カテゴリー:コラム

スピードが命

このところサミットの為の演出か…? 円高トレンドはまだ変わっていませんが、1ドル110円を挟む円安展開です。 この背景はイエレン時間が流れているためです。利上げに影響があるといわれている「2年物国債」の利回り推移を提示しておきます。このグラフを見ると2年国債の利回り推移に注目してください。上昇角度は鈍いですが…確実に2年国債の利回りは、最近、上昇を続けています。ITバブル以降、急速に、スマートコミュニティーへの転換という構造改革が促進されているように感じています。このコンドラチェフの波という時代変革の「景気循環」が、大きく影響しているから、景気見通しに対し、ダリオ時間などが流れ…意見が対立していると推測しています。

米国債利回りとNY市場の推移

米国債利回りとNY市場の推移

さらに…バーナンキ前議長のテーパリング発言(量的緩和からの出口戦略)から、金融規制強化の実施が、市場経済に大きな影響を与えてきました。カタルはマネタリスト的な考え方をしています。お金の流れが市場経済を動かすと思っています。E=mc²と言う有名な公式がありますね。エネルギーは、質量と光速度の2乗になるというアインシュタインの理論です。カタルは10年ほど前のNHKを見ていて、経済も同じだなぁ~と思ったものです。市場経済では、スピードが重視されます。

例えば…金融政策、日銀は2013年4月から量的緩和を実施していますが、当初こそ、市場はよく反応しましたが…最近では金融政策限界論が出始めています。なかなか抜け出せない「流動性のわな」の為に、黒田さんの評価は、落ちる一方です。通常、市場経済においては、必ず裁定(活動)取引が起こり、金利の均等化が図られます。カタルは黒田さんが、QE2のタイミングで、政策を間違ったのだと思っています。ゆえに当座預金残高だけが増えました。通常、マネタリーベースを増やすと…マネーストックも増えます。米国はそうですね。しかし…日本は流動性のわなに陥り、資金が動かないのです。この資金移動のスピードが鈍いのですね。先ほどの公式では、質量はマネタリーベースで、この供給は十分ですが、動き(光速度)が鈍いから、実際のエネルギー(マネーストック=実体経済)が、なかなか動かないという仮説です。

儲かる商売には…必ず競合が現れ、需給関係が変わるのです。最近の事例ではラオックスがいいかな? インバウンド需要を当て込んで株価は急騰しましたが…、日本の百貨店が専用のコーナーを設けるほど…、競業が、次々に生まれました。今ではラオックスの成長性にも陰りが見えています。さすがに100円割れは…現時点で適正株価だと思っていますが…株の需給バランスは、まだまだで…整理局面は続きます。

この「流動性のわな」の具体事例を挙げると、日本国債の利回りと、株式の配当利回り、さらにリートなどの差が、なかなか埋まりません。10年国債利回りは、各国の基準利回りです。この…裁定活動の「かい離状態」(国際とリートの利回り格差)が、非常に高いですね。カタルは、ここに商売の種があると思っています。信用ある大手金融機関が、株式やリートへの投資を主眼にして、配当利回りと元本を、当初、2年程度なら保証し、高利回り金融商品を作って販売すれば…爆発的に売れますね。ただし株式やリートは、元本棄損リスクがありますから、この金融商品は、ある程度のリスクはあります。しかし金融デリバティブを駆使すれば…リスクを軽減でき、かなりの儲けが期待できる大型商品が作れるはずです。おそらく…なかなか、このような新商品が生まれない背景には…金融庁の壁があるのでしょう。もし国内発行が無理なら、タックスヘーブンなどで組成して、日本国内で販売すればいいのです。

本来、リートの利回りが4%で、国債がマイナス状態ですから…裁定活動が、必ず起こります。国債に投資されている資金から、リート市場に資金移動が起こりますね。そうしてリートの利回りは下がり続け、国債の利回りは上がるのが理屈です。(現在は日銀が買い入れているために、国債利回りは上昇しません。)ところが個人の金融資産は1741兆円もあるのに…なかなか資金移動が起こりません。日本人の間違った安全神話の為でしょう。メディアの責任です。個人の現預金残高は902兆円もあるのです。この利回りは0.3%未満(3年定期の利回り)なのです。900兆円ですよ。この内、たった10%の資金が、裁定論理で動いたから、株もリートも暴騰します。異常な清貧思想の日本人の姿です。

