アーカイブ:2025年12月29日

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今日は、予てから気になっている「日立」(6501)の相場について考えてみましょう。カタルは「日立」(6501)と言う会社は、村社会論理の頂点に位置する…古い体質の会社だと思っていました。

赤い所が日立市

その程度の「事前知識」しか…ないのです。日立市と言う企業城下町が茨城県にあります。日立を中心にした街です。なんでも…かんでも…日立と言う企業がかかわっているイメージで、全ての事を自分達の手でやろうとする「総資産経営」の企業イメージでした。他の企業城下町は、「トヨタ」(7203)の豊田市や「旭化成」(3407)の延岡市などは、そのように分類されるそうです。

カタルは食えないので…株屋を辞めて、転職をしようと思ったのです。その時は既に40歳前後ですから、なかなか就職先もなく、世間は「就職氷河期」です。仕方なく…起業をしようと思って、自分の経験を活かせるIR活動を専門にする会社を興そうと画策しました。

その時に銀行融資を受けるにあたり…具体的な成果がないと、担保の土地があっても、融資が出来ないと言うから、各企業を回り…IR活動の「許諾書」を集めなくてはならなかったのです。当時の銀行は厳しいのです。でも誰も、やったことがない、IRと言う言葉も知られていない時代です。形になってないのに…どうやって「承諾書」を、事前に…貰うか? 本当に…困りました。

でもその時に上場企業30社程度を回り、どうにか、名前を書いてもらったのです。書面に名前を書くのは、相手も「勇気」が必要です。カタルは、どうしても「銀行の担当者」が納得しないから…とお願いしたのです。なかには…進んで「協力」してくれる会社がありました。「東芝」です。今でも、彼の名前を憶えています。あの光景も脳裏に焼き付いています。どうにか…数社の承諾書をもらったのですが、銀行の担当者は、それでも…融資に渋っていました。

そうこうしていると…ITバブルの相場がスタートして、年収は2000万円台になり、もう大丈夫…と思ったから、丁重に各担当者に事情を説明して…「お断りのメール」を差し上げて株屋の世界に戻ったのです。

人生は、分からないものです。あのまま、IR活動の会社を立ち上げているなら…今頃は、上場企業のオーナーかも知れません。その時に、日経新聞社と、東証を巻き込もうと思って日経本社に行って、編集長に面談を申し込んだのですが駄目で…副編集長になり、IR協議会に行ったのです。東証の役員にも面談をしました。業界全体でやるべきだろうと思っていたのです。「IR活動の大切さ」を訴えたのです。本当の話しですよ。1998年頃です。

その当時、お茶の水に本社があった「日立」に行ったのです。当然、IRの担当部署はないですから、社長室長と面談をしたのです。そうしたら…彼は「変わらないことが日立の社風だ」と述べたのですよ。如何にも…村社会論理の会社だなぁ~と思いましたね。ソニーの広報部長が…他社の動向を気にするのです。こっちはソニーが、日本の「最先端の会社」だと思っていましたが…「横並び意識」です。

でもその後…日立は、御三家と呼ばれる「日立化成」や「日立金属」そうして「日立電線」、更に「日立建機」など…次々に売却して「構造改革」に着手しました。一方で…情報システム、原子力・電力流通、産業機器、昇降機、鉄道など社会インフラ系に集中させて…スイスABBから送配電事業を20年に買収し…21年には米グローバルロジックを約1兆円で買収したのです。ほら…「キーワード」が出てきました。「M&A」です。だから…「ジェイドG」なのです。

たぶん…日本で一番「フィジカルAI」を活用して、既に「実用段階」に入っている企業が「日立」でしょう。まだ世間はデータセンターを建設し、その成否を「オラクル」などは、市場から問われている段階です。カタルは、日立と言う株価を観る上で…ようやく新しい未来の形が見えて来たかな? と思っています。

最初「Lumada」と言う単語を聞いて…「なんじゃ、それは」…と思って、色々調べますが、今一つ、ピンと響かないのです。株屋が、なかなか…理解できない分野です。そうこうしていると、海外で実用事例が始まりました。電車を利用したイタリア・ジェノバ市の事例などです。でも、なかなか…それでもよく分からないのです。

今回、「フィジカルAI」と言う言葉を聞いて、漠然とこのAI革命の具体事例が見えて来たように思うのです。今年10月4日に原稿で、カタルはその事をレポートに掲げ、実際に高値を承知で…日立の株を4500円で100株か…200株を買いました。そうして、微益で利食いをしましたね。覚えていますか? 

会員の中でも、「同調された」方が居られるようで…メールを頂きました。でも…日立は大きな会社です。

覚えていますか? 昔、記憶に残る「相場の技」を観たお爺ちゃんが、居たのです。カタルが証券界に入ったのは…1979年かな? 当時は、第二次オイルショックの最中で…市場は石油株ブームでした。

その時に「日本石油」2万株の株券を持ってきて、神業のタイミングで、ほぼ…上場来の高値水準で株を売って、1万株分で、そのお爺ちゃんは「家」を新築して…そうして「残りのお金」で、当時200円台で株価が低迷していた…日立を10万株買ったのです。高値の日本石油を売って、その金で…何年も動かない下値を蔓延っていた日立です。その日立が1年もすると、スルスル…と、株が上がります。

