地震はカオス

1995年1月は阪神大震災があり、「不動建設」が一時的に仕手化しました。…がしかし人気は続かずに相場は短命でした。そうして3月の地下鉄サリン事件になりましたね。2011年3月は、東北大震災の影響で株は大きく売られました。その後ルネサスエレクの工場が操業を停止した為に、自動車各社は部品の欠如から操業停止に追い込まれました。この年の8月の為替は、歴史的な水準である1ドル=75円台に突入します。

二つの大きな地震と今回の熊本地震を比較すると、被害はそれほどでもないようです。ソニーの画像センサーは、主力工場だそうですが…ルネサスと比較する事は出来ないと思います。むしろVRの期待感は大きく、下がれば…逆に買い場かも知れません。一般的に地震関連は短命相場と思われますが、金曜日に既に動意づいている銘柄も数多く存在します。地盤ネット(6072)若築建設(1883)SYSKEN(1933)など…数え上げるとキリがありません。

人気上位銘柄一覧

人気上位銘柄一覧

 

何故、このような題材を選んだかと言えば…。果たして、先週までの薬品関連などのデフェンシブ・ストックを中心にした「スマートコミュニティー」と言う小型株の流れが、地震災害の影響で、変化を見せるかどうか…を考えたのです。一部、復興需要と思われる銘柄は買われるでしょうが、一時的な現象に留まる確率は高そうです。現在の人気株上位が此方の表です。上位30社を掲載(26週線乖離上位順)です。特徴としては薬品関連とスマートコミュニティー絡みで…カタルが手掛けていたテクノスジャパンや最近始めたカイオムも並んでいますが、総じて…「二の足を踏む」内容です。

株屋と言うのは…手数料に追われ、目先主義ですからね。その課題より、むしろ日本株の「本格的な立ち直り相場」に移行するかどうか…です。しかし現在の内容は、概ね、景気後退期に買われるディフェンシブ銘柄や小型株に終始しています。この傾向は「逆業績相場」と呼ばれる相場の冬の現象です。冬の後には…春が訪れ、夜は必ず明け、朝が到来します。果たして…相場の季節感は、何処に位置しているのかが、今の重要なテーマですね。

米国金融株の動向

米国金融株の動向

NY市場は、1兆ドルもの空売りを抱えての相場との事です。JPモルガンなどの金融株も下げ止まりを見せ…動意づいています。金融相場の特徴を示していますね。「イエレン時間」の到来を告げているのかも知れません。条件は揃っています。日本でも、カタルはマイナス金利導入が「流動性の罠」から抜け出す切り札になるかもしれないと…再三にわたり、金融庁の赤字法人への融資容認などの方針転換を伝えていますね。旬の薬品株の動き…そうして変化の兆候が出ています。スウェーデンでは一足先に、マイナス金利を導入しており不動産価格が上昇しています。

「相場サイクルの見分け方」と言う基本的な景気循環と物色銘柄の変化は、理論通りのサイクルなのです。その変化の兆候から、様々な現象が感じられるのです。かなり早いのですよ。カタルが述べているこの現象は、一般的には2年後ぐらいに…表面的な現象になって市場を席巻します。一例を掲げると…2013年5月にバーナンキ元FRB議長がテーパリング発言をして、この動きは実際の相場として昨年6月から顕著になり8月~今年2月まで、大きな形として表面化しました。一つの現象が顕著に表れると言う事は、既に次の準備が始まっているのですね。カタルは未だに「1300兆円の逆襲」と言うテーマを念頭に置き、このレポートを綴っています。

日本株の完全復活ですね。38915円奪回のシナリオを語っているのです。このような景気循環の基本的な概念を、相場観の底流に持ち続け、市場の観察を続けるわけです。自分自身の描くシナリオと、実際の市場展開の何処に、ズレが生じているのか? 常に現実と想像(相場シナリオ)の修正をしながら、株の売り買いを続けることになります。その中で、今回の熊本地震のような相場のアヤが生まれ…複合化され、カオス論理に発展して行きます。人間心理が相場を描く訳で…未来予測など、所詮は絵に描いた餅…。当たるも八卦の口です。故に、どんな事態に発展しても…対処できるような売買手法が大切になり、カタルは自分自身の力量把握に努めよ!と…口が酸っぱくなるほど、再三にわたり述べているのです。この力量把握は、カタルが40億円を飛ばした「失敗の教訓」なのです。それでは…また明日。



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