日はソニー、村田製作と安川電機を比較し、機関投資家の関与率が長い企業は、基本的に浮動株式が沈んでいるという話をしました。

手数料を稼ぐプロは「値動きだけが、信条」のような株式を常に手掛けてないとノルマの消化を超越した水準を、常に達成できません。現役時代は、常にそのプレッシャーを抱えていました。何しろ自由になる顧客は多くありませんからね。常に勝ち続け、更に顧客の儲けを優先するには…どうすれば良いか?

その為にたくさんの本を読み、色んなことを試してきましたが…所詮、能力のない馬鹿は、この程度の有様です。やはりノーベル賞学者が負け組に転落する世界です。なかなか本物を目指すのは難しいと思っています。野村証券の1年後は想像が付きますが…目先の時間が読めないのです。海外投資家が、どんなペースで野村株を買うか? 誰がセールスをして、顧客を誘導するか? 

昨日、日経新聞の記事を見て、あの解説は間違っていると述べました。

あの解説は現状を解説しており株価は昨年の夏から上げ続けているためです。今は既に世界の株価の焦点は、こちらの話題に移行しています。この一つが此方のレポートです。誰もが…どのスピードで、次の展開に移行するかを考えています。その話が米国金利の上昇とインフレ率の話で、テーパリングの話題です。デュレーションの話も需要です。丁寧に解説をしないと一般の人は、理解が進まないのかもしれません。

ロビンフッターやイナゴ族は、目先の株価の「値動きだけが信条」で、行動を決定します。しかし小銭なら…ディーリングで、勘の良い人なら稼げるでしょうが、所詮は子供の遊びにすぎません。あれほど優れていた「勘と度胸」を持っていた小手川君が、株式から不動産にシフトしたのです。彼の能力は非常に高いのでしょう。しかしバフェットには成れない。そのバフェットも時代変化に戸惑い…迷いならアップル株を選択しましたが、やはり自分の人生観と相場がマッチする期間は限られます。

カタル自身がそうです。インフルエンサー…て、誰? Z世代と言われる人たちの感覚にはなかなかついて行けません。ある程度の経済の基礎知識があれば…株式投資は富を得る良い機会になります。しかし…自分自身との「心の戦い」に敗れるのです。だから無理をしては駄目なのです。自分は常に間違っているという…別人格の自分を心の中で持って…両者の言い分を聞かないとなりません。しかし難しいですね。

野村証券(8604)の日足推移

そんな時は…「時間軸を延ばす」ことです。カタルが時々月足チャートなどを掲げるのは、時間軸の話をしている訳です。週足もそうです。例えば…野村証券は日足表示ですと…既に7連騰をしており、とても買うのには勇気が必要です。だから躊躇います。ですが…月足チャートに変えて…全体像をデッサンすると、カタルが述べて解説が理解できるでしょう。

野村証券(8604)の月足推移

2012年~2013年の日銀による緩和政策が、これまでの失政が原因で、なかなか市場に浸透しませんでした。しかし今回、コロナ禍で世界の中央銀行が一斉に、更なる資金供給を実施し…ようやく…日本経済は長い「眠りから目覚める」のです。その象徴的な株式として、野村証券が下値の「ボックス圏」から離脱するのです。

だから日経平均株価がデフレの関門である22750円を抜き、とうとう…27270円と言う出口も超えたのです。

基本的に大きなヘッジファンドの資金力は、兆円単位で運用していますから10%だけ動かすだけで1000億円の規模になります。野村株を2億株買うと1300億円程度です。しかし5%の基準を超えるから…1億6千万ほどが…限度かな? でも大きなお金は、直ぐに動かせません。徐々に移行させるわけです。通常、アイディアが生まれてから、半年や1年程度はかかります。ポジション調整と言うのは、かなり時間が掛かるものです。

皆さんは自分の財布で物事を判断します。だから値動きの激しい株が好きになります。カタルも貧乏人だから、野村証券株の値動きはなかなか好きになれません。まだ本格的な買いではないからでしょう。

実はカタルは過剰流動性相場と言うか…本物の相場の体験は一度だけです。しかしあの当時はペイペイで…相場を知りませんから、どんな形で推移したか?その記憶がありません。

同様の記憶が残っているのは2003年からのスタートでした。みずほ株が10倍になるケースです。ですが…ちょっと待っていて下さい。

今、予てから述べていた3つのシナリオの一つである「NPC」(6255)の株価が上がってきましたから、1000株だけ高値を承知で買い乗せをしてみます。ハイ、860円で1000株をお買い上げです。

