様々な価値観

本日は物色動向の話をしましょう。市場には様々な種族が参加し、それぞれ好みが違います。目先人気を追うネット・トレイダーなどのイナゴ族は、株価が動かなくなれば興味を失い、目先の動向だけを気にします。ネット証券が主流になり手数料が安くなったためにプロのディラーなどが相場に参加しているものと思われます。勿論、素人だってITバブルでたくさんの成功者が生まれました。勘がよければ…ある程度の成功を収めることができるのでしょう。  

カタル自身、どちらかと言えば…博打は嫌いではありません。小手川君の成功を見ればわかりますが…ある程度の金額までなら大丈夫です。でも結構、難しいと思います。カタルの昨年の失敗の「ソフトフロント」は、その口です。そうだな…今年春に、ワンタッチで「ユークス」(4334)を手掛けていますが、この株なども、どちらかと言えば…値動きが身上の口です。  

一般的には、業績の裏付けが取れない材料株なんかが、これにあたります。北朝鮮リスクで浮上した「石川製作」(6208)などは代表事例でしょう。基本的に戦争が起きても…企業業績に寄与するのかどうか…疑わしいものです。材料株の多くは、基本的に短期的な値動きで…何れ、上がったものは、下がるだけのものです。でも話題性があり目先人気には打って付けです。  

カタルがレポートで参考事例として、取り上げたユーグレナ(2931)なども、その口でしょう。ブツブツは、この株が上場する前から…野村の役員の関与を指摘していました。結構、上がりましたね。でも話題性のわりに、業績は芳しくありません。そーせい(4565)は背景がありましたが…やり過ぎです。  

基本的にお金さえあれば…誰でも相場は創れます。しかし…その高くなった株を、どうやって世間に認めさせ…高値で自分たちが逃げることが出来るかどうか…。それには、世間の一般的な基準があります。  

基本的に…カタル銘柄は、株価の上昇が続き…数年間、株価が上昇するものを選ぼうとしています。しかし失敗も結構ありますよ。今、人気になっているユビキタスなどは可愛いものです。ベンチャリは消えてなくなりました。「際」を狙うためですね。  

多くのカタル銘柄は、シャープのような赤字のきわどい段階から始めます。結局、鴻海の傘下になり経営者が変わって改善しています。しかし、もう既に…かなりの改善を株価は織り込みました。今回だって…東芝を一時、やろうと思ったほどですが…筋が通りません。経営者が無能なのでしょう。だから右往左往するのです。まるで利害調整をしている官僚の姿と同じです。日本の「失われた時代」を、東芝が象徴しているように見えます。  

さて…物色動向の話ですね。市場参加者が様々で、それぞれが…好む銘柄は違います。機関投資家が50億、100億とお金を投じることができない銘柄なんか…所詮は遊びです。本当は邦銀株とか…本日の日経新聞には、東レが載っていましたね。株価はまもなく高値を抜く可能性があります。カタルは4桁未満の時から、推奨していました。ソニーだって…長く推奨していました。  

ピジョンの月足推移

そうですね。このクラスで…カタル銘柄の代表的な成長株は「ピジョン」かな?  

このレポートにも、何度も、出てきています。カタルが最初に違和感を覚えたのは10年以上前でしょう。少子化の日本なのに…何故、子育て関連のピジョンが上がるのか?

たしか…株価は1000円台から2000円台だろうと思います。この株は、その後、1:2と1:3の株式分割をしていますから、株数は6倍になっています。2006年10月に大商いをしていますから、その前後の話です。たぶん、この時はノルウェーの年金が、売った後上昇した相場じゃないかな? ピジョンは、一度、中国の在庫調整をしたことがありますからね。カタルの注目は、その前からでした。ざっと20倍以上になっています。  

まぁ、理想形は…こんなイメージです。今はピジョンの解説ではありませんが、ピジョンの経営者は、日本の行き詰まりを見て…早くから米国や中国に市場を求めました。そうして、今はインドです。通常の経営者は…こうあるべきです。これが普通なのです。  

この株は機関投資家向けでもあります。でも…ピジョンじゃ、機関投資家の時間概念には向いていますが…個人投資家好みではありません。 証券マンの手数料が上がる銘柄ではないのです。この手の株なら…いくらでもありますよ。カタルがGPIFの運用担当者なら、今頃…田中君やダルビッシュの年俸を軽く上回っています。たぶん、桁が違うでしょう。ハハハ…。  

空想はともかく…市場参加者は、様々です。証券マンは基本的にオール・マイティーなのです。でも個人が好む銘柄は…どうしても、波があります。まるでサーフィンですね。良い波を見つけ、尚且つ、うまく乗れるかどうか…。

今は、いい時代です。名目時代が復活したような相場ですからね。本格的な名目時代が確立されるかどうか…今は正念場に位置しています。地価動向を見ると分かります。ようやく…全国平均でもプラス転換をするかどうか。  

株価以上に…土地の価格は、重要です。株価の時価総額は626兆円、地価は1300兆円を失い半分になりましたからね。基本的に財産というのは、土地と株です。これに最近はプラットホームですね。技術的な優位性で稼げるアイテム、アップルやグーグルが保持していますが、最近はアマゾンの台頭が様々な影響を与えています。  

来年、準天頂型衛星が整備され…ドローンの実用化時代を迎えます。日本郵政は経営者次第では、いい会社になります。あのサービス網を、どうやって活用するか。もう一つがデータの利用ですね。電子カルテなどの利用は宝の山です。名目時代の夢は非常に大きいのです。 

イナゴ族に合わせるか…それとも本来のカタル銘柄を狙い続けるか? 資金規模が大きくなれば…当然ですが、小型株は出来ません。早く、みずほ株を1000万株単位で売り買いできるようになりたいものです。  

最後に…証券マンはカメレオンで、顧客にカラーを合わせますが、自分が、どの「立ち位置」で、売り買いしているか?…という自覚が、大切です。カタルは、自分の為に、このレポートを書いています。所詮、数百万円から数千万止まりの話です。億単位になると…段々、決断が難しくなります。はやく…そんな悩みを抱えたいものです。今はまだ…子供の遊びの範疇です。  

本日、述べたいことは…自分の尺度が、正しいわけではないという話です。投資家、それぞれの立ち位置は違うのです。子育て世代の人もいれば…老後資金を運用する人もいる、投資家それぞれに、投資する対象は変わるという話です。でもカタルは、出来ることならピジョンのような…息の長い上昇相場の銘柄を、いつも取り上げたいと願っています。それでは…また明日。  

本日は有料レポートを書く日ですから、これから取り組みます。たぶん、いつも長くなるので…アップは遅くなりますから、明日、読んでください。 



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