とうとう…S&P500は5000の大台に乗せました。カタルは1989年に社員セールスを辞めて「歩合外務員」として…上京をしました。この歩合外務員の資格は、個人タクシーと同じような仕組みで、当時は、それまでの「営業経験」が10年ないと…その資格を得ることが出来なかったのです。カタルは1979年4月に証券界に入り…1989年8月かな? サラリーマン生活に区切りをつけて10月に上京したのです。
そもそも…カタルは何も、世間を知らない「馬鹿な人間」です。
証券界に入り…初めて業界のNo1は「野村証券」と知るのです。当時は、山一証券も存在し…カタルは山一証券も受けたのです。しかし一次面接で…面接官が大学の成績表を開封すると同時に…「ハイ、ご苦労様でした。あとで連絡します。」なのです。あとで知るのですが…山一証券は高学歴のエリートを好む「お公家様」のような「法人の山一」との別名が付く会社です。
入社しての10年間は「順風満帆」でした。常に、同期では…トップの成績でサラリーマン時代の最終役職は「法人課長」でした。最初は営業ですが…最後の3年間は、法人業務をしていました。小さな証券会社ですから金融法人も、事業法人も…両方とも兼務です。カタルの担当で懇意にして頂いたのはNST(新潟総合テレビ)でしょう。
社長は駒形重吉で田中角栄の朋友です。角栄から、真紀子さんの旦那の直紀を「頼む、一人前に男に育てて欲しい」…と預けられていた仲です。駒形さんは大光相互銀行を創設したり…美術界では東山魁夷や平山郁夫が、彼の「米寿」のお祝いに、わざわざ…絵を描いてくれるほど…でした。
カタルはまだペイペイですから…常務の鞄持ちで同行させてもらっていました。社長からも期待を掛けられた若手社員でしたが、父の死に直面して…人生観は大きく変わり、「頑張る人生」を歩むために、社員セールスを辞めたのが…1989年の夏の話です。父の葬式が済むと…直ぐに辞表を書き上京しました。1989年11月が歩合外務員としてのデビューです。
あの時から35年です。ようやく…あの時に付けた38915円の日経平均株価が射程になって来ました。「苦節35年、悲哀に溢れる」人生です。
その名目成長経済と…実質成長経済との違いが分かるのが、このS&P500と日経平均株価の比較したグラフでしょう。35年も掛かっても…まだ過去最高株価を抜けません。一方S&P500は何倍になったのでしょう。
当時の指数価格はS&Pは当時329程度でした。そこから5000ですから、この35年間で15倍です。一方、日本はまだ高値を更新していません。日本が同じように15倍なら日経平均株価は、なんと…58万円を超えるのです。
今年に入り…読者からお礼のメールを良くいただきます。まるで昨年と違いますからね。ようやく…日本も名目経済が開始されます。しかし日本も、嘗ては…太平洋戦争の荒廃から立ち上がる過程は「名目経済」だったのです。
この実質経済と名目経済の一番大きな違いは「資産」に対する考え方です。実質経済では…基本的に「資産が増える恩恵」を無視します。逆に、名目経済は、適度な「資産増加」を取り入れるのです。この肝心な金融マジックを理解する人と、しない人の差は、非常に大きなものです。
今の中国は「共同冨裕」から…「先に富める者」を叩き…清貧思想の概念です。汚職の摘発やスパイ法などの強化です。だから…アリババのジャックマー氏は「表舞台」から消えました。一方、米国のテスラのイーロン・マスクを始め…みんな元気で活躍しています。資産効果も行き過ぎると、バブルが発生して…その後処理に時間が掛かります。日本は35年もかけても、未だに「水面下のまま」…沈んでいます。
コロナ禍でだぶつくお金の後処理は、なかなか…簡単に終わりません。しかし、ようやく…その整理も「最終コーナー」なのでしょう。カタルが当初から問題にしている「商業不動産」の後処理です。基本的に金融緩和を前提にしたジャブジャブな環境を前提に不動産投資は進みます。商業不動産のなかでも、もっとも…深刻な激変した業界はオフィスビルの環境でしょう。
もともとリモート活動は普及過程でしたが、コロナで外出が出来ず、一気に移行が進みました。基本的に多くの仕事は「リモート」に変わりました。リモート会議を提供する「Zoom」などの躍進は、記憶に新しいでしょう。
今では出社する効果も認識を新たにされており…企業はリモート以外に、出社を強要するところも出てきています。しかし…色んな調査データが存在しますが、欧米のリモート率は高く…50%前後と言われており、日本は25%程度との観測です。
この新時代に対応した社会現象の一つが、問題化しており…先週は昨年の「SVBショック」に続く…話題として。「ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ」(NYCB)の株価が商業不動産への引き当てを積んで…株価は急落して、日本でも「あおぞら銀行」が、同様に不良債権に備え…引き当てを2倍に増やして、赤字決算から無配です。
この動揺は欧州でも広がっています。しかし…昨日の米国市場では、NYCBの経営幹部が自社株を買い、市場で株価は大幅高していました。株価は16.9%上昇して4.9ドルで引けています。その15分チャートを掲載しておきましょう。
基本的に不動産の減損は、当事者しか…内容が分かりません。コロナ禍のジャブジャブ環境で発行された低金利下での債券の満期が、続々と…来ています。来年一杯まで…この損失は気を抜けないのでしょう。
