自己の把握

米国の雇用統計が発表され…予想値の70万人より大幅に改善し、85万人になりました。この数字は、共和党の強い州がコロナで割り増しされていた特別手当をカットしたために…就職をした人が多いのでしょう。

米国雇用統計と失業率

一方、失業率の予想値は0.1%改善の5.7%と読んでいましたが…結果は悪化して、5.9%となりました。(上から8番目をクリック)順調に雇用が回復しているにも拘わらず、会社を辞める人が多いと言います。今より、良い待遇を求めて転職をするのでしょう。

米国平均賃金(時給)と変化率

一方、気になる賃金ですが…前年比3.58%の上昇で、時給は30.40ドルだと言います。(上から2番目をクリック)日本の労働単価と比較すると3倍です。

カタルが問題にしているのは、この数字です。米国では過去一貫して2.5%程度の上昇を実現してきました。このグラフを見ると分かりますが、コロナで時給ラインが大幅に上昇しました。 それまでの28ドルラインから一気に30ドル台に入り、上昇率が一時8.17%上昇と8%を超えたのは労働賃金の安いサービス業、ウエタ―やウエートレスなど…が失業を強いられたので…大きく上昇したのでしょう。

その4月の時給30.07ドルの一時的な現象であるはずなのに…雇用が伸びてもサービス業などの時給も大きく上がっているから3か月連続で30ドル台を維持して、先月はついに30.40ドルなのです。

この現象はデータだけでなく、WSJでも報道されています。今や時給の上昇は当たり前で、「一時金付き」の雇用が、常態化しているようです。500ドルではなく1000ドル台が一般的になっていると言います。昨晩はWBSでアメリカン航空とユナイテッド航空の回復度合いの違いを報道していました。 目先の収益を確保した会社と、 無理をして…雇用を維持した企業の違いです。

SP500の日足推移

カタルは「相場は難しい」と言う読みとしていましたが…米国は明らかに「サマーラリー」現象に見えます。SP500は上昇を加速させています。NYダウは、僅か30社なので…歪な動きですが、ナスダックも上昇しています。しかし問題は…ここではアップルとテスラの株価の動きに注目しています。

1985年当時の為替動向

1985年のプラが合意から、円高が進行して…日本の製造業は壊滅していきます。プラザ合意は日本の産業構造を大きく変えました。(自分で時間軸を変えてください。)カタルの友達の一人は、親父が新潟の燕で洋食器を製造しており…丸紅を通じて、製品を世界に向けて輸出していましたが…彼の会社は、この影響を受けて…倒産の道を歩みます。なにしろ…円が250円前後から一気に2倍近く…輸出業者は、売り上げが半分になります。

この激変を緩和するために…当時の日銀総裁の澄田総裁は「金利平価説」(お金は金利の高い所に流れると言う考え方)を採用して…日本の金利をどんどん下げます。

問題は銀行融資が不動産産業に大きく流れて…資産インフレを誘発したことです。これを彼は放置していました。東京の地価の上昇率は半端ではありません。このバブルを引き起こした張本人なのです。

こいつは、日本を駄目にした「張本人」の一人で…主犯格です。東大法科から大蔵事務次官、渡り鳥を経て…最後は日本ユニセフ協会の会長です。カタルは高額納税者になってユニセフに10万円の寄付をした時に、送られてきた領収証に「澄田会長の印鑑」があり…それ以降ユニセフに寄付をするのを止めました。

これが日本村社会の実態ですよ。

本来なら日本を壊した主犯の一人なので、刑務所に入り…その罪を償わねばなりません。多くの自殺者を量産した悪魔です。こいつの為に…就職氷河期が生まれ、5080問題が起こったのです。こんなバカが、トップに付ける「日本の仕組み」は、どこか狂っています。カタルが、何故、「村社会論理」を批判するか? わかりますか。

たぶん…同じ群馬出身ですから、福田総理や中曽根総理の「後押し」があったのでしょう。つまり村社会は、実力より縁故が優先される世界でもあります。ある意味でフェアではありませんが、これが人間社会で、どの国も同じです。米国もそうです。

依然…トランプ前大統領は、共和党内においてかなりの力を有しており、トランプ前大統領と対立するリズ・チェイニー議員は、下院共和党ナンバー3のポストである同党会議議長から解任されました。チェイニー氏は、トランプ氏が昨年の米大統領選挙について「不正により(勝利を)盗まれた」と今も主張しているのを「大嘘」と批判し、同氏の怒りを買っていた人物だそうです。人間社会は、何処も一緒です。

さて…米国の雇用統計から…何故、レポートの内容をプラザ合意からの失政に繋げたか?

狙いは、ここにあります。今のパウエル議長はインフレ圧力を軽視しており、雇用も社会的弱者の黒人やヒスパニック系の雇用まで…配慮をして政策を実施しています。そもそも雇用統計は、経済指標の「遅行指数」です。その中でも、最も出遅れる弱者に、「政策の焦点」を当てると…どんどん資産インフレが加速します。

ケースシラー住宅価格指数の前年比率の推移

米国の住宅環境は、空前に値上がりラッシュになっています。一般的なケースシラー指数でみると…年間に先月の13.4%から14.9%も上昇しています。此方のグラフです。株と土地…の上昇が、仮需かどうか…。

でも緩和的政策が続く限り…株価は上昇を続けます。今回は米国金利の上昇もなく…FRBへの信認が市場では一般化しています。前回、カタルような考え方の人間は、目先は負けました。米国金利は下げました。

