ステルス・テーパリング

電通の不正は、正直、驚きました。日経新聞は、村論理優先の為か…3面での対応です。何故、一面の扱いではないのでしょう? 見方に変えれば…会社ぐるみの詐欺のような大事件です。相手は一流企業の電通ですよ。まぁ電通は芸能界のような、いい加減な部分もあります。経費の使い方は派手なのです。東芝が上司のノルマ強化で、部下は不正行為をし、三菱自動車に至っては…呆れる始末です。

日本人の資質と言うのは、やはり、かなり落ちていますね。戦後の荒廃から立ち上げてきた先人の努力が消えています。御茶ノ水の藤原正彦教授が、英語教育など必要ない、国語だけやれば良い…と、昔、述べていました。戦前は「修身」と言う道徳教育が行われていました。何か…基本的な教育方針が、間違っているのではないかと思います。

昨日は第一生命の20歳台限定の川柳が話題になっていました。27歳の女性が詠んだ「『言ったよね?』 初めて聞いた でも言えず」が選ばれていました。この価値観が、日本の村社会にあります。場の空気を壊さない配慮の積み重ねが、間違った方向性を生むのかも知れません。

ゴールドマンレポートで、今回の日銀総括を「ステルス・テーパリングへの第一歩」と表現しているとか…。カタルと同じ発想ですね。上手い言い方です。ステルスか…。黒田さんも分かっていませんね。株で信用取引でもして、追証を何度も味わえば…少しはまともな政策実行が出来るのでしょう。

7面のFRBの誤算ですが、イエレン議長は「ニューノーマル」(新常態)と表現したと言います。彼女は自然利子率の話しも、同時に述べています。カタルは、この背景を「金融規制」の影響が大きいと述べ…、加えてスマートコミュニティーを前にして、人類は戸惑っていると表現しています。同じような事を、皆が、感じている訳です。この金融規制は2019年に達成されます。先日の資料を読むと…この2016年に、一つの山の峠を超えます。

故にカタルは「金融規制克服論」を展開したのですね。ただドイツ銀行の制裁金を始め、ウェルズ・ファーゴの不正行為の追及と…民主党政権下では、依然、金融界に厳しい目が向けられ続けています。サブプライムローンの背景は、きっと詐欺のようなものだったのでしょう。「規制と成長」のバランス配分は、難しいですね。安全・安心を求めれば…成長が阻害され、費用が嵩みます。そうすると…競争に敗れます。厳しい基準で高い競争力が理想ですが…現実は、政策のバランス配分に苦慮するわけです。「ニューノーマル」が認識され始めたという事は、ようやく新しい扉が開くのでしょう。

しかし…凄いですね。毎日、価格が上がっています。昨日のDIX指数は…なんと8162です。5800前後だったので、既に4割高です。実質は6月からですから、これで4カ月連続になります。ただサムソンの西安工場が、市内の変電所の爆発事故(6/18)で操業停止した影響とも言います。

問題はクリスマス商戦を終える10月後半から12月にかけての動向ですね。仮に、この勢いが堅持されるなら、間違いなく年末からの相場は一斉高になります。今回の半導体相場には、事前の「布石」があります。2014年~半導体は下げ続け…、価格は1/3かな?兎に角、メタメタだったのです。

東京エレクトロン(8035)の株価は、高値圏ですが…2万円台の株価になるかもしれません。ステッパーのトップブランドは、オランダのASML社で…ニコンは遠く及びませんが、製品の納入待ちが長くなると…受注のおこぼれがニコンにも回ります。最近の受注状況に目を向ける必要があるかもしれません。

もともと株は、一流が一番です。2番手3番手と言うのは、基本的に駄目なのです。良く「第二の○○」と言う文字が、新聞などに踊りますが、大概は「空売り」銘柄です。しかし…大相場は違います。本物の金融相場は、低位株ほど変化率が大きく、大化けします。つまり大きな需要の波の時は、本来は駄目なのですが、一時的に3流域の銘柄の方が、変化率は髙くなり、大相場になります。同じことが、ニコンにも言えるのかもしれません。ただニコンは…既に大企業の部類ですからね。ハイリスク派のカタル投資には向きません。

