再建銘柄第一号

カタルが好む銘柄の中で「再建銘柄」があります。思い出すと…ずいぶんと古い時代になりますが、第一回目のカタル銘柄が「日揮」(1963)でした。この時期は、確か「株式市場 日本を考える」と言うホームページの時代に打ち出した推奨銘柄です。たぶん1998年の暮れにIRNETの前身である「株式市場 日本を考える」を始めたのです。

それからほぼ毎日、株式市場のレポートを皆さんに提供している訳になります。そうしてこの銘柄を発掘したのは1999年の春の話です。200円台の株が人気になって300円台になる時に「大商い」を演じました。出来高を観ると3月~4月のようです。それから…鳴かず飛ばずの時代を経て1年を過ぎた辺りから、再び人気になり本格的な復活に繋がりました。

日揮の月足推移

それから日産自動車を始め、シャープや東芝と…カタルはこのような再建銘柄が好きになっています。全て…成功体験で取引を終えているからでしょう。実はこんな風に考えています。過去に実力のある会社が、一時的な不幸に見舞われて…落ちぶれます。しかし本来は実力者なので、優れた指導者に出会えば…再建が可能だと思っています。ソニーやパナソニックも一時的に落ち込む時代がありました。カタル銘柄、第一弾だから…これまでにも…この成功体験を、何度か引き合いに出して解説しています。

日揮の週足推移

この日揮のケースは、モデルケースになるのでしょう。通常は企業業績の落ち込みは2年から3年程度で回復できるものです。日揮は1996年暮れにかけ株価が崩れ…1998年2月にはそれまで1000円台だった株価が300円を割れるようになります。そんな中、カタルは1年後の3月頃に注目し、4月に大ブレークします。しかし…この時は一時的な現象で株価は沈静化し…翌年の5月頃決算明けを契機に、再び人気になりました。

日揮の業績推移

倒産するぐらいの大幅赤字の計上です。プラント建設の見積もりが甘く工事が長引き、赤字を垂れ流したのです。石油プラントメーカーは本来高収益ですが、様々な事象により工事が中断し計画通りに工事が進捗しないことが結構あります。見積もりが甘いと言えばそれまでですが、戦争や紛争に巻き込まれることもあります。

実はこのような一時的な落ち込みはある意味でチャンスです。赤字計上故、株価は大きく売り込まれます。カタルは株式投資基本をこう述べています。「株式投資は変化を買うものである」と述べています。変化率が大きければ大きいほど、投資妙味があります。決して株式投資は、良い会社に投資する事ではありません。

本当は成長企業に投資するのが正しいと思っていますが、成長株投資と言うのは口で言うほどやさしいものではなく…困難なものです。そうして、なかなかチャンスに出会う事は出来ません。10年に1度、チャンスがあるかどうか…そんな確率でしょう。

今の時代は未上場企業の段階で青田刈りされており、ほとんどの成長企業が赤字の段階で大きな投資評価をされて…生まれてきます。最近上場されたリフトもそうですし、この次に上場されるウーバーもそうです。日本のメルカリもLINEもそうでした。でも同業の競争も激しく…成長株の条件に当て嵌まるかどうかは微妙です。

成長株の定義は、新しい産業を育成する事でしょう。今までにない産業を確立するものです。「インターネット」はなかったし…「ゲーム」も、昔はありませんでした。プラットホームの提供の為には、今の時代では、膨大は初期投資が必要になります。今では兆円単位の投資が当たり前になっています。これじゃ…勝てません。余程の幸運に恵まれないと駄目です。

だから…狙いは復活する企業になります。時代変革の競争に負け、一時的な落ち込みをして復活をする企業は、結構、数多く誕生します。その再建に賭けた成功確率は、比較的に高い様に思います。故に、今回の有料会員向けレポートでは…3銘柄の赤字からV字回復が狙える企業を掲げました。皆さんには、この日揮の事例を参考に…回復時間の推移を考えて欲しいと願っています。

通常、業態変換には、2年や3年程度の時間がかかるものです。日揮のケースは1996年に悪化しています。そうして1999年に兆候が表れますが、実際は2000年に入ってから復活しています。つまり4年近い歳月が掛かっています。

でも…4年で300円が600円になるなら大成功でしょう。7%投資の基本が10年で2倍なのです。このスピード感が投資の感覚です。博打とは違うのです。市場には様々な種族が投資に参加し…博打株も求めます。市場には配当利回り投資のような銘柄も数多く存在します。

カタルは、邦銀株は、何れ株価ステージが大きく変わる配当利回り投資と…割り切って推奨しています。三菱UFJ株が4ケタ以下と言うのは、如何にもおかしな評価です。必ず、何処かで…大きく株価は訂正されると信じています。

一方、サンバイオやオンコリンスのような夢を買う博打株もあります。でも小野薬品のような大成功を納めても…あの程度なのです。あまり現実離れした夢を追いかけるのも…どうかと思います。まぁ一応、証券マンですから、どんなタイプにも適応できますが、自分がどんな投資を目指すのか…それぞれ本人の性格によります。

所詮、自分自身を知ることが成功に繋がるのでしょう。カタルはどちらかと言えば…博打好みのハイリスク派でしょう。でもその背景には論理的な裏付けがあります。

失敗した東邦チタン株も、一昨日、決算をみた雑感を述べましたが、あれだけでもほんのわずかな表面的な現象なのでしょう。詳しく調べるのは不可能です。社長でも末端の隠し事を、後で知ることもあるのです。我々は発表された公式データを、独自に解釈して…株価を判断するしかないのです。

日揮の頃の財務データも付ければ…分かりやすいのでしょう。ネット上の情報は10年程しか見つからず…そこで古い四季報をぴっぱり出して…数字を書き出して掲載しておきます。株価チャートも自分で作ったものですが…これは貴重な資料となるでしょう。

カタルの狙いが皆さんもご理解できると良いと願っています。でも投資と言うのはいつもそうですが、未知の領域の時間に夢を託すものです。だから当たり前の話ですが、事前予測通りに事が運ばないのがむしろ当然で、事前予測通りに事が動くことはラッキーと言う感覚が必要なのでしょう。その微妙な時間の中で株価はいつも揺れ動いています。



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