日本銀行は7月の金融政策決定会合で、これまで年間3.3兆円だったETFの買い入れ金額を増額して6兆円規模に増やす…と決めました。その結果、8月2日、3日の買い入れ規模が1回あたり347億円だったものが、それ以降は707億円になり、9月は11回もの買い入れを実行し、1回あたりの規模も733億円と中間期末の株価を意識した買入れになりました。10月に入ると、これまでは3回の買い入れ実行で707億円ずつの買い入れを実行しています。つまり8月は3522億円、9月は8063億円、そうして10月は、まだ31日に月曜日を残しますが、これまでの合計は2121億円の買い入れの実行です。
基本的に安倍政権になりGPIFの株式組み入れ比率の増加なども、名目時代を目指す政策の実行です。更に伊藤レポートから始まったスチュワードシップコードの定着は、経営の村論理からグローバル論理の定着に向けた政策の実行です。だからROEを高める為に、事業法人も自社株買いを実行し、市場に出回る浮動株を吸い上げています。このような政策効果により、日本株は割安訂正が進行しており、おそらく…総資産経営も後退し、徐々に効率化経営の動きになります。日立も、この効率化経営の動きが一服していましたが、また更に動き始めています。
此処で、カタルが述べる「総資産経営」の意味を、少し解説します。わが国は長い間、終身雇用、年功序列を維持するために、基本的に効率化経営より、規模も拡大を優先してきました。儲かると聞けば…大手企業は、必ず参戦します。常に規模の拡大を念頭に行動しています。その結果、不採算部門が広がり収益力が低下してきます。でも利益が出ている内は、利益率が低くても削減の行動は取りません。しかし、そもそもROE経営と言う効率化経営は、規模の拡大を追うのではなく、売上高営業利益率の高い分野を増やす事なのです。だから長くダウ採用銘柄になっているGEは、儲かっていた金融部門を切り離したのです。
儲かる分野を磨き、更に特化するROEと言う効率化経営が、世界の流れです。IAS(国際会計基準)が統一され、世界比較が容易になっており、お金には国境がありません。だから儲けの薄い所から、儲けのある所へ動く訳です。日本のような清貧思想が定着している低成長に国に、投資をする馬鹿は居ませんね。ここで強烈に名目時代を推進する安倍政権が誕生したわけです。しかし、なかなか…名目時代への歯車が、これまでは回りませんでした。馬鹿メディアの誤った誘導により、「流動性に罠」に、どっぷり嵌っていたのです。故に経営者も投資より内部留保を優先します。
しかしようやく…日銀などの努力により「名目時代」の幕がこれから開きます。カタルは解説をしています。デフレだから未来への期待値がなく…裁定買い残が膨らまないのです。通常の名目経済では、未来の資産価格が上がるから、先物が現物市場より上昇し、先物を売って現物を買う裁定行為が起ります。つまり裁定買い残が増え続けるのが、名目時代なのですね。でも今は、その期待値がゼロ水準です。まさに「陰の極」です。これはリーマンショック後の最低値と、ほぼ同じ水準です。その様子をご覧ください。
更にカタルは…ない株は売れないと述べています。空売り水準も歴史的な高水準ですね。長く40%台が続いてきました。9月後半から10月には徐々に改善を見せています。その様子も合わせてご覧ください。
更に最近、カタルは、逆日歩銘柄数をご紹介しています。日証金の貸借銘柄は1070銘柄あり、その内、実に54.8%に逆日歩が付いています。つまり半数以上も…これからも実質の世界が続くと思っているのです。でも28日の金曜日のTICK回数では、野村証券が久々に三菱UFJを押さえ、トップに立ちました。三井不動産の11連騰、更に野村証券の活況相場…。カタルは3つの相場の流れを、事前に説明しています。その中の金融相場の3点セットである、銀行、証券、不動産株が上向き始めていますね。本当は野村より、岡三証券の方が投資効率は良い筈です。