この動きが、続く可能性が高いのです。

ソニー(6758)の日足推移

だからソニーも村田製作も株価が復活しています。ソニーは熊本の工業団地用地21ヘクタールを取得しました。 「ヘクタール」と言っても、一般的にイメージできません。一ヘクタールは約3025坪です。つまり田んぼ一反(いったん)が、大体300坪ですから…10反分です。つまり210反のイメージです。広大な土地ですね。ここに画像処理の半導体工場を建てる訳ですが…TSMCとの連携の話が出ています。

カタルは優良株だって、結構、見極めがつくのです。

ただ…貧乏人故、「ハイリスク投資」を好むのです。カタルもバカではありませんから…大きな金額になれば、まともな投資をします。村田製作やソニー、そうしてこれから信越化学とSUMCOでしょう。この路線がFRBの信認相場です。加えて…ここでは株価が調整している、月次数字が悪いユニクロ(ファストリ=9983)も注目されます。日経平均株価が3万円台に乗せるストーリーを考えていくと、ウイグル自治区の綿問題で叩かれても、復活する可能性も視野に入れるべきでしょう。

ただ…この路線の寿命が、短い可能性はあります。

先が見えすぎると…行動に迷います。本格化する自社株買いや増配、そうして東芝問題は日本企業のガバナンス(企業統治)問題に発展しています。電装やソフトバンクの株主還元率をみると…分かります。日経新聞は村社会論理の新聞社ですから…なかなかROEの概念を広めませんでした。しかしIAS(国際会計基準)が整備され…今度は税法ですよ。グローバル化は加速しているのに…外為法で、世界に逆行するような政策は、カタルには成田闘争に映ります。

1993年の時にパイオニアの指名解雇事件が起きた時に…メディアはパイオニアを叩いたのです。終身雇用が、まだ一般化しており…解雇が大問題になった話です。だから…永遠と時間闘争をして、国民の「感情の変化」を待ったのです。その為に非正規社員が一般化したのですよ。

こう言う間違いを指摘するのが、日経新聞なのに…日経新聞の記者は、自身が村社会論理に染まっていますから…過去最高水準に企業内部留保になってもROE経営を訴えません。

その結果…ようやくTOBラッシュになって来ました。正しい見方で報道をしないから日本は「失われた時代」になりました。成田闘争をして…永遠と堂々巡りを繰り返して、未だに外為法です。時給1000円を払えば…倒産すると騒ぐ、企業寄りの姿勢が…社会の変革を妨げています。

このような悪政の積み重ねに、負けたのが「エルピーダ」の坂本さんです。彼の無念さがカタルにはよく分かります。

そうして今頃になって…「安全保障」問題を持ち出して…馬鹿が揃っているでしょう。日本には…。本物が活躍できる社会環境を育てないと駄目なのです。

リクルートを立ち上げた江副さんは、素晴らしい人物だったのでしょう。それを…地検は強引に法律を曲げるような…作業をして社会変革を遅らせました。ライブドアの堀江さんもその餌食です。日産自動車のゴーンも、彼の影の報酬が世界標準だったのです。それなのに…何故、悪なのでしょう。やはりカタルには理解できない現象です。きっと自分たちのトップの年収が2000万円台だから…その怨念でしょう。

様々な失政や悪政が繰り返さえられ…日本は「Japan as Number One」と評価されたのに…プラザ合意から…落ちぶれた社会を選択したのです。社会変革を畏れずに果敢に挑戦をする若者を支援すべきです。株式投資をして、失敗を繰り返して追証になれば…誰もが日本の矛盾に気付きます。東芝問題は、その村社会構造の焦点なのです。

何度も…繰り返して「村論理」と「グローバル論理」を語り、ようやく配当性向まで来ました。株式投資の「素晴らしさ」を実感してください。

自分の力量を把握して、リスクを取れない人は、国際優良株などの「大型株」を選択すれば良いのです。ちゃんと…カタルは説明をしています。でもカタルは、この性格だから「博打」を好みます。昨日はエーザイの10800円が買えました。この話は、こちらのサイトが一番よく書いているように思います。(2部構成です)

如何に様々な資料を読んで…自分なりに解釈を加えるか? 

もういい加減に卒業式を迎えたい…来週にも判明しますが、カタルは入院を強いられそうです。 これも運命です。この話は、また何れします。もう本日は一杯でしょう。

様々な資料を読んで、出来ることなら、自分でグラフを作り…日経新聞の主張が正しいか…どうかを自分が吟味するのです。ブルームバーグもロイターもWSJも同じです。株の世界は、自分だけしか…信じられません。

その為に分からなくても良いから…毎日、カタルレポートを読めば…自ずと理解力は深まるように…このレポートは作成されています。カタルは書くことで…嘘が書けませんから自分で調べます。その中で…最も正しいと思う「解」を探して、自ら実験をしているのです。そのレポートです。

このレポートに同調することもないし…自分は違うと思えば…エーザイなら「空売り」が出来ますよ。その結果は1か月後、3か月後、半年後、あるいはケネディクスのように、何年もかかるケースもあります。ロコンドは、どうなるのでしょう。色んな焦点を掲げていますから…自分がリスクを選択して…野村証券でも東芝でも構いません。

大切な事は、「自己の把握」…自分の力量を知って行動をすることです。自分の力量も理解できない人が、一般的な日本人です。どんなに優秀でもこればかりは…自分で判断をして自己制御できないと…一生、負け組の人生を歩むことになります。

「だれだれが…言ったから」そんなレベルでは…負け組の人生です。カタルは常に精一杯の努力をして頑張ります。また…明日。



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