対話型への変更か?

依然、日銀の対話政策を巡り、論争が続いています。ただ黒田さんはインフレ目標値達成に失敗したために、これまでのサプライズなどの違和感のある金融政策を、対話型に切り替えたと思えば…今回の長短金利操作付き、量的・質的・金融緩和政策は、「ステルス・テーパリング」と揶揄されますが、一歩、前進と言えるかもしれません。

金融政策は、基本的に結果を求められます。いくら論理的に正しいと思ってやっても、駄目なことは…現実の社会では、幾らでもあります。つまり試行錯誤を続け、最善の策を探りながら、行動を繰り返すわけです。これが市場経済の鉄則ですね。

故にFRBは、本来、今年は4回の利上げを実施する予定でしたが、まだ1回も利上げを出来ずに…12月も怪しいのではないか?…と言われ始めています。民主党政権下で、金融業に対し、依然、厳しい対応が続いています。昨日の日経新聞の夕刊に、今度は、FRBが米銀による商品投資に対する規制案を発表しています。これは…かなり効く可能性がありますね。

既にかなり…これまでの金融規制で商品指標は、原油価格動向を観るまでもなく、打撃を受け価格を下げていますが、商品投資への流動性が、更に失われる事になります。この政策は、果たして正しいのかどうか…。

一般的に仮需などの需要が消えると…価格形成が不安定になります。量的緩和政策を世界中で実施していますから…基本的にモノの価値は上がっています。でも金融デリバティブ規制を強め、自己資本を引き揚げているので、世界中から投資資金が消えています。その現象が、これまでの世界経済の動きですね。故に原油価格が下がり、産油国の政情も不安定になっています。今回のFRBの商品指標への資金規制は、サウジなどの政情が不安定な国を、更に危うくさせる効果があります。大丈夫なのでしょか?

規制を強めれば投機が消えて、過剰な商品市場の変動性が消え、実態経済への混乱を防ぐと言う論理なのでしょうが…既に過剰とも思える金融規制で、投機の芽は消えていますからね。だから100ドル以上だった原油価格は40ドル台に下がっています。

一般的に流動性が失われると…価格形成が「歪む」とされます。FRBは過剰な物価高騰を、気にし過ぎているんじゃないかな? 経済より、価格の低迷が長引き…インフレ圧力も消え、デフレ化が更に進まないかどうか…。此処に、やはり安全保障上の心配が浮上しますね。現状でも中東の混乱は続いています。拍車を掛けないか?…やはり、今回のFRBの新規制案は、カタルにとって心配の種です。

正確な情報を精査すると、判断は難しいものでしょう。カタルだって、判断に悩みます。故にいつも市場状態を見ながら、自分自身の判断を変えるのです。だから黒田さんの方針転換と言うか…試行錯誤は「ステルス・テーパリング」と揶揄されても、正しいのかも知れません。

カタルは乗数効果の問題だろうと思っています。乗数効果とは…波及度合いを示す指標ですね。例えば、マネタリーベースを増やすと…これまでは、およそ10倍の乗数効果が発揮され、マネーストックも伸びてきましたが…、最近は、いくらマネタリーベースを増やしても、実際の経済に影響を与える市中のお金の量であるマネーストックの伸びは、大きく増えません。これは付利金利(0.1%)付きの当座預金残に、お金が眠る為ですね。黒田さんの誤算は、此処に原因があったと思います。丁度、麻生さんが批判する企業内部留保の積み上げに、似ている構図です。

つまりインフレ期待がないから…実際に行動をしないのです。しかしアベノミクスが始まる前と今では、既に都心の不動産価格は、およそ3割から4割も上昇しています。これだけ実際に上昇しても、既にバブルだとか…これから不動産は下がると言う論理は、非常に多いですね。更に上がるという論調は…皆無です。「流動性の罠」とは、このことを指します。しかし…中国は、おそらく年収は200万円ほどでしょうが…上海の不動産は、既に東京の価格を大きく上回り、おそらく2割から3割ほど上でしょう。最近は中国人の金持ちが日本の不動産を、買うケースが多いと言います。

日本はバブルの反省が強く、最後は強制的に…それも強引な手法を用いて不良債権を一掃しました。その為に様々な弊害が起きたのです。副作用ですね。発生当初に切除すれば良かったのに…終盤になり、必要ないような段階で…強引に金融をガチガチに絞めました。見せしめの為に、4大銀行のUFJが消えたのです。小泉・竹中改革は、まさに恐怖を金融関係者に植え付けました。この弊害が、今の「流動性の罠」に繋がっています。

米国の新大統領はクリントン氏の確率が、ニュヨーク・タイムズの支持表明に限らず高いのですが…サンダース氏と共闘するために、最低賃金の引き上げを約束しています。シアトルでは、既に15ドル体制が確立し…この水準で共闘が成り立っています。15ドルですよ。日本の最低賃金は、今年も引き上がり932円です。この差は、えらい違いでしょう?

