しかし三菱自動車と言い…最近の日本企業は、嘗ての栄光は微塵も感じられないほど弱体化している印象を受けます。三菱はわが国を代表するグループ企業です。しかし重工も今回の客船問題で甘い見積もりを出し、多額も損失を計上しています。通常、あり得ませんね。この客船受注と損失規模は異常です。放火と思われる火災が連続して起っており、明らかに内部関係者の恨みの可能性があります。おそらく雇用関係の問題かと思われます。
何も東芝やシャープだけに限らず…至る所で発生する不可解な現象を、メディアはなかなか問題にしません。カタルは、あまりに長い「失われた時代」の結果、社会にユトリがなくなり、様々な問題が、生まれているのだろうと推察しています。
カタルは、長く証券界に従事しており、金融庁の検査方針に矛盾を感じてきました。常識的な判断ではなく、異常な検査方針なのです。携帯電話の販売でも…銀行の窓口でも経験されていると思います。本人確認などのコンプライアンス重視の異常なガチガチ感覚です。早く言えば…責任転嫁の図式と言うか…。個人情報保護法案の辺りから、日本はおかしくなっている様に感じています。
この法案は2003年に成立し、2005年に施行されています。コンプライアンス(法令遵守)重視と言うのは当たり前で…暗黙の了解だったように思うのですが…。何か、社会に潤滑油がなくなったように感じています。車もオイルがなくなれば…故障しますからね。やはり小泉・竹中改革の弊害は、きっと大きなものだったように思います。UFJの強引な解釈が、正常な村論理を打ち砕いたのでしょう。構造改革と言うのは…難しいものですね。
日本の停滞は1985年のプラザ合意に起因しています。加工貿易からの構造的な転換ですね。しかしメディアは、未だに「ものづくり」を称賛しています。新しい文化であるスマートコミュニティーを、どう取り入れるか? 世界で一番、ドイツが進んでいる様に思います。まぁ、EUのおかげで欧州の勝ち組になっています。最近の米国の大統領選挙を観ると…米国でもトランプ氏の躍進の背景は、保護主義的な発言などが理解を得ているようです。どうやら民主党は、クリントン氏が代表に指名されそうですが、サンダース氏の躍進はある意味で、アメリカンドリームを疑う米国の凋落を感じます。つまりグローバル化は、勝ち組と思われている米国にも、格差が生まれているのでしょう。何か…ギクシャクしている印象は否めません。
日本は兎も角、人がいませんね。技術の伝承が出来てないとよく問題にされますが、重工のケースを持ち出すまでもなく、構造転換が上手く出来てない為に、様々な問題が噴出している様に感じています。例えば…証券界、この1年間のNYダウ平均株価と日経平均株価の比較グラフを観てみましょう。通常、このような乱高下はありませんね。本来、木曜日の282円高から、624円安はあり得ません。なんと1日で900円以上も乱高下するのです。本来は証券会社のディーリング部が、株価の上下を緩和する処置を講じるのが普通です。しかし為替もそうですが…現場に責任感のある上司が居ないのでしょう。だいたい野村証券にも…人材がいませんね。いつだったか…、欧州危機の時に、リーマンからの移籍組が、イタリア国債を大量に買おうとした時に…役員からストップがかかりました。その担当者は、結局、他社に移籍しましたが、部下の提案を、危ないと言うだけで保守的に考える役員ばかりになっているようです。
カタルを和光証券の紹介してくれた興銀の杉下常務は、噂ですが…ポケットの辞表を入れ債券先物を大量に買っていたと言います。数千億円の規模だったと言いますからね。彼は仕手筋とも付き合いがあり、一流銀行の役員とは、言えない面を持っていました。昔の興銀には、このようなバンカラタイプと、官僚タイプのエリートが混じっていました。普段は官僚タイプで乗り切れるのでしょうが…、危機的な転換期は、バンカラ的な度量が求められる場面が多くあるのでしょう。ところが、いつしか日本は…イエスマンばかりのおかしな組織に成り下がりました。通常、ブラック企業問題など、あり得ません。正当な対価を払い競争するのが、フェアな精神です。もし、そのルールで競争できないなら、構造的に、他の問題を抱えているのでしょう。
やはり政治の空白ですね。竹下登などと言う時代辺りから…おかしくなっています。まぁ、カタルは新潟出身だから、そう考えるのかも知れませんが…。創政会の設立が1984年ですからね。ロッキード事件は日中国交正常化の立役者、田中角栄を良く思ってない米国の仕掛けと言われています。此処に福田などの官僚派閥が相乗りしたのでしょうが…なかなか時代の読みと言うのは、難しいものです。
お金とは何か? カタルは道具に過ぎないと思っていますが…どう使うかの扱いが非常に難しいですね。失われた時代と言う空白を、早く埋めねばなりません。日経新聞などのメディアは、企業の現預金を自社株買いに向かわせ、効率社会形成を作り、新時代のスマートコミュニティーへ向け、早く邁進体制を創らねばなりません。こんな所で、もたついている暇など、ない筈です。
今日は三菱自動車から重工の話、そうして、これらすべては…みんな「失われた時代」の空白から、生まれた現象です。故に、早く名目の世界に戻り…600兆円の達成が欠かせないのですね。そうすると…社会にブラック企業と言う、ギクシャクした社会の溝を埋めるユトリが生まれます。簡単なのです。もう、その時間は訪れていますね。カタルは何時も述べていますね。個人の金融資産は1741兆円もあり、現預金残は902兆円です。一方、企業の現預金も246兆円も、遊んでいるお金があります。僅か0.1%の付利金利が付いている当座預金のお金は210兆円ですよ。これらのお金を動かすには、人間の気持ちを、変えれば良いのです。日経新聞を始め…NHKなどのメディアの役割は、非常に大きいですね。清貧思想に走らず、馬鹿をやる人間を称賛する社会に、変化させればいいのです。スマートコミュニティーの扉を開けるのは、その様な馬鹿が先導するのでしょう。