カタル:相場の流れを読むには、なかなか難しいけれど…この時期に自動車などを物色するのは明らかに間違いでしょう。確かに円安により収益が改善されますが、これは目先の要因です。米国の自動車販売は大きく落ちませんが伸びません。中国はエコカー減税で引っ張っていますが、既に峠を越えており日本勢はGMやVWに比べれば劣勢です。ただ中国は市場規模が大きいですからね。米国の2倍まで行きませんが…米国の1600~1700万台に対し3000万台程度なのでしょう。一番の気がかりは、やはりNAFTAの行方ですね。大変ですよ。この話は…。故に、先日はメキシコの自動車生産を取り上げましたね。日産の株価は、どうなのでしょう。
一番は利食いが重なっている邦銀株の動向でしょう。でもWSJの報道のように…新政権と言っても、すんなりとカタルが望む…自己資本比率の緩和と言う金融規制が良い方向に進むかどうか…問題です。でもカタルは、共和党政権の誕生ですから…大丈夫だと踏んでいます。この行方が世界経済の動向を担っています。原油価格、海運市況など…に注目しなければなりません。商社も金融相場の活躍範疇です。
基本的に金融相場は業績相場と違い、意見が対立します。その理由は未来を買うためです。見えないものを買うからです。業績相場は、実際の企業業績の動向に見合った株価の動きをしますから、素人でも買い易いのです。しかし金融相場は、プロでも買いにくいのです。それは、まだ実現してない未来図を買うからですね。従って…当然のことですが、市場で意見の対立が生まれ、株価が仕手化します。三菱UFJの信用の取り組みを見れば明らかです。
岡三証券などは、大幅な売り長になっています。逆日歩がつかないのは、岡三が株式を日証金に提供している為ですね。多くの金融株はいくらでも在庫があり、株を借りることが出来ます。だから理想的な展開です。流動性がありますから、三菱UFJを1000万株用意して欲しい…と野村証券に言えば、時価で直ぐに対応してくれるでしょう。1000万や2000万株の玉は、どうにでもなります。それほど…このクラスの株は板が厚く豊富です。だから大量に供給された兆円単位のお金が動いても…大丈夫ですね。何しろ、世界の中央銀行はジャブジャブにお金を供給したのです。
本来なら、中央銀行がお金を供給すれば、市場にお金が溢れ、インフレになりますが…過剰に清貧思想を追及され、世界の銀行は自己資本の積み増しと、総資産の圧縮を迫られました。リーマン・ショックの反省です。その為にドッド・フランク法が制定され、清貧思想が蔓延しました。しかし年初に、サウジが資産売却に動きましたね。SWFの売りと世界の市場を席巻しました。中東のパワーバランスが壊れる寸前です。だから清貧思想が行き過ぎている訳です。シリア問題も同じ土壌です。ブレグジットもトランプ、サンダース現象も皆一緒ですね。だから臨界点に、相場は達していたわけです。
そこにクリントンではなく、金融規制緩和派のトランプ政権の誕生です。米国金融株が高騰し、NYダウが新高値を更新しました。明らかに新しい相場が生まれていますね。小野薬品が崩れるわけです。ディフェンシブストックは沈み、金融株がこんにちは…。相場は一気に金融相場の成り立ちになりました。11月9日に生まれた、この相場はまだ始まったばかりです。
カタルは入社3年目かな…いや5年程かな? バブル相場の走りは印象でした。それまでどの銀行株も、管理された鉄板相場で万年500円の株価だったものが…ある日、突然動きだしストップ高を付けて行くのです。それから永遠と…5年程の金融相場が演じられました。バブルが形成されたのです。カタルはご存知のように理屈屋ですから…利益に見合わない株が高騰して行く、相場に付いて行けませんでした。何故、新日鉄のような大型株が上がるのか? 全く不可解な現象でした。でもその馬鹿げた相場が、2年も3年も続くのです。金余りとは…そういう事なのです。
