時間軸の意味を知る

市場の命題の一つに「効率的市場仮説」と言うものがあります。

この命題とは…ネットで検索すると「真または偽という性質をもつもの」と言う曖昧な表現が出てきます。どちらとも言える…事例が多くみられるのでしょう。株式投資は、未来図を予測するものですから、まだ見ぬ世界は、誰も分かりません。しかし…一定の「確率論」は存在するのでしょう。

カタルが証券マンに成ったばかりの頃は、方眼紙を使って「ろうそく足」などの「罫線」を手で書いていたのです。今ではチャートと言いますが…色んなものが登場しています。

「一目均衡表」の雲の話しから…フィボナッチ数列と黄金比の関係など…神秘的な匂いが漂う不思議な世界もあります。アンモナイトの形状まで「白亜紀」と言う…訳の分からない世界への招待です。人間と言うのは、感情に左右されやすい動物ですから、神秘的な響きに…何故か、惹かれます。ピラミッドの黄金比などを引合いに出されて、美しい形状に魅力を覚えます。

カタルは新人の頃、馬鹿になってチャートの勉強をしました。

本と言う本を、片っ端から読んで…謎の「秘伝の書」と言われる部類のものまで…手を出しています。日本の相場は古く…江戸時代のコメ相場の「先物相場」で財を成したとされる…山形の本間宗久は「酒田五法」を、後世の人に伝えています。そこには…色んな格言があります。

更に「三位伝」の「仁、勇、智」と言う意味は、チャンスをじっと待つ…そうして、機会が到来したら、その機を逃さずに「勇敢」に相場の乗ることで、「智」は次につなげる為に状況に応じて…「柔軟な対応」を求めています。

まぁ…言葉で説明をしても、なかなか…会得は出来ません。

故にカタルは証券マンとして、色んな体験をしてきました。新人の頃は、顧客から相場を教えて頂き…株式部長からは「新聞記事の読み方」などを…教えてもらっています。株式投資の判断は一つの考えではなく…色んな現象を観て…時代の推移を探ることでしょう。

カタルは長い経験を通じて、このページを作成しています。今では「アイチ」などの街金が消えましたが…昭和と言う時代の戦後復興の世の中から、バブル崩壊を切っ掛けに、日本は迷走を続けてきました。しかし、ようやく…本当に「ようやく」時代がやって来ました。

なんで、こんな無駄な時間を費やすのか? 

結果は決まっているのに…日本人は不思議なのです。日ごろから語っている「村社会論」に、日本人の多くは気付いてないのでしょう。でも今でも「年寄名跡」が残る…「年寄名跡目録」に記載された年寄の名を襲名する権利であり、俗に年寄株、親方株とも呼ばれる制度が残る社会形態を続ける「大相撲界」を観ると、その実態が良く分かります。年寄名跡は、江戸相撲の勧進元の一人であった雷権太夫らが組織した「株仲間」が、その原型とされているそうです。

カタルは、どちらかと言えば…古い人間です。

「任侠」の世界は好きです。やくざ映画の主役はいつも…カッコいいのです。だから…今の暴力団は嫌いです。義理人情の世界である「仁侠」とは…全く違います。まぁ「失われた時代」と言う…35年間は、今回の会員レポートにも書きましたが、この時間が「肥沃な大地」を育んだ時間なのでしょう。

話しはあらぬ方向性に行きましたが…本日はチャート論を書こうと思ったのです。「効率的市場仮説」の命題に…「株は全てを知っている」と言う命題があります。この市場価格の株価と、時代の現象は「密接に繋がっている」ことが…お船の相場を観て分かると思います。

カタルは2021年の夏、初めての入院生活を体験しました。十二指腸のポリープが発見されて…有明癌研で5日間かな? 入院をしたのです。

その時に見た日経新聞の記事に驚いたのです。「商船三井」(9104)の「爆利益」です。読者からメールを頂いておりましたが、その頃は、よく実態を理解していません。しかし…日経新聞の記事を観て、その利益に驚き…背景を調べて「船相場」に馬鹿になって行きます。たぶん…1万株以上は持っていた筈です。

2021年9月時点の短期運用の成績

今、調べました。この短期運用の成績は2021年9月24日現在のものです。驚く利益水準ですね。当時の運用資金は1600万円程度でしょうが、実現利益がその時は、既に3551万円で…含み利益は1574万円です。合計で5000万円を超えます。

何故、カタルが今でも…ずっと株価を追い続け、その話題を提供しているか? 

川船(9107)の月足推移

非常によく株式投資の実態を表している実例だからです。カタルはこの当初は、確実に…2007年に付けた高値を抜くと思っており…会員の方にも、その方針を伝えています。しかし…結果論は兎も角、途中経過のアヤに翻弄され、成果を得ずに取引を終えました。世の中は本当に分からないものです。

川船(9107)の日足推移

最近の川船の傾向は、株価の値動きの「特徴」を良く表しています。カタルが良く「だんだん良くなる…法華の太鼓」と言う揶揄を用いていますが、川船の日足チャートの上昇確度はその事を良く表しています。相場が天井圏に近づく程、株価の上昇確度は鋭角になって行きます。

このお船の相場は「真坂、魔坂、まさかの事態」が、株式市場では、よく起こる実例の一つです。結果論だけを観るなら…カタルの当初の株の観方は、正しかったのです。でも…この時間軸にやられています。これが株式投資です。株価は「時代の鏡」なのです。そうして時間軸の把握の仕方が、とっても大切だという事を、教えて…くれています。

故に「35年間の悲哀」の話は、非常に価値が高い話なのですが、皆さんにこの時間軸の意味が分かるかどうか…みんな目先の株価の鞘取りが、株式投資だと錯覚しています。

野村証券 の月足推移

みんなの時間軸は、「ほんの一瞬」の世界を言っています。実際の相場と言うものを実感しましょう。35年間の「時間軸の肥やし」の意味を、噛み締めるチャートを示して…何故、野村証券株だけを買っているだけで、良いのか? 確かに…目先は200日線との乖離も広がっており…株を持っている「恐怖心」もあります。

しかし…お船の相場を通じて、カタルが間違って…「本格相場」に挑まなかった…失敗談を語っているのです。

TOPIXの 月足推移

本日は、あまり引合いに出してなかったTOPIXのチャートを観てください。この「a」の部分は、「力の貯め具合」を実感できるチャートです。

必ず、前の山の前で…あるいは山を抜いてから…株価は一旦、力を貯めます。

ジェイドGの日足 推移

このチャートは「素晴らしい形」です。チャートを観ているだけで、未来の株価が分かるから…「効率的市場仮説」と言う命題が生まれるのでしょう。このTIPIXのチャートも、今のジェイドGの日足の「貯め」も良い形です。自分が今、どの時間軸に位置しているか? チャートを観れば、自ずと…その「立ち位置」が分かります。それでは…また明日。

会員の方は、新しい原稿をアップしましたから…お読みください。



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