でもリモートの定着でオフィス需要は減っており「空室率」が目立ちますから、収入は減っており、常識的に考えて…低金利の債権が、高金利になった条件でジャンプできる道理がありません。余程の好立地か…確りした契約相手など…色んな条件が関わり、実態は当事者しか分かりません。しかし少なくとも今年一杯は、この懸念は消えません。
この状況は米国の「景気や金利水準」により、商業不動産の価値は変わります。幸い…景気は持ちそうです。あとは金利水準です。しかし今の時期に問題が表面化しているのを観ると…最終コーナーの可能性が高いですね。
つまりニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)の株は、兎も角…「あおぞら銀行」(8304)の株への投資は、大きく株価が下がりましたから、ある意味で「チャンス」かも…知れません。「虎穴に入らずんば、虎子を得ず」の喩えもあります。米国金利が下がるなら…峠を越えた可能性も見えます。
少なくとも「NYCBショック」は、米国株に大きな影響を与えていません。この問題が発覚した後に新高値を更新していますから…可能性としては「峠を越える」可能性もあります。故にカタルは「あおぞら銀行」も、少し買おうかな?…と思っています。
ただ非常に「危ない投資」に、変わりはありません。だから慎重な態度が必要なのでしょう。時間経過を観れば分かります。株価は正直なものです。
やはり…と思った、決算発表がありました。金曜日の今日の市況でも取り上げた「クックパッド」(2193)の話です。決算が発表されており…その内容が此方です。この資料は決算説明会のものですが、4Qにおいて「出血が止まり」…黒字化になったと発表されています。カタルが狙っている「赤字から黒字へ」のパターンです。
「BASE」(4477)と同じ経営タイミングです。カタルの感覚は、なかなか…優れています。カタルは155円から投資を開始して…何度か、公開レポートでも取り上げて、未来においてお金持ちに成ったら100万株程度を買うだろうと紹介しています。実際は35000株かな? 先日、追証の関係で1万株だけ外したのです。何しろ…貧乏人は色んな条件で手持ちを外さねばなりません。
「ジェイドG」(3558)も木曜日だったか…水曜日だったか…維持率が30%を割れ、仕方なく1000株だけ1950円で投げており、昨日は、逆にBASEを利食いしていますから、大幅に信用の枠は空き…今度は逆に2025円を付けたので…2035円まで500株を買いに行ったら、2028円と2029円で500株を買いました。
更に…2125円を超えたら「買い増し」をすると言う公約も…来週、もし高値を更新するなら実行します。そろそろ…「ジェイドG」も乖離調整は終盤ですから、今度は、一気に…「相場環境が整うなら」場合によれば…4180円の奪回もあり得るのでしょう。少しチャートを解説しましょうか…。
当初は好業績から2日間連続で、株価は「ストップ高」をして、この株価乖離は70%近く開きました。当然の事ですが…1000円前後の下値を買った人もたくさん居ますから、この人達が利食いをする時間が必要になります。
または本当に…この業績変化が「一時的な利益」ではなく、「継続的か、どうか…」を確かめる時間が必要です。その為に一度は、高値のボックス圏で様子を観ますが…昨年末から2度目の自社株買いで、「本物評価」は高まり…実際の業績でも確認されています。
故に株価は1929円を抜けて…今年に入り、この高値のボックス圏を超えた所で、株価は「足踏み」をしています。乖離がまだ高いために、慎重を期して…時間軸の調整をしているのです。
しかし金曜日は、その関門の一つの2024円を切って、カタルは500株を買っているように…新たな株価ステージに入った可能性が出て来ました。更に…2125円を切って、上に株価が向かいなら…今度は利食いではなく、「買い増し」が正解だろうと思っております。
カタルは此処から、上は売らずに…「買い増し」を続けます。ただ、持ち株数を更に大きく増やすかどうか…分かりませんが、この株だけを、「雪だるま投資」に変えて…継続的に売り買いを実行して、田中君の成長を見守る投資もあります。
株価が1万円を抜けるなら…1万株を持っていれば1億円です。都内でも普通のマンションなら1億円あれば…なんとか、買えるのでしょう。
基本的に名目成長時代になるなら、お金儲けなんか…そんなに難しい作業ではありません。カタルの場合…35年間も悲哀の人生を送ったのです。昨日、老人ホームに入っていた義母のお葬式も終わり…カタルはお金を作る必要も薄れて来ました。
父の死を切っ掛けに、歩合セールスとして上京して、母の死を切っ掛けにして株屋を辞めて…投資稼業に身を転じましたが、時代は追い風にならず、仕方なく始めたレポート屋稼業ですが、もう直ぐ、卒業式を迎えるかもしれません。苦節、35年、悲哀の人生です。
出来る事なら…国家戦略は間違いの選択ではなく、3%の成長を続けるなら日経平均株価は10万円でしょう。
本日の日経新聞にあるように…「東京海上」(8766)、マリーンの株を買うだけでも、構いませんね。マリーンの時価総額は7兆7156億円ですが、持ち合い株が、この報道では2兆5千億円程度もあります。この分の発行済み株数が減ります。つまり…この報道は、総資産経営からROE経営を促す…話です。
バブル相場のスタート時に…時価と三菱地所の持つ資産の時価評価の違いを、日経新聞が報道して…この大きさに驚き、地所の株価は急騰していきました。
それがバブル相場を発生させたのです。今回は、この報道が正しい「日本株価値」を、再認識させる…原動力になる可能性があります。だから…カタルは、その事を同時に指摘しておきましょう。それでは…また明日。