今度、日立が800円台に高値近辺になったのです。この爺さんが、またやって来て…日立を10万株売って、やはり「株価は低迷していた」大正製薬を10万株、買ったのです。この顧客は、その後亡くなり…息子に代になって「信用取引の餌食」になっていました。あの爺さんが、風呂敷から株券を出す光景が、今でも脳裏に焼き付いています。

日立の馴染みと言えば…その時です。今日は寄り付き前の日立の気配値は5000円前後でした。丁度、キリが良いから…カタルも寄り値で200株だけ買いに行きました。

「日立」(6501)の日足

この原稿を書く記念に、株を買わないと、皆さんは納得しないでしょう。カタルは、いつも本音で、このレポートを綴っています。嘘は言っていませんよ。ちゃんと…株を必ず、買っています。その「日立」のチャートの形が「素晴らしい」のです。先ずは日足です。

カタル自身は「朝三暮四」の口で…目先の貧乏人です。でも「ジェイドG」(3558)の反省を踏まえ、来年は、少し「投資法も変えよう」と思っています。でも人間の本質は変わりませんから、上手く構造改革が出来るかどうか…分かりません。

でも面白いですね。あの「変わらないことが、日立の社風」と言った彼の言葉は…。あれから30年近いから、たぶん、もう退職されています。もし彼がカタルレポートを読んでいるなら、今頃は「苦笑」をしているでしょう。今では、日本を代表する「構造改革」を成し遂げているエリート企業です。

「 日立」(6501)の普通の週足

その日立の歴史は、古く…こちらの「サイト」が良いでしょう。もともとは…銅などを採掘していた「鉱山開発」の会社です。日足を観たら…今度は週足です。上は普通の週足です。そうして…実際は株価が大きく上がっていますから、下の対数チャートで観た方が、今の株価感覚は分かりやすいでしょう。


対数チャートの「 日立」(6501)の週足

普通のチャートは、利率の金利計算のイメージが湧きませんが、対数だと、金利との比較が出来るでしょう。100円幅と言っても5000円の株では、僅か2%です。しかし「3Dマトリックス」(7777)のような低位株価で既に200円以上も株価が上がっていますから、3倍ですからね。100円の上下で、株価が360円だと27%になります。日立で100円と3Dマトリックスで100円では「月とスッポン」の違いです。このような値幅の大きな変化の場合は、今の株価位置の感覚を観るために、対数チャートを使う事も一つの方法です。

「此方の記事」を参考にすると良いでしょう。この文章の中で…このようなくだりがあります。上の方ですね。「欧州の鉄道領域の導入事例では、HMAXの導入により、エネルギー消費量が15%減、列車遅延が20%減、保守コストが15%減という成果を生んでいるという。」

そうして下の方に目を移すと…「日本では生成AIの利用率が51%、AIエージェントは3割を切っているが、中国では生成AIの利用率が80%以上であり、AIエージェントの利用率は2027年には70%に達すると予測されている。中国ではロボットを否定する人は4%しかいない。AIやロボットに対する活用や許容に差があり、これが、労働力の確保において日本が遅れる可能性につながる」と警鐘を鳴らした。…となっています。

良い「レポート」です。この報道を読むなら、日立の株主になって…最低で1年間は「ほったらかし」です。まぁ「目先向き」の投資ではありませんが…儲かると言う視点や安全度合いなどを考慮すると年金ファンドの担当者なら、間違いなく…自分のファンドに組み入れるべき銘柄の一つでしょう。

今日も…寄り付きの1482円で500株を買い、そうして…1455円で500株を買って、1450円でも500株を買った「ジェイドG」(3558)ですが…昨年とは、明らかに「値動き」が違うでしょう。昨年は「損出しクロス」を、何回も、何回も、やり続けて、とうとう5000万円を飛ばしたのです。それでも…駄目で、今年もこの口座は、また「赤字」です。2年間も赤字の口座です。

カタルは田中君と「心中」です。でも…死にたくはないのです。しかし…実際に、過去、ベンチャリで40億円を飛ばしたカタルです。あの時の松本さんの顔が、今でも忘れられません。カタルのような歩合セールスに会うほど…内情は困窮していたのでしょう。当時の銀行は、いくら未来が有望でも「赤字」だとお金を貸してくれないのです。

だから、わざわざ…香港から日本に来た証券マンに、帝国ホテルで会って、カタルは、彼に「商社の人脈があればなぁ~」と、述べたのです。残念ながら、カタルは頭が悪く…東大卒ではありません。もし…カタルに商社の人脈があったら、繋ぐことが出来たのでしょう。

あの時に20億円程度の金を、松本さんに渡すことが出来たら、今ごろは「あちら側」です。実際にベンチャリが、手掛けて企業は、みんな「立派な会社」になっています。人生の巡り合わせは、不思議なものです。

株屋は一度、決めたら最後まで…。昔から「毒も食らわば皿まで」と言います。諦めません、「勝つ」までは…僕らの辞書には「成功」の二文字しか…ないのです。弛まぬ…努力が、やがて「大輪」を咲かせるのでしょう。頑張ってくださいね…田中さん。出来れば…早急に「貸借株」申請を願います。また…明日。

やはり、株の醍醐味は「仕手戦」なのです。カタルのような博打好きには、堪りません。今日はP君も「SHIFT」(3697)も500株ずつ…買い増しをしています。



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