つまり、本格的な名目時代の始まりなのです。パチパチパチ…。ようやく長かった「流動性の罠」から、株式市場は脱出を開始するわけです。そうです。金融相場と言われる、もっとも、相場が面白い「花形時代」の幕が開きます。おまちどうさまでした。カタル銘柄の代表的なアホ株の「ケネディクス」(4321)は、これから徐々に上値を追い始めることでしょう。ただ、相場のスタートと言うのは…最初は鈍く時間が掛かるのです。皆さんが期待する大きな値動きと言うのは、来年にならないと駄目でしょうが…もう下げる心配はありません。安心して全力投球できると思います。
何故、カタルは大手不動産ではなく、ケネディクスに執着したか? 理由は、実質的にケネディクスは、大手不動産と対抗できる収益性のある不動産規模を自由にできるからです。此処が盲点なのです。故に株価が高くなると「強弱感が対立する火種」がここに存在します。自分が実効支配してない不動産に、価値はないと思う人も居ますからね。でもケネディクスが自由に出来るのですね。
売買価格も常識的な範囲なら、売り買いの値段を勝手に決められます。皆さんは…不動産の売買を、知らなさ過ぎます。不動産価格は存在していても、実際は、ないようなモノなのです。売りたくても、売れない土地など…たくさんあります。タダでも良いから引き取ってくれと言っても、拒否されます。実際に試してごらん。本当の話です。
逆に路線価の5倍もの価格で、売買が成立する事もあります。実際に昨年の福岡はそうでしたね。地方では利回り採算を考えて、買収し賃貸すると、収益性が5%程度ならリートはいくらでも組成できます。20%程度の物件は、腐るほどあります。でも収益の安定性がないのですね。でも日銀がリートを買ってくれているおかげで、地銀も運用先に困っており、5%にも回れば…御の字の世の中です。此処に、名目時代が来るのです。名目時代と言うのは、確実に資産価値が、毎年2%~5%程度上昇して行くのですね。事実、米国のケースシラー住宅価格指数は、前年比で5.1%の上昇です。
過去、日本でも長い間、この資産効果を活かし、高度成長を続けてきました。ところが馬鹿が上に居るものだから、この資産効果を無視して、清貧思想を続けてきたので「失われた時代」が起ったのです。宮澤喜一など歴代の馬鹿連中は…東大法科は出たけれど…実体経済を、全く知らないアホばかりでした。
その結果が、電通の過労死なのです。可哀そうに…日本の自殺者が近年は減っていますが、3万人を長く超えていました。馬鹿政策の結果、「人殺し」をしたのです。先進国で、このレベルの自殺者を出すところはありません。
何故、東芝の不正会計が起り、三菱自動車の不正が起るのか? その時代背景を考えれば…就職一番人気の電通で、可哀そうに…。お母さんは、女手一つで育て、きっと自慢の娘だったはずです。それが自殺に追い込まれたのです。
もう10年以上前ですが、よっちゃんの友達が、自殺をしました。その数日前、息子が東大に合格したと喜んでいたのです。こんな世の中に、一体、誰がしたのでしょう。全ては…、政策の失敗ですね。カタルは「すき家」だけでなく、ブラック企業の現実を見るたびに、メディアの清貧思想に、反吐が出る思いだったのです。安心で安全な社会など、あり得ないのです。原発事故を見れば…分かります。
最善は尽くさねばならないが…成長方向に舵を切るべきなのですね。多少、バカをやる連中を、許容できる社会構造を作れば…投資はドンドン起こります。企業の内部留保などの問題は、なくなりますね。あぁ、ホリエモンが、また馬鹿をやっている。ワハハ…と笑える社会構造が正しい社会です。それを地検が、間違った正義感を振りかざし…挙げるのです。これじゃ、いつまで経っても、「実質の世界」の繰り返しです。故に永遠と…「失われた時代」が続くのです。メディアの皆さん…よく考えて下さい。あなた方の報道の仕方が、世論を、間違った方向に誘導しているのです。清貧思想も程々にしないとなりません。
良いですか…いよいよ名目の時代が始まります。馬鹿をやる奴が、勝利を収める時代なのです。カタルはバブル期に、大型株の新日鉄が小型株のように騰がっていく相場に呆れていました。でも正論が消え去るのが…名目時代なのです。アホをやる奴が勝利を収めるのです。ケネディクスの株価が1万円になっても驚かないでください。クラウドワークスが10万円になっても驚かないでください。夢見る…未来かたるが、脚光を浴びる世の中が、本当に訪れるかどうか…。始まり…はじまり。これから…有料レポートを書きますから、たぶん夜にはアップできると思います。