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かたる:バーナンキ元FRB議長が、量的緩和政策の出口宣言である「テーパリング」発言をしたのは、2013年5月の議会証言でした。実際の利上げはイエレン女史が2015年12月に行っています。つまりおよそ2年半も掛けて下準備をしてきたわけです。この準備が遅れた為に企業業績は悪化し、この1―3月期を底に回復する見込みですが、此処で登場したのがダリオ発言です。1929年の世界第恐慌からルーズベルトが行ったニューデール政策などで立ち直った経済を、完全復活と勘違いして、引き締め政策に転換して失敗した1937年と同じ間違いを、イエレン女史が行ったとする「1937年問題」を蒸し返したのですね。もともと…ビル・グロスなどは、利上げのタイミングが遅すぎると文句を言っていました。

NYダウ株価の推移

NYダウ株価の推移

このような下地があったので、イエレン女史は利上げのタイミングを逸したと言う見方が大勢だったのです。しかし…ようやく金融規制の下準備が整ったのが年末だったのです。昨年、カタルはHSBCのリストラを観て、株は下がると考え…大きくポジションを減らし警戒していましたね。あれは6月だったと思います。その後も世界の金融機関は金融規制の為にリストラの嵐でした。周回遅れで…この度、野村証券は後追いですね。経営者の能力が足りない証明です。およそ1年のタイムラグは大変な損失です。株を底値で投げるようなものです。

このダリオ時間を増長したのが、原油価格の下落と中国経済の減速です。原油価格の下落は基本的に金融規制により、リスク資産を減らすために世界の金融界がデリバティブ取引を縮小したためです。しかし実際の需要はそんなに落ち込んだわけではありません。僅かな需要減なのです。これは米国が量的緩和政策を停止したために、資金回帰の動きが世界経済の需要を奪ったわけです。中国経済は基本的に米国の金融デリバティブの恩恵を一番受けて成長していました。その反動は大きい訳です。すべてはリーマンショックに起因する金融規制強化の動きなのです。ところが…メディアの解説は、表面的な部分だけを取り上げた馬鹿報道で…焦点がボケていますから、投資家は惑わされる訳です。

結局、先日から米国企業の底は、この1―3月期で、4―6月期はマイナスが続くが、そのマイナス幅は縮小、更に7-9月期にプラス転換する可能性が存在すると…カタルは、この報道を、何度か…紹介しています。同時に過去最高水準に膨らんだ空売り残1兆ドルの話も、紹介していますね。此処に今の株高の根拠があります。イエレン時間の到来を盛んに述べている背景です。事実、バフェットも昨年末にリートを購入していると報道されていました。通常、ダリオ時間を主眼に考えるなら、あり得ない投資のタイミングです。イエレン女史やバフェットの勝利が…最近の相場展開です。

このような…基本的な概念が確立されてないと、メディアの報道に投資家は右往左往するわけです。投資とは…何か? よく原点を考え、自分を見つめ直す必要があります。これはカタル自身の戒めの為に書いているのです。このレポートは、カタルの勉強ですからね。別に読者の為に、情報を書いているのではありません。このレポートの真意は、日本経済の在り方を、自分達で考えて欲しい為に始めたのです。日本の馬鹿政策を改善するための「草の根運動」です。食えない証券マンの嘆きを綴ったレポートでした。

政策さえ…正しく実行されていれば、「失われた時代」などと言う無駄な時間はなかったのです。それを日本村論理は、未だに世界から隔離した社会を続けようとしています。スチュワードシップコードとは…この村論理を打破するために設けられた企業統治の為の取り組みです。その意味で、今回のセブンアイの鈴木さんの退任は興味がある訳です。安倍政権の重要な政策の一つですね。いつも金融庁批判をしていますが、この点は大きな成果です。

