再び米中貿易摩擦問題に…北朝鮮とイランの話、意外に知られてない欧州の議会選挙です。EUはイタリアが中国の一帯一路政策に参加し…ドイツやフランスと意見対立が続いています。ドイツ銀行の問題もあります。何もブレグジットだけではありません。GDPR( General Data Protection Regulation=EU一般データ保護規制)と呼ばれるデータ管理の行方にも、今回の選挙は影響を与えます。
日本ではあまり報じられていませんが「データ管理」の話は重要で、カルフォニアも追随しています。個人情報は誰のものか? サービスは無料なのか? と言う難しい判断が求められます。カタルの読者は年齢が高いので少し解説が必要でしょうか?
IRNETでも少ないですが、グーグルが広告を掲載しています。この広告は読者により選択が変わるものが多いようです。自分が最近調べた商品に関するCMなどが流れるように自動的にAIが選んでいる訳です。個人情報を利用して、その個人が好むCMを瞬時にAIが判断して広告を変えるのです。このように個別対応をすると、その商品は驚くほど売れると言われています。イメージでは3割から4割は売り上げが増えるようです。
このようなデータがある為に個人情報を利用した広告料は高い料金をもらえます。GAFA(Google、Amazon.com、Facebook 、Apple Inc.)と呼ばれる企業の主力収入源です。時価総額は350兆円ほどで、ドイツに匹敵するGDPを生んでいます。つまりデータは価値がある訳です。
何度も述べていますが…日本人は情報の考え方が皆無です。昔からそうです。太平洋戦争に惨敗したのも、元を糺すと情報力の差です。そもそも米国の勝てる道理がないのに…無謀な挑戦をする馬鹿ばかりが上に存在します。村論理です。今の市場でもそうです。
先日、世界中が米国の債務問題を警戒している時に、日本の農林中金はレバレッジローンを大量に買っていました。多くは担保が付いていますが、信用力が低い商品です。その為に金融庁は実態調査を緊急に行っています。此方の記事を読むとその危険性が分かります。
カタルは法人営業経験を3年かな? …積んでいます。田舎の信用組合や信用金庫などの理事長など馬鹿ばかりです。資金運用担当者も似たようなものなのです。自分で勉強などしません。だから証券マンの甘言にだまされます。地銀なども似たようなものです。農林中金は日本を代表する大手の運用機関です。地方の農協が集めた資金を一手に運用しています。まぁ、野村証券も似たようなもので…外資となかなか互角に戦えません。東芝のディールを観ると分かります。
ついでなので…もう一つ、最近の話題を提供しておきましょう。MMT理論(Modern Monetary Theory)です。いま最もホットな…経済界での論争の的です。日本は日銀が財政ファイナンスを実施しており、その実験現場になっています。NY州立大のステフェニー・ケルトンなどが主張する論理です。政府は、幾らでもお金を使っても構わないと言う乱暴な論理です。
昨日かな? 財務省が国の借金は、この22年で3倍以上に増え1103兆円になったと述べていました。一人あたり874万円だそうです。 4人家族なら3496万円の隠れ債務がある訳です。まぁ、日本の場合は国民の資産内で賄い…基本的に海外からの借り入れはありません。でも放漫財政を続けると…何れ通貨価値が暴落して、日本はほとんどの食べ物や資源を輸入に頼っていますから大きな混乱は必至です。カタルが既に日銀は財政ファイナンスを実施しているので、ガラガラポンが近いから、早く政策を転換すべきだと述べています。
でもトランプ氏も、このMMT理論の支持者なのでしょう。米国の財政も危ういのです。米ドルは基軸通貨ですが、日本と違い外部からの資金で成り立っています。カタルが一番怖いシナリオとして、トランプが就任した時に「ドルの信認」の話をしました。米中協議が大揉めになり…中国がドル資産の大量の売却を行うと、この売り物を誰が買うかです。反トランプはEUにもたくさん存在します。
FRBは米国企業の借金残高の増加を懸念しています。ウーバーが上場されIPO価格45ドルを維持できずに41.57ドルで引けています。このウーバーとアマゾンの違いが先日WSJで報道されていました。キャッシュフローが違うと言います。規模の拡大を追いデファクトスタンダードを確立させるのに、お金が大量に必要になります。アマゾンは確か…7年程赤字ラインだったはずです。日々、入るキャッシュが潤沢にあるかどうかが潜在成長企業の注目点です。
このようなユニコーン企業は、時代を席巻できるかどうか? MMT理論を合わせて考えると興味は尽きません。本日の原稿の中身は少し一般読者には難しいですかね? DGPRの話はデータ価値が増している話です。その金額は既に350兆円になっているのです。資源と言えば…石油や天然ガス、石炭や鉄鉱石や銅など…を連想しますが、これからの時代は目に見えないデータが貴重な資源になるのです。
此処では臨床試験などを考えると分かりやすいかな?小野薬品はオプジーボの重大な副作用として脳機能障害を副作用として併記することを厚生労働省から求められたと言います。死亡例1と副作用例11例が多いかどうか…意見が割れる所です。臨床の中では様々な現象が起こり、データを集めるのです。もし遺伝子データが完璧に揃え比較検討できるなら、悪戯に試行錯誤する手間が省けます。この時間価値は膨大な金額になります。
先日、ようやく邦銀で始まったRPAの活用の話をしました。人員を半分程度まで減らせると言われています。AIの活用も似たようなものです。必ず、スマート化が進行して後世の人達から、今の時代がシンギュラリティーの入り口として未来の教科書に載ります。だから孫氏はワクワク感が止まらない…として、ハゲが直ると喩えたのです。
株式投資は様々な下地がないと株価の動きが理解できません。その為に本日の原稿は今の問題点と言うか、時代の焦点を列挙しました。MMT理論やGDPRなど…知らない言葉が出てきたら、コピー&ペーストして自分でネットサーフィンをして理解を深めましょう。カタルだって知らない事ばかりです。そうして独自に関連レポートを読み理解を深めます。そうして自分の頭で未来図を描き、株価と関連付けが出来るようになれば…一人前の領域に近づけます。
良く証券会社の相場解説を聞くと分かったような理由づけをしますが…実際はそんなに単純ではありません。あるファンドが、どうしても資金が必要で株を売る事もありますが、そんな内部情報など知り得るはずがありません。だから客観的な時間軸を伸ばした判断が必要になります。目先の株価を判断するために短い時間軸ではなく、日足より週足を、週足より月足を…月足より年足を…と言う具合に時間軸を伸ばして行きます。日足の60日間より、300日、600日間とかに…時間を延ばせば、株価の動きの大勢観も掴めます。
NY市場は、想定していた第一ポイントで反発しました。
今日はこの辺りの問題提起で、レポートはお終いです。これから有料会員向けに原稿を書きます。会員の方は、明日にでもアクセスして下さい。