売られ過ぎは、いつまで続く…

今年も残すところ、あと一週間です。カタルは株式市場を通じて、日本の矛盾を感じてほしいと…多くの題材を扱ってきました。それがどういう形で株価に影響を及ぼすか?…と言う「市場の整合性」を主眼に株式市場を解説してきました。

でも日本の政策主導部は、まったく株式市場に対し理解がありません。産業を興すなら、資金が必要です。でも金融庁はガチガチの融資姿勢を銀行に求めています。故に自力で資金を捻出しないと立ち上げもできません。

しかし年収は生活費がギリギリなのに…どうして新しい事を始められるのでしょう。ソフトバンクの孫さんは、その大切な時期にシャープの佐々木さんと出会い、彼の庇護があったので、今の成り立ちが存在します。しかしその銀行からの…たった1億円の融資も、今の世の中では、特別背任容疑を疑われる融資になり、現状の環境では実行出来ません。

スルガ問題はそんな事を示す事例です。優秀な人材の獲得が望まれますが…ソフトバンクの次期CEOと期待されたニケシュ・アローラの年俸は、たしか20億円程度でしたね。ネットで調べると移籍金が145億円とも言われ、合計で165億程度の記事が多いようです。

そんな中でゴーン事件が生まれました。確かにお金に汚いような人間のようですが、このような事件が生まれる土壌が、日本の存在するのでしょう。世界のトップを見ると…大概、年棒が20億円ラインです。大企業が毎年1兆円の利益を上げるとすれば…100億で1%です。0.2%の報酬が高いかどうか…。

カタルは当初、来年も難しい局面が続くと思ってきました。年初に日米貿易協議があり、後半には消費税の引き上げがあるからです。しかし最近の動向を見ると、この二つの予想される懸念はずいぶん解消しています。

逆に消費税の引き上げは起爆剤になるかも知れないと思い始めています。理由はキャッシュレス減税です。先日、ペイペイが20%還元を謳い、たった10日間でキャンペーンが終了しましたが、かなり効果があったのでしょう。カタルも一度、利用してみようと…アプリをインストールし、銀行決済を選んだら三菱UFJが利用できず諦めました。

でもキャッシュレスが定着すれば…かなりの効率化になります。よくスーパーのレジで、お年寄りが小銭を出して清算する姿を見ます。あの時間、積み上げると大変な無駄でしょう。もしカードやスマフォの決済なら直ぐに済みます。

カタルは、元証券マンですから、経理が会計を締めるときに、勘定が1円でも帳簿と合わないと大変です。その苦労をよく知っています。そんな無駄な時間も消えることでしょう。

日本は、ようやく新しい世界に足を踏み入れたと思っています。少々、安倍さんの政権運営は強引だな…と思うところはありますが、もっとスピーディーに動かさないとダメですね。スーパーもキャッシュレスなら5%引きにして…現金は専用のレジを作り並ばせればいいのです。そうすれば…やがて現金決済は消えて行きレジ店員も必要なくなります。

NECの技術革新が進み、安価なAIの決済システムが確立されれば…無人店舗の運用も可能になるのでしょう。この人件費は企業の利益になります。ROEはドンドン上がります。

カタルは多くの日本企業は村論理を貫いてきたために、非常に無駄が多い社会構造だと思っています。だから東芝に期待しています。あの超優良企業だったパイオニアは、この村論理の為に消えると言っても過言ではないでしょう。既にスウェーデンはキャッシュレス社会に移行しています。そうなれば振り込め詐欺も税務署も必要なくなります。来年はその第一歩を踏み出します。

問題は金融庁や地検幹部の石頭を、どう変えるか? メディアの視聴率の為の…過剰な演出をどう改善するか…なのでしょう。最近のNHKの動向を見ると、NHKも視聴率の洗礼を受けているような気がしています。バラエティー番組が増えています。カタルの好みではありません。NHKぐらい…まともな放送姿勢を貫いてほしかった。NHKの「映像の世紀」と言う番組は面白いですね。大好きです。昨日はロックフェラーなどの偉人を取り上げていました。

カタルは今でも、株式市場を通じて日本を見ると…様々な矛盾を感じます。メディアは一方的な報道を続け、正解を探ろうとはしません。 日本は間違いだらけの道を歩んでいるように思えるのです。その為に「失われた時代」を通じて無駄な時間を費やしました。

だから若者には、カタルレポートを糧にして…その無駄な時間を飛び越えて欲しいと願っています。今の市場は極端な悲観色に染まっています。米国の政府機関の休止は、トランプ政権にとって3回目だそうですね。別に驚くほどの事ではありませんが、株安の材料に使われています。むしろフランスのデモの方が深刻です。故に財政不足からデジタル課税をEUの他の国に先駆け導入するとことです。しかし企業は必ず、このコストを転嫁します。

故に成長の阻害要因になります。難しいですね。規制と成長の話は…バランスを取って成長をしながら良い環境が作れればいいのですが…。トランプ氏はFRB批判を続けていますが、市場原理主義のカタルもFRBの姿勢には反対の立場です。しかしこのような行動は、未来のリスクを軽減させます。

何しろ…理屈に合わない株価水準でした。こんな形で調整されるとは思いませんでしたが、いつか…必要なのです。故に今回のFRBの行動や、米中貿易摩擦問題は、FAANG株の期待値を剥落させる十分な効果を上げました。ナスダック市場が20%以上、高値より下げ…弱気市場入りしたとのことですが、当然の帰結でしょう。

時代の変遷が、市場の期待値に追いつかない水準まで、株価が押し上げられていました。でも…ね。決してFAANG株の成長が止まっているわけではありません。むしろ好調な伸びを続けています。カタルは、単に高すぎた期待値が剥落し…正常な領域に水準訂正されている動きだと認識しています。

中国では中央経済工作会議が終了し、減税と金融緩和方向が確認されたとのことです。最近は失業が増えているようで…何れ社会問題化します。

やはり早晩、米中協議を終えなくてなりませんが…本日の日経新聞の報道では難しいそうな形が報道されています。新ココス規制まで、発展するのかどうか…。既に市場は、この辺りの事象まで株価に織り込み始めています。何しろ、読者からのメールもあり、カタルが既に伝えています。当然のことですが、ヘッジファンドのマネージャーは、そのことも考えて行動しています。

でも逃避した積みあがるマネーを、何れ…戻さねばなりません。既に日本国債もジャンク債もそのような報道ばかりが、目に付いています。つまり僕らは最終ランナーですから、終盤なのです。

どこで転換するか? 良いですか…カタルが知っているということは、みんなが知っているのです。問題は、「隠された材料」があるのかどうか…。その不安だけです。

でも隠されたものがないなら…必ず、売られ過ぎの過剰な悲観感は、大幅に訂正されます。だって、まだどれを見ても…先行きの不安感だけを煽っていますが、現状の企業業績も経済指標も落ち込んでいません。

やはり…株式市場の評価は、「行き過ぎ」に思えてなりません。でも目先の短い期間の動向は…神様じゃないから分かりません。明日もお休みで株が下がらなくてホッとしています。こんな心理は…久しぶりです。はやく平成が暮れて欲しいと願っています。

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