全ては政策次第

最近の指標は、冴えないものが続きます。ユニクロが高価格商品への移行を試み、あえなく失敗して撤退…再び低価格路線に戻しました。この現象は、なかなか「名目の世界」へ移行できない象徴的な出来事です。株価は正直なものです。本日の日経新聞にも「消費にデフレ色」との文字が躍っています。カタルの近くのイトーヨーカ堂に、100円ショップのダイソーがオープンし、かみさんの話だと…賑わっていたと言います。

ファーストリテイリング(ユニクロ)の週足推移

ファーストリテイリング(ユニクロ)の週足推移

同時に昨日の日経夕刊に、毎月の勤労統計が載っており、名目賃金が11カ月ぶりに減ったと言います。どうもパートタイムの労働者の落ち込みが0.5%減と大きく、全体の足を引っ張ったようです。その様子をグラフにしました。更に本日は、日経朝刊に街角景気(景気ウォッチャー調査)が載っており、41.2となっており、この水準は2012年11月以来の低さ…だと言います。その様子のグラフも付けておきます。

毎月勤労統計調査の賃金指数推移

毎月勤労統計調査の賃金指数推移

 

街角景気(景気ウォッチャー調査)の推移

街角景気(景気ウォッチャー調査)の推移

株価は「いつか来た道、帰る道」となっており、何らかのアクションがない限り、更に失速するような動きになっています。「流動性に罠」からの脱出は、なかなか難しいものですね。最近では、日銀の失敗が通説になっています。黒田さんが、市場との対話を怠り、市場関係者は不信感を抱いている訳です。

昨日は米国の雇用統計が、予想以上の回復を示し…イエレン時間への期待が存在する事を示していました。しかし…奇妙にも、為替は円安方向に大きく動いておらず、混乱しているようです。カタルは、何故、日経平均株価が下がるのか? 不思議だったのですが、大きな理由の一つに、ドル評価での日経平均株価の現象だという仮説が生まれました。でもカタルは可能性があるが…この仮説は、あまり、しっくりと来ていません。

でも世界の株価は、米国サイドの見方が明暗を握っているでしょう。2013年5月の議会証言でバーナンキ議長は「テーパリング発言」をしました。そうして昨年末、ようやく米国は第一回目の利上げを実施出来ましたが、なかなか量的緩和から抜け出す事が出来ません。この原因は金融規制にあると…カタルは考えています。

7月7日の日経夕刊の十字路に寄稿された、中前さんの意見は、この量的緩和が民間経済を委縮させているという考え方は…実に面白かったですね。

本日の日経新聞にも、日本政策投資銀行が「スマートニュース」に出資すると言います。先日の鬼ゴムなどへの出資も、奇妙に見えました。官の組織がゾンビのように生き続けるわけです。何故、役割を終えたら、完全に解散しないのか…。村論理のエゴのように感じます。形を変えゾンビのように生き続けます。

カタルは量的緩和を通じて…日本国債に寝ていた資金が、民間論理で活躍すると考えていましたが、実態は、僅か0.1%の付利金利を求め、当座預金残高に210兆円もの資金が眠っています。民間は需要がないとの一点張りですが…外債投資にしても為替の保険を付ける有様で…なかなかリスクを取ろうとしません。だから円高になるのでしょう。まぁこれは、様々な要因の一つなのでしょうが…。

それにしても、民間も長い失われた時代で…縮まったままなのです。ユトリがないから清貧思想に走り、「合成の誤謬」で、全体としては後戻りしているのでしょう。相場と同じですね。ただ三菱UFJの国債入札資格返上は、ある意味で、この泥沼から抜け出す兆候の一つです。そうして中国での「元」融資の拡大ですね。

誰かがリスクを取り、リーダー的な役割を担わないと駄目なのですが…誰もイニシアティブを取ろうとしません。ラッセルする奴らを優遇しなくてはならないのです。コンセッションもそうです。カタルは官から民への資産移転を念頭に考えていますが、先ほどの政府系金融の政策投資銀行の鬼ゴムやスマートニュースへの出資は、おかしな話です。

故にカタルは、幕末の混乱を連想するのです。尊王攘夷から公武合体、開国論への揺れ動く形ですね。ここで…再び、政策発動を強化すれば、間違いなく離陸できると思っているのですが、黒田さんにその力量があるのかどうか…実に簡単なんですが、批判を恐れずにやり切る姿勢が重要ですね。その際には、充分なアナウンスが非常に重要なのです。アナウンスする事で…大衆がそうなるかもしれないと…期待感を抱く訳です。その最初の小さな流れが、だんだん大きな潮流に変化して、一つの時代の扉が開きます。株式相場も同じですね。アナウンス効果は、非常に重要です。

今日の原稿は、非常に奥が深く…文中からカタルの真意を汲み取るのは大変かもしれません。自分で勉強して事前に考えてないとカタルの意見が理解できませんからね。証券マンはこの程度のレポートを噛み砕いて、顧客に説明できるかどうか…。重要なパーツを集めました。

遊びの金額では…、大きな勝負は出来ません。証券マンが良く勉強して、自分がどう考えるかが…非常に需要なのです。考えて、考えて…、考え抜いて結論が出れば、確信に変わります。そうすると、先ずは、自分自身が株を買いたくて…仕方なくなります。それから顧客に薦めればいいのです。背景を論理的に説明すると、株が下がれば、下がる程…買いたくなって…成功か、失敗か…のどちらかの道を歩むことになります。中途半端な道を歩みませんね。どっち、か…なのです。

カタルだって、未来は分かりません。2012年の秋から相場は始まり、2013年4月に異次元の量的緩和を実施、しかし道半ばです。ようやく、今年日銀と財務省、金融庁3者の会合の場が設けられ、金融庁が3月に赤字法人への融資容認、更に6月に地銀へのノルマを復活させました。財務省はコンセンションへの税制優遇などを実施するのかどうか…。

此処に…米国の金融政策が、大きな影響を与えます。辛うじて三菱UFJだけが、僅か1000億円単位の自社株買いを、金融庁から認可されています。しかし、みずほも三井住友も認められていませんね。この背景は自己資本比率規制にあります。イタリアの不良債権問題もスペイン、ポルトガルの財政規律問題も…英国離脱もトランプ氏の台頭やサンダース氏の躍進の背景は、みんな金融規制に根源があります。

昨年6月、HSBCは大幅なリストラを発表し、今年、野村も追随しました。この辺りの力のバランス関係は、日々変化しており、非常に難しい判断です。先が分かれば…苦労はありません。見えないから…迷う訳です。昨日の米国の雇用統計も、その現象の一つなのです。これからの政策の発動次第ですね。それでは…また明日。

本日は有料レポートの掲載日です。夕方過ぎのアップになると思うので…ご了承ください。



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