金融規制の緩和を、切っ掛けにして、カタルは、日本の水面下に眠る膨大な資金が動き出すと考えています。壮大な相場がスタートします。何しろ、日銀の当座預金に303兆円、企業の現預金は242兆円ですからね。合わせるとGDPに匹敵します。大変なことですね。しかも…三菱UFJの株価を論理的に見て欲しいのです。純資産は一株あたり1119円で、一株利益が62円です。カタルの理論価格は1119+62*10=1739円が妥当株価なのでしょう。3倍ほどの糊代があります。馬鹿が利食いをすればいいのです。
ようやく…「流動性に罠」から、脱出する順番が来ました。それほど金融規制と言うのは非常に大切な「キーワード」なのです。金融関係者の人は、金融庁の査定などで…仲間の首が飛ぶのを見たはずです。こんな規則は馬鹿じゃないか…と呆れていたはずですね。
どれだけ仲間の歩合セールスが、このアホな規制で…仕事がアホらしくなり、市場から去っていったか? カタルを含め…、皆、本来の株屋は、狂った清貧思想にヘキヘキとしていました。とうとう証券界には、まともに株式相場を解説できる奴が、居なくなりました。だって、皆、自腹で株式投資をしたことがないのです。10億、20億…とお金を飛ばしたことのある奴が、どんな気持ちで、顧客のお金が飛んでいく中で…政策を恨んだ事か。アホが上に居ると、末端の国民は苦労します。会社も同じですね。
だから白紙投票でも良いから…必ず選挙には行き、意思表示すべきなのです。長くブツブツは白紙投票でした。自民党もアホばかり…野党もアホばかり…。株価は下がり続け…買いで向かえる道理がないのに…淡い期待を抱き、株を薦める気持ちを、誰が理解できるのでしょう。絶望感の中で、生きる気持ちがどんなものか…政策担当者は、猛省をせねばなりませんね。
日本株は、1989年に付けた38915円を、まだ一度も抜いてないのです。これを抜いて、初めてアベノミクスが成功したと言えます。この水準を抜くことが、先ずは命題なのです。これから…水面下に眠る545兆円の資金が動き回るのですね。
本日の日経新聞の一面には、「働き方改革」の話が報じられていました。クラウドワークスは順番が違いますが、捨てたものではありません。成長株の路線は、やはり残っていると考えています。少し株価が下がると、不安になり、ガタガタ言う奴が一杯居ますが…そんな奴らは、どうでも良いのです。時代の流れは、間違いなく進んで行きます。
三菱UFJが上がったと言っても、まだ150円程度の話ですね。段々よくなる法華の太鼓ですよ。カタルは久しぶりに明るい気持ちを抱いています。こんな気持ちは…2012年以来かな?あの時、銀行株が上がると思い、資金工面に走ったけれど失敗し…折角の相場を活かす事が出来ませんでした。でも今回は僅かですが、お金があるから…何とかなる事でしょう。
金融規制が緩和されれば…、いくらでも、お金など湧いてきます。だって545兆円ですからね。そのカスだけ、ものに出来ればいいのです。大切なことは、時代の流れ、その原点をしっかりと掴み、顧客に説明できるようになる事です。100万や200万のはした金は、説明がなくても、仕方ない…と、顧客は同意しますが…10億、20億になると、確りした背景を示さねばなりません。日銀の資金循環表や昨日、説明した信用乗数の話ですね。流動性の罠から、どうして脱出が可能になるか?
カタルのレポートをコピーして、顧客に説明しましょう。馬鹿でない限り、1万株単位で三菱UFJの買い注文は、いくらでも取れますね。10万株なんて、ケチな事を言わず、100万株単位で…沈潜活動をするのが、証券マンの責務です。それが日本国を支える行動になります。証券マンは、毎日1万株ずつをノルマにして…支店長は10万株をノルマにして顧客開拓すべきですね。年末までに、どれだけ顧客に押し込めるか? それが来年の成果に繋がります。
100円上がったら、さらに資金を入れさせ、また買い乗せをするのです。年内は、基本的に利食いなどと言うチンケなセールスをしてはいけません。本部長は、会社全体で1億株、2億株と…支店にノルマを掛け、辞表を胸にして行動すべき時ですね。失敗したら会社を辞めればいいのです。そんな、相場だろうと考えています。それでは…また明日。