このコープレートガバナンスで問題とされるのが株主への還元度です。本日のWSJ「京セラの記事」が掲載されていました。第二のソニーになる可能性が存在するとか…。稲盛さんは中国から持て囃されて…高評価されていますが、株式の持ち合いを続けており、グローバル論理にすべきだと言う記事です。KDDIやJALなどの関連企業の投資をやめて株主還元すべきだと言う論理展開ですね。これが正しいかどうか…と言う問題より、このような株式持ち合いが…経営者の曖昧さを生み、最後は東芝やシャープのような事例を生んでいると言う批判です。だって確り経営をして…利益を上げ続けるなら、セブンイレブンの井坂さんは、解任される理由がないからです。面白いですね。どちらの論理が正しいのか? 大きな見所です。

コーポレートガバナンス(企業統治)とは、会社は誰のものかを問う質問であり、どのように経営するのが正しい姿勢なのかを問うものです。日本企業のPBRは非常に低く、246兆円もの現預金残が必要なのかどうか…。その蓄えを背景にして真剣に経営をせずに…のうのうとした経営を続け、最後は東芝やシャープの事態を招いたとも言えます。カタルがケネディクスの宮島さんを批判しているのは、精一杯の努力をした結果ではないからです。

いちごは、およそ1/4ですね。その後塵に拝しているのは…経営者として明らかに失格だと述べています。この差が株価に現れている訳です。逆を言えば…経営者の考え方が変わるだけで、大きな企業業績の変化が生まれることを示しています。コンセッションは日本に欠かせないアイテムです。国土交通省は足りない介護施設を促進させるため、今夏にも法制改正をすると言います。道路など…収益を生む資産は多く、小さな政府を目指すべきですね。そうすればGDP比率の借金などは、米国並みなのです。芽はあるが…、真剣に取り組みやらねば…芽は育ちませんし、華は咲きません。

貧乏人は此処から強気になって、買い出動するタイミングでしょう。本日もみずほを買ってみました。寄り付きで…少しだけですが。実験は続きます。上記のような基本的な考え方が出来ないと、銘柄の良さを理解する事が出来ず…さくらインターやマネパGなどの偽物を掴むことになります。以前の銘柄なら、批判を続けた「新興御三家」…アドウェイズやエリナスのような結果になりますね。まぁ、一時的なら偽物でも相場になります。科研製薬がそうでした。故にグリーンペプタイドの相場を批判できませんが、カオイムの方がずっと高評価ですね。だって既に、確実にオプションとは言え、契約を結んでいます。臨床が確かな結果なら…確実に売り上げは上がります。まぁ、五十歩百歩と言えば、それまでですが…。薬は「千三つ」の世界なのです。殆どが…外れです。故に博打を承知で、臨まねばなりません。

メディカルネットワークは「千三つ」とは、違いますよ。でも急騰を続けており、何処かで乖離調整は必要です。カタルは少し利食いを交えています。でもこの内容なら下がるとは思っていません。下がればまた買います。乖離状態を、どう考えるかの問題だけでしょう。カタルは証券マンを長く続けていましたから…一応、プロです。まぁ、3流故に貧乏人ですが…。長くレポートを読んでいれば分かるように…ソコソコでしょう。その辺のテレビに出ているアホより、マシだと思っています。でも未来が分かる訳ではありませんからね。馬鹿な質問は止めてくださいね。自分の力量把握が投資には大切なのです。無理をしないことです。

最後に…人気株の信用買い残が、どんどん減っています。何もケネディクスだけではないようです。あれれ…カイオムはすごいね。間違いなく誰かが仕掛けていますね。信用規制なのに…凄いですね。現引きして置こうかな…。本当は規制が外れると良いのですが…。何故か、一律の規制は、馬鹿みたいな処置です。カタルは村論理の規制などは反対です。決済できないから、自己保身の為に規制するわけですね。せいぜい注意喚起に留め、規制などやめるべきでしょう。自由にさせるべきですね。証取法の投資家保護などは建前論ですね。だって…おかしな事例を挙げればキリがありません。所詮は、ご都合主義の村社会なのです。

本日テーマは、イエレン時間の意味ですね。上記掲載のNYダウのチャートは、その事を物語っているように見えます。それでは…また明日。



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