カタルは事前に皆さんに、このシナリオを話しており…1081円で200株を買い始め、これまでに200株ずつ3回、そうしてさらに株価が下がり400株ずつ3回に分け買い、更に下がったので、先日は766円で800株を買いました。さらに下がるなら…800株ずつ、もっと買い下がると宣言をして、その通りに実行していた株の平均買値は863円です。

だから別口で、反転相場をイメージして、1000株だけ買い乗せをしてみました。果たして、どうでしょう。続くかどうか…。

どんな駄目株でも、「やり方」次第で損をせずに儲かるのです。その実例です。1081円はあの大商いのVWAP(出来高加重平均株価)です。これが反転への狼煙かもしれないし…単なる逃げ場かもしれません。どちらか分かりません。所詮は仕掛け人の力量に左右されます。

この動きは、全体の動きにも影響を受けます。野村証券株や東芝などがガンガン上がるようでは駄目です。全体相場が沈む方が、この狙いは効果を発揮します。他の選択肢が消えると出番が到来する口の株です。

ですが…相場が強いと、どんなシナリオも可能になり、全面高になることもあります。難しいでしょう。相場は…海外投資家が、どんな勢いで日本株に資金投入をするか? 色んな条件が絡み合うのです。

本当は「買い増し」だろう…と思いますが、逆に自分の力量を把握して無理をしているなら、ここで下値の766円で買った800株を売って、自分の相場の間違いを修正する選択肢もあります。その方が安全です。

枠を空けて置けば、如何様にも対応が可能で選択肢が増えます。逆に買い乗せは、当たれば儲けは大きいですが、危険度は増します。当たり前の話ですが…ここでの選択肢は色々です。

今は無理をしない「ぶつぶつ投資」の解説を、実践を通じて皆さんに披露しています。カタルは「賢い投資」を目指して、「本物の投資家」にカタル自身を含め…読者の皆さんと共に成長をするために、敢えて…前もって全てを宣言してから、相場に取り組んでいます。

本物とは、フロックで儲かる一時的なイナゴ族とは違い、投資金額が1000億、1兆円になっても大丈夫な投資です。イナゴ族の対応では、せいぜい10億とか20億と言う小銭でしか対応が出来ません。成功した小手川君の成績は立派ですが…彼は賢いから、不動産に資金を分散しました。

所詮、コバンザメは、いつまでもコバンザメです。

もうカタルには、残された時間はありませんが…読者の誰かが、カタルが苦労して獲得した考え方を糧にして、更なるステップアップして、日本人が海外投資家に負けない運用者になって、世界の金融界の揺るがすような人が生まれる「捨て石」になれるなら、うれしい限りです。本物になってください。

論理的な考えが、株式が買われる背景には存在します。それを利用すれば…いつも利用される馬鹿な日本人ではなくなります。メディアに登場する馬鹿解説者レベルから、はやく卒業をしましょう。

実は、休み前にもう5000株だけ野村証券株を買い増しました。確か買った株価は634円でした。あと5000株を買いたいのですが…どうやってお金を作ったら良いか? 難しいですね。自分の力量では、既に手一杯で、もっとポジションを落とさねばなりません。困った問題です。買いたい株は、山ほどあれど…「肝心要」の金はなし。まさに「四面楚歌」の心境です。

そろそろ…もう時間切れです。本日のレポートの主眼は、何故、日経新聞の解説が後追いだと思い…間違っていると述べたか? 今の相場の焦点を語っています。元サマーズ長官はバイデンの経済政策に反対を唱えています。でもやってみなければ分かりません。このサマーズ論理が、CTAのシナリオの背景になり米国金利が上がり、邦銀株をはじめとする金融株が上がっている背景になります。最近では、割安の日証金の株も上がってきました。

皆さんは、単にこの株が上がった…と騒いでいるだけですが、その株が上がる理由が、ちゃんと説明ができますか? その株に何億円も投じることができますか? カタルにはNPCの買いは、せいぜい1000株、2000株の遊び感覚なのです。今のカタルにNPCを、10万、20万と上値を買う力はありません。いくら上がると思っても、自分に力がないようでは無理をしては駄目です。ですが…所詮はお金の話です。

相場が楽しいな…と思う範囲でやりましょう。株価が下がった、どうしよう…と思うなら既に負け組の領域です。互いに頑張りましょう。それでは…また明日。いつも事前に未来図を語る…カタル君でした。



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