プロを自称する金融機関も同じですね。ゆうちょ銀行は、マイナス金利で減益になるので…ようやく重い腰を上げて、外債投資やリートに、国債から資金を移動させるといいます。三菱UFJの頭取は、日銀のマイナス金利に苦言を呈していました。金融機関は金融庁指針の影響を強く受けます。手足を、お上の意向で縛られています。ゆえに自由な行動ができないのですね。しかし…この3月、実にバブル崩壊後、初めて…赤字法人への融資を容認し始めました。カタルは、あの時、ベンチャリは無借金だから、金融機関から資金を得られ、構造改革の時間があると思っていました。カタルの失敗は、この読みが間違っていたのです。

何故、クラウドワークスが、この3月の金融庁の方針転換を受け有望に思えたか? ベンチャリの失敗が、クラウドワークに活かされています。おそらく金融機関は、売り上げが伸びていますから、クラウドワークスにも融資が出来ると思います。ただし…吉田さんの器次第です。でも四季報予想数字が500、-350、-370、-27.9予想のものが、実際の数字は…611、-241、-254、-19でしたね。予想数字を実際に上回りました。

カタルが吉田さんなら、地方銀行を回り、有力な取引先を紹介してもらいながら…地銀との密接な関係を築き、業務を拡大させていきます。ついでに運転資金の融資も受け、クラウドワークスの安定株主にも…なってもらいます。いくらでも業務を飛躍的に伸ばせます。果たして吉田さんに、その器量があるか、どうかです。でも時代は…かなりの追い風です。本当は売り上げ(営業収入)を倍増ペースで…伸ばせる環境だろうと思っています。

グリーの田中さんの場合もそうですが…、良い参謀が付くかどうかで、企業の成長度合いは、大きく変わります。ソニーの盛田さんと、井深さんは、名コンビでしたね。グリーは様々な改革を実行しており、実を結ぶかどうか…。先日の日経産業新聞には、パナソニックから移籍された経理マンの水野省三さんの話が紹介されていました。

本日の日経新聞の財政出動の見出しを見て、何にも…理解してないなぁ~とも感じました。景気が中だるみだから、その泥沼から抜け出すために、財政出動で支援をするわけですね。しかしドイツは反対しています。おそらくドイツは、そんな政策は、古いと考えているのでしょう。常に構造改革を続けていれば…経済は円滑に回るはずです。日本の中央官僚は、時代を理解せずに…怠けているのですね。省庁間の壁も崩せません。しかしドイツは既にIoTを駆使した「インダストリー4.0」が社会に浸透しています。でも日本は大きく立ち遅れています。こちらのサイトの記事は、面白いですね。暇な人は読まれるといいでしょう。

常に一所懸命に努力をしておれば…何も財政出動などという特別枠を設けなくても、経済は円滑に機能するという意見なのでしょう。カタルは準天頂型衛星の打ち上げなどが必要だと述べています。公共事業投資も時代を反映すべきです。計画を早めるべきですね。または、政府系金融機関の革新機構などは、すでに確立された鬼怒川ゴムを買収するのではなく、新興企業の「アクセルスペース」(未上場の衛星打ち上げ企業)などに出資し、活動を支援すべきでしょう。

今日はお金が回るスピードが大切だという話をしました。財務用語で「回転率」という言葉があります。ROEを高めるためには、総資産の回転率が問題になります。(ROEの分解式=デュポン式)売り上げの何倍に回っているかどうか…ですね。無駄な資産を抱え込む日本の総資産経営は、名目成長が大きく伸びているときは有効でしたが…先進国の社会では…回転率が問題になります。無駄な資産を持つ必要はないのです。米国のGEを見ればわかりますね。儲かる事業も次々に売却して、利益率を基準に事業選択をしています。あの企業文化が生きているが故に、エジソンの時代に生まれた企業が、いつまでもNYダウ採用銘柄に君臨しているわけです。構造改革は常に継続しなければなりません。

有料の株式教室を開催するために、現在、会員を募集しておりますが…すでに募集枠を大きく上回る応募をいただいております。残念ながら…応募者全員を採用する訳に行きませんが、次回の機会には、今回、選に漏れた肩を優先する予定です。



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