自社株買い

世の中…色んな見方があり、どれを採用しようが投資家の選択と行動に委ねられています。ところが他人依存型の日本人は、みんな他人の責任に、自分の責任を置き換えます。百田直樹氏の「大方言」は、なかなか面白いですね。カタルと同じ発想ですね。社会に寛容さがなくなり…昔なら許される事が、今は殊更、大きな事件になります。何処かの衆議院議員が浮気をして辞職、とりとめのない発言が命取りになります。ニュースもそうですね。たかが子供の喧嘩を、NHKが大げさに採り上げたりします。いじめ問題もそう考えています。どうして、こんな社会構造になったのでしょう。 みんな、きっと…失われた時代下の為に、気持ちの「ユトリ」が消えたのでしょう。

裏表のないカタルにとって、生きにくい社会になりました。そんなに問題にすることではない事を、殊更、大げさに騒ぐことを、見苦しく感じるのはカタルだけの現象でしょうか? まぁ、かみさんにも、よく言われます。あなたの基準がズレていると…。株屋って…何処か、抜けていますからね。要するに…チャランポランなのです。だからカタルのレポートも、それを前提に、読まれた方が良いと思います。まぁ、いつも皆さんには注意を喚起しているので、耳にタコでしょうが…。

読者の一人から、興味深い資料の提示がありました。此方の2本のレポートです。

「米国人の外食離れ」レストラン需要急落の怪~本当に好況なのか?

ジム・ロジャーズも警鐘 戻り相場の限界点と「3月10日大暴落」説=高島康司

どうもありがとうございます。

カタルからは、此方のレポートを…興味深く読みました。

この3本とも、悲観論のレポートですね。いつも不思議に思うのですが…何故、昨年の6月の株価が高い時に…出てこないのでしょう。きっと、存在していたのでしょうが…目に付かなかったのかも知れません。カタルはHSBCのリストラ記事を6月10日に読み、アウトだと判断していましたが…、実は、これほど広がるとは…、あの時点では思っても居ませんでした。

日経平均株価の月足推移

日経平均株価の月足推移

むしろイエレン時間の到来を、考えていたほどですからね。でもチャートを見ると…今回は微妙とは言え…、昨年の6月の高値20952円は、ITバブル期に付けた20833円の壁を抜いています。失われた時代下で、今回が初めて…前の二つの山を超えました。

つまり多くの人が指摘しているリーマンショックの再来である2007年から2008年にかけての暴落シナリオは…ないとカタルは考えています。

カタルのメインシナリオのオバマ大統領の交代から、金融規制の改善が行われ…市場に秩序が復活すると言うシナリオは、今年後半から来春にかけ、再び調整シナリオが存在するのですが…意外にも「スマートコミュニティー」の波が、一気に訪れるかもしれません。この産業革命を大きく超える革命は、人々の価値観を大きく変えるかもしれません。アメリカンドリームの崩壊は、物質的な豊かさを追求する社会の崩壊を示しているからもしれません。これまでは、お金を稼ぐのが社会のモチベーションでしたが…人々の概念が変化しているのかも知れません。代わって浮上しているのが社会貢献度です。ボランティアの定着など…人間の行動様式が変化しているのかも知れません。米国の大統領選挙を見ていると…そんな気もします。

このスマートコミュニティーの到来は、多くの職業が消え、ロボットやAIなどに置き換わります。人間の働く概念が崩れるのですね。額に汗水垂らして…努力する労働の概念が大きく変化します。1999年から2000年に起きたITバブルが、この理想買いでした。ようやく日経平均株価が、この高値を奪回したと言う事は、ひょっとすれば…ソフトバンクは、ITバブル時の高値(198000円=現在の株価では22000円)をこのまま…奪回するスタートを切ったのかも知れません。今回の自社株買いを切っ掛けにして…その可能性はあります。

本日は日産自動車が4000億円の自社株買いを発表していました。大きいですね。6.7%になります。でもソフトバンクの自社株買いは、14.2%占有率ですからね。こんな鉄板相場は珍しいのに…誰も参加しませんね。馬鹿じゃないかと思います。5000億円と言う金額で、株を買ったことはありませんが、きっと株集めは、なかなか難しいと思いますね。金曜日は、3万株単位の買いが断続的に入っていました。トヨタは確か…3000億円は、既に買い切ったので新たに1500億円を、期末までに投じると発表していましたね。此方は、会社の規模が、かなり大きいですからね。

