日経新聞に「溜まる消費の反発力」が掲載されています。基本的に中央銀行がジャンジャン資金提供をしており、外出禁止が続いていますから、貯蓄率は上がっています。この狙いが新しい「カタル銘柄」に格上げしたF君です。この会社は、昨日に述べた、UMCやコニカミノルタ、島精機と同じように…「赤字からの黒字転換」をする予測を基に…狙いを定めています。
このような…外部環境の好転が、企業にどう影響を与えるか?
何れ…はっきりとF君の推奨理由を述べますが、「市場の整合性」の考え方は…類似の条件を探すことにあります。
例えば…自動車のトヨタが業績回復するなら、競争相手の日産もホンダも同じように回復する筈です。何しろ…外部環境は同じです。しかし企業努力により…その回復度合いは違うし、利益率の比較も違います。やはり株式市場は「一番手」を狙います。今回はトヨタでしょう。しかし…トヨタの下請け叩きは有名です。部品の納入単価を、毎年1円下げろ…と言う具合です。部品により単価は違いますが…単価の安いネジやボルトの単価の引き下げは死活問題になります。ほぼ…毎年、値下げ要求をされ、常に「改善」を求めるのが、トヨタです。
トヨタの話は兎も角、カタルは産業のコメと言うか…中核部品の「半導体」動向に、常に注意を払っていました。だから台湾企業が発表しているスポット価格を表す「DXI指数」を利用していましたが…今年に入ってから、この指数の発表は非公開になったようです。グラフだけは表示されています。まぁ、「情報はお金を払え」と言う事なのでしょう。ですが…その半導体のスポット価格動向の様子はグラフから分かります。こんなイメージです。
ハッキリ言って…ものすごい利益ですよ。
主力のTSMCやサムソンは兆円単位の利益です。だから東芝の関連会社のキオクシアの上場は活況を呈し…東芝が株を売るなら高値で売却が可能になります。昨年、取りやめて…非常にラッキーでした。だから東芝株は、相変わらず…注目される状態が続きます。
臨時株主総会もそうです。昨晩、カタルは会員レポートに、何故、TOBが「さく裂」してるか?…の話を「スチュワードシップコード」が2014年に制定された話を通じて解説しています。この現象は、日本と言う国が「グローバル論理」に押されて…改善を迫られたためなのです。
日経新聞は広告料金を企業からもらっているために、日本村社会構造を新聞で堂々と批判できません。だって広告収入を減らされますから、営業から文句が来ます。だからROE経営が国際基準だと考えていても…紙面では前面に出しません。その為に日本のROEは、欧米に比べ遅れているのです。日本の経営者は「保身の為に」内部留保を積み上げています。馬鹿経営です。
何故、野村証券を、今回、カタルは取り上げているか?
野村も村社会の一員でした。しかし自社株の低迷を、嘗ての役員OBから散々文句を言われ続けています。株屋は株価の低迷を非常に気にします。役員を辞めたOBは現経営陣に対し、非常に厳しい評価ですよ。これはリーマンショック時に自己資本比率規制が大きく変わり、仕方なく資本金を拡充するために、株式をバンバン発行して需給バランスを悪化させました。その結果です。
しかし…野村はその基準をクリアすると、直ぐに自社株を…子会社の野村総研の株を売ってまで…自社株買いを実施したのです。不退転の決意でしょう。
しかも…株主総会で株主還元率に言及し。50%還元を謡い、配当性向は30%と述べています。自ら…幹事証券らしく、一般企業に範を垂れました。
更に…驚くことは、ネット証券の世界では一般化している信用金利を「高止まりの不文律」を、自ら破壊したことです。大和証券も松井証券も信用金利はたぶん…3%ほどですが、野村証券は0.5%にしています。この意味をよく考えねばなりません。
国際基準を自ら実践し始めたのです。だから決算資料を読むと米国金融株と比較して「そん色」がない水準になったと明言しています。
分かりますか? この意味が…。
時代の先頭を走る企業が株式市場で評価されないことは絶対にありません。必ず、市場と言う物は正しい評価を与えます。その時間差を、カタルにはまだ判断が付きませんが…上がる株は、既に事前に分かります。カタルが上がると考えた株は、時間の問題はありますが、必ず…と言っていいほど、株価は上がっています。だから悔しいのです。自分が狙っていた時間に…その成果が、何故、現れないか?
依然、ロコンドの株価評価は謎です。通常、いくら選択の潮流が外れていても、この株価評価は納得できません。いくら安い評価でも3000円以下はあり得ません。どうかしていますよ。全く…市場参加者はバカばかりが揃っていると思います。
昨年のコロナ禍で400円を割れる三菱UFJの株価を見て、カタルは何度も「金利裁定概念」が働くので、絶対に株価が上がると…「鉄板相場」だと述べていました。嘘だと思うなら右のカレンダーから遡って読み返せば分かります。
依然、謎が多い株式市場ですが…野村証券株だけを買って、ノンビリすればいいのです。それだけでも十分でしょう。だって、子会社の株を売って自社株を買い実施するのです。日立はどうするのか? 東芝はどうするのか? 日経新聞が悪いのですよ。だから日本はこんな「体たらく」の姿になったのです。情けない限りです。
本物を求めるなら…厳しい競争を勝ち抜かねばなりません。日本からAI業界を代表するユニコーン企業が生まれるはずです。だって「富岳」は世界一のスパコンです。何故、若者を暖かく見守ることができないでしょう。
ここでは、フジテレビの日枝さんを引き合いによく出しますが、ライブドアに狙われた理由があるのでしょう。ソニーはサードポイントに叩かれて、ようやく…普通の企業に復活しましたが…かつての「キラキラ感」は、依然感じられません。これから世界をリードする文化を生むことができるかどうか…。付加価値と言うのは…そういう事ですね。
カタルレポートを読んで、単に銘柄が当たるかどうか…そんなことが基準ではないのです。なるほどなぁ~。カタルって、ロコンドを高値で買った馬鹿だけれど…面白いことを言うなぁ~。一理あるかもしれない。…と言う感動を、皆さんに与えることができるかどうか?
それが「付加価値」の評価です。銘柄のハズレ、当たりなど…当たり前のことです。未来図は、誰も分からないのです。しかし…そんなことより日本の問題点や、時代の流れをカタルレポートを通じて感じて欲しいのです。
そう考えるなら…自分の生活態度を変えましょう。カタルは最近、健康問題に配慮し…散歩を良くしています。昨年の痛風発作、一昨年かな? あれは痛い…なんてもんじゃなく、全く歩くことができない激痛です。仕方なく…尿酸値を下げる薬に頼っています。インプラントの話もそうです。定期歯科検診に行きましょう。口の中の菌が色んな病気を引き起こしているという学説もあります。
なんでも…構いませんね。自分がそう感じたら…行動を起こしましょう。
最後に気になるデータを掲げておきます。米国と中国の貿易額の推移です。残念ながらデータを取るのが上手く行かず…輸入分だけ2008年からのもので、昔のものが揃いませんでした。…本当は天安門事件の1989年あたりからの長いデータを見るのが正しい統計の見方でしょう。ですが…この状態でも既に米国より中国との関係が日本にとって深いのです。しかもいつも…入超です。貿易関係は赤字続きで中国に対価を払っています。
だから日本政府は農産物の遺伝子データの不正利用や漫画などの著作権問題など…嘗て日本も米国から技術を盗んでいましたが、この問題も強く訴えないとなりません。フェアな競争社会の実現です。それでは本日はこの辺で…また明日。
会員の方は新しい原稿をアップしてありますから…お読みください。