機関投資家は…簡単で良いですね。3割程度なら…、どの株も、下値を買えば馬鹿でない限り、大概は達成できます。でも大化けを狙うと…かたるような失敗を多く重ねますからね。従って「千三つ」の世界になります。果たして…本当に、金融規制克服論から、IoT時代の幕開けに繋がり、半導体関連株の大相場が生まれるのかどうか…。

SK Hynixの株価推移

SK Hynixの株価推移

サムソンは大きすぎて…DRAM2位のシェアを誇る「SK Hynix」の株価を観てみましょう。エルピーダを買収したマイクロンの動きも基本的に同じです。ただAIやVRなどは、やはりフラッシュの方の需要が多いのでしょう。東芝は、俄然、注目されます。3D化に拍車がかかり、トリケミカル研究所(4369)は、ヘッジファンドの手垢が付いているとは言え、やはり注目されると思います。SUMCOも大企業の割に…意外に値動きは軽いですからね。

問題は…この発想ですね。金融規制克服論から、IoT時代の幕開け、だから半導体需要が一気に膨らむという発想に無理がないかどうか…。この読みは難しいのです。相場と言うのは、簡単ではありません。

昨日の豪栄道の相撲を観ましたか? 完全に引いた為に負け戦ですが…捨て身の「くび投げ」が決まり、日馬富士をやっつけました。2敗は、怪我が治ってきた遠藤ですから、日本人力士の優勝です。大阪出身の力士が優勝するのは、実に86年ぶりとか言ったかな? 相場も同じなのですね。未来の環境はコロコロ変わるのです。故に「運」が、ものをいう世界です。結局、相場が当たるとか…、銘柄が当たるかと言うのは…、全体相場の環境にも、大きく影響を受けます。市場規模がなかなか膨らまないから…クラウドワークスの人気が保てるのですね。

素質があっても、環境が味方しないと、相場になりません。仕掛け人たちも、未来の出来事は分からないのです。それを知ったかぶりをする解説者が、如何に多い事か…。みんな素人のレベルですね。日銀総裁だって…黒田さんレベルでなれる日本人の価値観が、やはり問題なのでしょう。もっと正直に語らねばなりません。QE2以降の政策は、的を外しています。だから株価の反応が、悪いのです。為替もそうですね。

お金が実際に動くか、どうか…が問題なのです。乗数効果を高める政策が必要です。長短金利操作付き、量的・質的・金融緩和などは、三菱UFJなどのマイナス金利政策批判に配慮した、村論理の政策対応なのでしょう。批判など無視して、やり続ければ良いのです。カタルが日銀総裁なら、もっと株やリートをガンガン買います。更に足りなければ…政府の50年などの長い期間の国債を直接買入れ、その資金をリニア建設やスマートシティー建設に向けます。霞が関周辺を超高層のスマート都市に変え、周りを広大な森にすればいいのです。

当然、人手が足りなくなりますから、高い給料で移民を実質的に受け入れればいいのです。条件付きで…。そうすれば…一気に物価目標など、簡単に達成できます。為替も円安になりますね。やはり他人批判に耐える、器量のある、度量の大きな人物が必要なのでしょう。カタルなど、既にケネディクスで批判され続け、それでも「1300兆円の逆襲」シナリオを捨てていません。日本だけなのです。名目マジックを利用しない限り、「希望」の言葉が生まれません。

ゴールドマンから「ステルス・テーパリング」と揶揄されるという事は、既に負け戦になっています。でも…ね。心配は要りません。馬場レポートがあります。基本的に誰がやっても、やはり大きな体制転換は、時間を要したのだろうと思っています。

休みの3者会談は、円高の勢いを阻害しました。今年に入り、ようやく官僚組織は一体政策を実行しています。この効果は日銀の金融政策程、世間に注目されていませんが、日本は官僚組織なので、政策の一元化効果は非常に大きいのです。この会合は、今年初めに始まっています。そろそろ効果が発揮されてきますね。来年になれば…きっと多くの人の理解を、得るようになると思っています。ようやく…貧乏生活から、抜け出す第一歩になるかどうか…。今はどちらかと言えば…ほのかな明かりが見える程度なのですが、それでも、徐々に気持ちは上向いています。それでは…また明日。



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