これらの自社株買いは目立ったものだけで…既に1兆円を大きく超えています。日本のROEは9%程度で、米国の15%水準から大きく遅れています。でも内部留保は、唸る程の現預金を抱えています。当然、本番は5月の筈です。毎期、利益内でするものなので…大きな原動力になりますね。

目先は、未だに外人売りが続いています。SWFなどの売り需要と思われます。ロンドンでは高級不動産が売りに出ていると言われています。産油国絡みの物件でしょう。先ほどの弱気のレポートですが…、しかし…多くのヘッジファンドは、この後の原油高に賭けていますね。45ドルラインのオプションの購入が目立っていると言う話です。ジョージソロスは「元」売りを仕掛けており中国当局と対峙していますが、自信のファンドでは、エネルギー関連の投資を増やしていますね。まぁ、CTAなどのファンドもそうですが…基本はヘッジしている訳です。

あまり…暴落論などの週刊誌ネタに反応しない方が、カタルは無難だと思いますが…。人それぞれで、選択は自由です。空売りをしたい奴は、すれば良いし、買いだと思うような奴は、カタルのように買えばいいのです。ただカタルは「ダリオ時間」を念頭に入れ、行動しています。米国ではGDP統計が発表され、良かったですね。一方、何処かの解説者が、G20では何も纏まらないから…再び円高が加速して、日本株は大きく下がるとも述べていました。まぁ、カタルは…そんな戯言は信じていません。かなり、いろんな指標は好転しています。

ソフトバンク株を売った5000億円の資金は…いったい何処に消えるのでしょう? 今度は日産ですね。ファナックの300億に、ヤマハ200億円、テルモの500億円に…ドコモの5000億円(NTTの親会社から)、あの保守的な新日鉄も1000億円の自社株買いを実施しています。喩え、ホーチキのようなケースの大株主(ボッシュ)からの買い入れでも…市場での評価は高いですね。14%台の比率ですから、一株利益も押し上げる効果がある為でしょう。

カタルが、今回は本物の相場に発展する可能性が高いと踏んでいるのは…このようなスチュワードシップコード導入から、ROE経営が定着し始めている為に、資本効率が良くなると考えているのです。確かに…日本国債はマイナス0.075%と保守的な動きも見られています。故にリート市場の動きや、今後の為替からの外債投資の動き、更にアジア圏を取り込む金融の動きなど…見所は満載です。マイナス金利導入は、待ったなしの改革を迫っているので、企業も、金融も行動を起こさなくてはならないのです。

仮に日銀の政策が成功して、資産インフレが適度に起るとすれば…土地を持っている企業は注目されます。此方の資料は土地資産の保有額を表したものだそうです。

ケネディクス本体は、この表では932億円で113位になっていましたが、AUM残高は1兆6443億円もありますから、実質的には、第6位のトヨタを上回る規模の不動産を支配して事になります。しかしトヨタは製造業での資産で、田舎の工場なので収益を生みません。鉄道会社も駅は収益化していますが、線路などの範囲は大きく収益化しませんね。つまり大手不動産の地所や住友不動、三井不動に次ぐ規模を実質的に支配しています。日本で第4位の不動産会社とも…見方を変えると捉えることが出来るのです。リートは美味しい所だけを自身で吸い上げ…、リスクはリート保持者に背負わせる構造です。分かりますか? 値上がりの100%を、自己利益に置き換えることはできませんが…かなりの比率を吸い上げても…リート保持者は、一般的な預金金利などとの比較感で判断をします。つまり儲け放題なのです。

マイナス金利の適用で、株価が本格的に動くのかどうか…。さらに奇妙なことに資本準備金を100億円減らし、その他資本余剰金に振り替えていましたね。果たして、この意味は…どういう事なのでしょう。きっと…又、自社株買いを実施するのかも知れない…と読んでいます。また買ってみたくなってきました。トホホ…馬鹿をやるカタル君です。それでは…また明日。



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