背景には仕掛け筋

カタルは長年、相場を見ていて思いますが…株価が、どうして上がるかと言う謎です。

個別株の動向を見ていると感じるものがあります。値動きの軽いものと、値動きが重いものが、ある現実です。僕らプロの証券マンは、長年の相場経験で多くの銘柄を手掛けていますから、その株が持っている「癖」を、事前に知っています。これは経験による蓄積です。

でも論理的にも、幾つか説明できるものがあります。株主構成から少数株主構成が多いとか…。浮動株比率が高いとか…。特定株の比率などから、概ね、事前に値動きが推測できますが、それだけでは説明できない理由もいくつかあります。

それは過去の経験からくる相場体験が、市場関係者に染みついているのです。だから過去に、途轍もない大きな相場を創った会社が、再び人気になると…以前ほどではありませんが、やはり人気になるケースが多く見られます。

特にカタルが良く語るのは「仕手性」の有無です。カタルは、この仕手性があるか、ないかに拘って…銘柄を選別します。

理由は株と言うものは、企業業績が良いから上がるものではなく…それは単に、いくつか内包される条件の一つに過ぎません。企業業績だけではなく、潜在的な成長力や、時代性が重要な要素です。建設などは非常に好業績なのですが、なかなか人気になりません。

安川電機の週足推移
安川電機の四季報予想

ある意味で、カタルは安川電機(6506)より、横河ブリッヂ(5911)の方が、余程…優れていると思っています。でも市場評価は安川電機に軍配が上がります。不思議です。

横河ブリッヂの週足推移
横河ブリッヂの四季報予想

米国も同じです。アマゾンと同じで、強弱感が激しく対立するテスラ株は、この所…株価が急伸して新高値を更新しています。此方の動きです。

テスラ株の週足推移

アップルなどは、昨年のクリスマスショックから、一番、良く買われた代名詞の株式でしょう。如何でしょう。

アップル株の週足推移

皆さんは、内容が、その株価を決めていると思っているかもしれませんが、実際は違うのです。

カタルは今回のマクアケのIPOを見て、同社株のやり方を批判しました。こんなカス株を、市場で弄ぶ市場動向が悲しいのです。ある意味で市場人気を維持させるためには、内容のない株でも値動きさえよければ、それで良しと言う考え方もあります。世の中は様々です。

だから…カタルのように、「拘り」を持つのが、おかしいとも言えますが、カタルは駄目なのです。でもかなり博打好きなのです。学生の頃は学生証を担保にサラ金から10万を借りて、府中競馬場に通う口です。どうしようもない屑の部類です。その馬鹿が、一流域に交じって頑張ろうなんて…論外なのかもしれませんが、それでも普通の証券マンより、ステップアップを続けて来たと自負しています。

何しろ、後ろ盾がない歩合セールスで20年以上、食ってきたのです。それも厳寒の凍える市場で、どうにか、こうにか…。子供二人を社会人に育て上げました。これだけがカタルの成果かも知れません。二人とも立派に家庭を持って子供を育て始めています。

さて…話はそれちゃうから戻しますが、テスラもアップルも企業業績が良いから上がっている訳ではありません。その時代性が背景にある業績推移を利用して、世界中のファンドが相場操縦をして…相場を作っているのです。ある意味でこれは「株価操作」です。組織的に株を買い上げるのです。

ある程度の資金があると、簡単に株価は上がります。市場に分散される浮動株を集めないとなりませんが、その浮動株が、一定の投資家に玉が沈むと…後は、簡単に株は上がるものです。テスラなんか…その最たるものでしょう。カタルがマクアケを批判したのは、小さな企業をオモチャにすべきではないからです。継続的に、やるのはどうかと思います。

でも安川電機辺りになると、何故か…社会は容認するようです。どう考えても現状では髙過ぎて…論理的な説明が出来ません。だから当然ですが、「空売り」が入ります。でも意地になっては駄目です。相場に「意地は禁物」です。

数年は偽物でも、人気が継続する場合があります。イチジクの成分から制癌剤を作ったと偽情報と言うか…科研化学(科研製薬)も、今のサンバイオと五十歩百歩の口でした。それも日興証券が社をあげて取り組んだのです。相場と言うのは面白いものです。

野村証券株が、強い「上げ相場」になっているのには理由があります。市場の動きを見て、その背後に流れた背景を推察できないと…なかなか相場に乗れるものではありません。仕掛け筋の関与が、如何に大切か…。その背景は何処にでも存在します。

今日は、これから会員向けレポートを書くので…簡単ですがヒントだけを盛り込んで…お終いにします。市場には様々なニュースが流れ…そのニュースは、ある意味で、意図的に流されています。その様々な材料から、自分がどれを選択して、自分がどう考えて、同調するかどうか…選択するのです。最後は自分の選択と行動です。

仕掛け筋は市場に、様々な罠を仕掛け、その獲物を待っているとも言えます。日本人は、情報戦に疎い国民です。いつも米国に大量の富を浚われています。今回のリーマンショックを見ても分かります。三菱UFJはモルガンを…野村はリーマンです。何れも、カスばかり…まぁ、モルガンは、一応スレスレ合格かな? でも似たようなものです。

額に汗して働くお金を尊ぶか…。金融取引で簡単に得たように感じるお金は卑下されるのか? 

カタルは実体経済も金融市場経済も、両者が正常な歩みを示さないと、世界競争に勝てないと思います。中国は、なにも安い労働力だけで、のし上がってきた訳ではありません。その背景には、固定資産投資と言う金融経済の力の増大が、EUを支配しつつあるのです。

何故、ドイツがファーウェイの5G網に、好意的なのか? ドイツは、ずいぶん中国に依存しています。習近平と言うのは、なかなかしたたかですね。

株式市場と言うのは、面白いでしょう。知れば知る程…奥が深くなり、読みの内容が難しくなります。その難解の解を、どうやって求めるか? カタルは常に時代性を背景にして、「市場の整合性」の有無を、観察して方針を決定してます。

今の一番の見所は、「常設レポ・ファシリティー」の話しと、金融規制の変革があるのか、ないのか?この動向でしょう。

今は水面下で、激しく動いています。日本国債も9カ月ぶりに上昇していると言います。予算は発表され、財政ファイナンスの問題が浮上しています。既に日銀の日本国債保有量は、500兆円を超えたそうです。

MMT理論と共に、その背景を良く事前に勉強してないと…市場の動きについて行けなくなります。普段から、疑問を感じることです。

カタルはマクアケの3日間連続のTICK回数トップは、「行き過ぎ」ていると指摘しています。自分の「ものさし」の大切さが、求められる案件です。

本日はテスラを始め…いくつかのヒントを散りばめました。それでは…また明日。会員の方は、これから新規のレポートを作成しますから、明日にでも読んでください。



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