世界では名目の世界が、当たり前なのです。日本だけがバブル潰しから…数々の日本村マジックを否定し…構造改革の道を選択したのです。パイオニアの指名解雇事件から23年の歳月が流れました。

カタルの1300兆円の逆襲と言うシナリオは、簡単に崩れませんね。だって常識的に世界は名目の道を歩み続けているのに…日本だけが実質の道を選択し、両者のギャップは広がる一方なのです。それなのに…僅か、3割か4割、地価が上がっただけで、既にバブルだとか騒いでいる輩は、歴史を全く知りませんね。

このバブル崩壊により、日本国民は1300兆円もの土地資産価値を失ったのです。戦後の荒廃から立ち上がる為に、名目マジックを、過剰に使った反省としても…、現状は明らかに行き過ぎています。カタルが三井不動や地所なのではなく…収益不動産に限った、隠れた不動産保持企業のケネディクスに固執している執着は、3年程度の期間では簡単に消えません。だって…もう25年も待ち続けているのです。上京以来…ずっと名目世界の到来を、待ち焦がれていたのですからね。相場のスケールが違うのです。

日本だけが…少子高齢化と言う理由だけで、世界から鎖国状態を維持できるとは思いません。必ず、世界に門戸は開かれ、日本も世界基準になるのです。スマートコミュニティー時代のクラウド社会になると…国家の壁も消えます。その意味で、今回の英国離脱の問題は興味深いのです。既に世界はIAS(国際会計基準)なのですね。金融もBSI規制で縛られ統一化され、スマートコミュニティーへの準備は整っています。日本食を見れば…明らかなように、日本民族が世界のスピードに大きく遅れると思えません。

ただ村論理が厄介で…協調を重んじる余り、弱者に基準を合わせ過ぎなのです。「『言ったよね?』 初めて聞いた でも言えず」との川柳が、村社会の存在を物語っています。

例えば、今回の自走車開発もそうです。日欧と米国の意見差があると報道されています。日本は村論理を尊重する余り、どうしても変革が遅れます。でも一旦、意見が統一され、決まれば、団結力は強く、何処よりも強い集団に変わります。

来年は、ようやく失業率が3%を割れが定着し、無理をして人件費を上げなくても、自然に…賃金は上昇します。今日の新聞には、ヤフーは「週休3日制導入」の文字が躍っています。宮坂君に大昔に面会したことがありますが、彼はずいぶん成長しましたね。失業率が下がり、良質な人材は、賃金より働く環境を優先します。だから時間が増える傾向が、これから始まります。

何故、クラウドワークスの株価が、赤字にも拘らず、4ケタの高評価になって来たか? 働き方改革が、日本でも進行すると…どんな社会になるか? 想像すれば、誰にでも簡単に分かります。読者に皆さんは、日経産業新聞の記事を実際に読みましたか? クラウドワークスは、キャリア・アップに繋がるのですね。吉田さんのレベルは、彼に会ったことがないから分かりませんが…方向性や着眼点は非常に素晴しいのです。

株価を煽る訳じゃないけれど…クラウドワークスは、次世代の「雄」に育つ可能性が存在します。次世代の雄とは…日本をリードする会社規模になるという事です。だから法螺を吹くようですが…、1万円の株価でも納得する人が市場に居るという事です。カタルは、場合によれば…1万円の示現も、あり得ると述べています。直ぐになるとは…言っていませんからね。

カタルは、実際にソフトバンクを1000円割れていた時に自分自身で1000株買ったのです。でも生活に困り途中で売りました。ヤフーも実際に、買い指値を入れたのです。でも初値が高く、お金がなく諦めました。まぁ、成功事例もあれば…失敗事例もたくさんあります。でもそれぞれ理由があり、カタルはいつも考えて…未来予測をしています。

今回は金融規制克服説を述べて、IoT時代の幕開けから、半導体への発想を膨らましていますが…これさえ背景は不安定でコロコロと未来予測は変わります。昨日のFRBの商品投資への新規制案は、ある意味でショックですね。

最後に…NY市場のチャートは、金曜日に131ドル下げましたが、高値を抜けている期間(およそ2ヶ月)が長く、やはり「ダマシ」のように見えないのですね。むしろ…新高値に備えた「フルイ」のように感じています。それでは…また明日。

NYダウ平均株価の推移

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