アーカイブ:2017年7月

役人は公僕なのです。

FRBイエレン議長の議会証言を受け、低いインフレ率を懸念する指摘があり、ダリオ時間への懸念が薄れました。よって…その後のNY市場の株価は順調に値上がりを続けています。ただイエレン氏は、基本的に金融規制論者です。故にトランプ氏と対立していますから、任期問題で短期交代説があります。

しかし…彼女の動向を見ていると、かなり優れていますね。今回だって、WSJが、低いインフレ率なのに…何故、利上げなの?…とのレポートを掲載し、市場の一部には、ダリオ時間への懸念が存在しました。それを議会証言で完全に否定しました。

本来は、もっと早く利上げペースを速める予定でしたが、弱い経済指標を見て、利上げやテーパリングの時期を遅らしていました。三重野総裁とは…大違いです。基本は、市場との対話です。確かに現状のNY市場は割高株が多く…資産インフレから、「バブル」とも思える水準の銘柄が、結構…多いと思っています。

でも、景気面だけを見ると完全雇用状態とは言われるものの…鈍い賃金の上昇率で、自然失業率の水準が下がっていると言われています。おそらく…効率社会のスマートコミュニティー化が進展し、社会変革が進んでいるのでしょう。アマゾンの存在は消費行動の変化を生んでいます。故に、一般小売業界は縮小均等を余儀なくされています。百貨店などの縮小現象はずっと続いていますからね。

基本的な政策である金融政策と財政政策は、景気を維持するために非常に重要な政策なのです。本日の日経新聞には、通貨量とGDPのグラフが載っています。カタルは、この「かい離」現象は、強すぎる「金融規制」の為に、生じていると考えています。

イエレン氏は、G-SIB(グローバルなシステム上の重要な金融機関)に対し、資本の上積みを求めていました。来年のストレステストに盛り込む予定だったのです。しかし…今回の議会証言で、シェロッド・ブラウン議員(民主党)から進捗状況を問われましたが、彼女は「保証はできない」と答えたそうです。つまり来年のストレステストには反映させないという意味ですね。もし更なる上積みが求められると…金融機関の総資産の拡大は止まりますから、経済活動は鈍ることになります。

この辺りが…今後の市場の焦点ですね。このような裏側にある流れを知らないと…銘柄の選別などにおいて、大きな間違いを犯します。今は、スマートコミュニティーへの移行期間で、誰も歩んでない道なので…非常に難しいのです。みんな仮説に過ぎません。低い自然失業率もインフレ率なども…。

でも、曲がりなりにも…ダリオ時間とイエレン時間の対立から、金融規制克服論へステップアップしたのです。故に原油価格が上昇し、半導体も上がり、本日の日経新聞一面の海運市況も改善しています。これはすべて…厳しい金融規制を克服している現象です。

だからFRBは今回のストレステストを終えて、米銀大手の増配と自社株買いを認めたのですね。しかしG-SIBへの更なる積み増しが求められると…再びダリオ時間が復活して、景気後退に陥るかもしれません。金融政策の微妙な匙加減が…多くの銘柄に影響を与えます。

金融規制克服論が背景で加速するか…つまり金融機関が力を付けることですね。そうなれば…金融機関は更なる利益を求め、総資産の拡大に動き、世界経済のパイは拡大します。基本的には、信用乗数は10倍程度なのです。この考え方に…似ていますね。

金融機関が強ければ…インフレは加速すると思っています。ところが…現状はガチガチの規制だから、なかなか期待インフレ率が、高まらないのです。イエレン氏は基本的にタカ派です。市場では、ハト派的な発言とか言いますが…、サブプライムローンなど節度を欠いた行動に対し、厳しい態度です。今回のウェルズ・ファーゴの問題にも、人事に関し口をはさむ可能性は高いのです。

日本なら、とっくに…担当役員の首が、飛んでいます。何しろ、顧客に無断で口座開設をして手数料を取ったわけで…明らかに詐欺ですからね。米国は面白いですね。法律で許されるなら、モラルなんか関係なく、利益を優先させます。だからイエレン氏はリーマンショックを起こした金融界に対し厳しいのです。

米国の金融行政を観察すると、非常に緩いですね。日本とは大違いです。今の日本の現状はデフレに苦しんでいるわけだから…金融庁は不正スレスレの行動を承認しても良いわけです。ところが金融庁は緩和方針に舵を切ったと言いますが…依然、深い「流動性の罠」から抜け出せずに、日本は居ます。

昨日の日経新聞の夕刊の十字路にも「金融緩和が生む歪み」とのコラムが掲載されており、香港の15平米のアパートが5500万円だと批判しています。ここに路線価の話で鳩居堂前の地価の話で、バブル期を抜いたと書いています。

みんな馬鹿ですね。30年ですよ。3%成長を続けたとして…資産価格の上昇が5%なら、30年で4.3倍になるのが…正常な感覚です。これが名目時代の感覚ですね。ところが…金融庁は、バブル期を上回る不動産融資などの水準を問題視しています。バブル期の4.3倍の融資水準が、正常な名目時代の考え方です。

日経新聞がコラムに取り上げる識者の意識は、みんなデフレ経済を前提にしている清貧思想に固まっています。だから「流動性の罠」が生まれ、なかなか、この泥沼から脱出できないのです。全国規模で見ると…依然、バブル期の半分程度の不動産価格なのです。ようやく一流のトップである鳩居堂前が、バブル期の水準に戻ったにすぎません。しかし30年分の時間概念は埋めていません。バブル期の4.3倍が、名目時代の価格なのです。

つまり1300兆円の4倍、5200兆円の資産増加が可能です。この富を活かし、スマートコミュニティーの建設に役立てれば…良いわけです。「1300兆円の逆襲」の考え方は、こういうことですね。僕らは、長いデフレ時代で、清貧思想を貫いてきました。

しかしその結果、暮らしはドンドン悪くなり、ブラック企業が蔓延り…とうとう最難関の就職先の電通まで、ブラック企業化するのです。こんな時代を作るのが、政治なのでしょうか? こんな政策は、アホ政策ですね。自殺者が3万人を超える時代だったのです。清貧思想なんか…糞くらえ!です。

パッパラ、パーと…浮かれ、活動的なバブル期の方が、余程、楽しい時代です。昔はもっと社会に寛容さがありました。リクルート事件は、そんな中で発生しました。そうしてライブドアです。地検の考え方は、間違っていますよ。サラ金業界は、村論理で潰され…大手金融機関の傘下へ、こんな裁定は、おかしいですね。

読者の皆さんも…よく考えてください。役人が決めるのではないですよ。選挙で、えらばれる政治家が、裁定を下すのです。都民ファーストが信任を集め、大勝したのだから、財務官僚は、東京の国際金融都市の実現に向けて税制を緩和すべきです。

財務官僚の役人が、日本の路線を決めたこの30年間、まともに成長しているなら、文句など言いません。自殺者は居なくなり、みんなが幸せな社会なら、文句は言いませんよ。しかし現状は…電通事件が起こり、社会は、至る所で問題が溢れています。東芝問題、東電問題…君たち官僚の政策は、馬鹿政策です。

簡単なのです。先ずは国際金融都市実現に向け、税金を取らないことです。特区で良いのです。東京の一部の地価はドンドン高騰し…その動きに追随し、周辺の地価も上昇します。土地取引は活発になり、金融取引の税金分以上に稼げますね。社会は活性化します。この活性化が原動力になり、やがて希望が溢れる社会に転換し、自殺者もどんどん減り、皆がハッピーになります。

いずれ、財務官僚の悲願である「プライマリーバランス」も、インフレで改善します。簡単ですね。自我は捨て…大器を、選択してほしいのです。選挙民は、そのことを望み、都民ファーストを大勝させたのです。あなた方は…公僕なのです。

本日は有料レポートを掲載しますが、相撲があるので夜遅くになるかも知れません。故に明日にでも読んでくださいね。



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