投稿者:kataru

02/23

かたる需給バランスと言うのは、意外に時間が掛かるものだな…と考えています。日本の大手銀行の増資ブームは2009年から2011年ですからね。その大型公募増資を株価は上回っていると言っても、実際に玉がこなれる時間は相当かかるものですね。今回のFRBによるストレステストで、ドイツ銀行とスペインのサンタンデール銀行が不合格になる可能性が高いとWSJで報じられています。まぁ、欧州は周回遅れなので仕方がありませんが、銀行の信用面では日本が先駆し、米国が続いている模様です。欧州は完全に周回遅れですね。ここ数年、景気は立ち上がって来ましたが、信用創造機能面で大きく打撃を受けた金融機関は、昨年まで多額の罰金を払っています。しかし日本のような選択より時間を優先し、裁判で争わずに従ってきました。ここに来てメットライフの様に、米金融安定監督評議会(FSOC)を提訴したのは、今年1月の話です。この意味は非常に重要なのですが…市場は表面上に流れる動きだけを追う傾向があります。そうすると…背景に流れている実際の底流を見失いますね。株が上がるのは、上がる理由があるのです。下がるのも同様ですね。

カタルが三菱UFJの自社株買いを、何度も指摘したのは…今回の邦銀高を支持する流れの訳です。この背景はオバマ大統領が、リーマンショックを起こした米国金融に対する嫌悪感に起点します。多くの一般認識は、金融機能を軽く観ています。しかしよく考えれば分かりますが、お金の流れは、非常に大切なのです。日本が長い失われた時代を経験したのは、市場経済下での「資産効果」と言う論理を否定したためです。実に1300兆円の損失を、毎年、毎年、労働所得から埋めてきたのですね。馬鹿な論理です。国の借金も減らないし…こんなやり方で、日本が正常化の道を歩めるはずがありません。ようやく、安倍政権下で黒田総裁が誕生し、リフレ政策を採用しました。でも時間が間に合うかどうか…は遅れた為に、際どく見えます。財政ファイナンスの批判があるように…日銀が買った国債を償還できずに、再びリファイナンスすると…危ういですね。

過去、日本は年功序列、終身雇用を村論理で成長を支えてきました。株式持ち合いをして高PERを維持してきたのですね。無理をして資産効果を利用してきました。成長率が落ちてもPER50倍は、当たり前の時代がありました。その為に、強制的にグローバル理論に修正を迫られましたね。鎖国制度が崩れたと言っても、過言ではありません。バブル崩壊は限度を超えたのですね。でも新日鉄の三村さんは、銀行との株式持ち合いを一度は解消したのに…、ライブドアのフジテレビ事件を見て、再び始めましたね。あれは2006年頃のはなしかな? でもやはり駄目で、今は安倍政権下でグローバル論理が浸透しています。日銀券などは、所詮、紙屑ですね。マネタリベースの伸び率を見れば分かります。やがて国民も気づきます。そうすると1650兆円の資金の流れが大きく変わります。邦銀株の上昇は「利回り裁定」の動きも背景にあります。

ダヴィンチの金子さんは創業するにあたり、この収益還元法と言う考え方を米国から持ち込みました。低い利回りでお金を借りて、不動産投資をして安定的に収益を上げ続けるのです。基本的に、この鞘が利益になりますが、本来、適度のインフレ率が保たれるなら、レバレッジを大きくかければ、4%を割れる物件でも20%程度まで高めることが出来ます。このレバレッジ度を、どの程度にするかが問題なのですね。ケネディクスがノンリコースを増やすと言う事は、この比率を大きく下げているのです。だから保守的とカタルには見えますが、健全度が高いと言えば…安全性面では、かなりのものです。

でも考えてください。国債利回りが0.3%台? 地方の不動産投資は10%ですからね。流動性などを加味しなければ…レバレッジ次第で、いくらでも高利回りファンドを組成できますね。あっという間に…売切れでしょうね。100億単位で1000億、2000億は、直ぐに集まります。だって低利回りで運用されている個人の金融資産は非常に大きな金額ですからね。1655兆円の内、1%で16兆円の規模ですからね。おそらく不動産はここから5年程度は、上昇を続けるのでしょう。ただし政策次第なのですが…。期待インフレ率がドンドン上がる訳です。そうなると…Qレシオ(不動産の含み利益を加味する指標)なる指標が、復権するのでしょう。昨年のAクラスの不動産の上昇率は、およそ20%と言われています。不動産の高値圏のバブル期に注目された株式指標です。同じく底値圏でも…やはり注目を集めると考えています。

PERでケネディクスの価値を判断する「浅はかさ」が理解できるかと思います。1兆5000億円の20%は、3000億円ですからね。ここからの「あがり」を毎年10%ずつ抜くと…PER10倍の評価で、時価総額は3000億円になります。株価に直すと1129円です。AUM残高の伸びが…如何に重要なことかが、分かるかと思います。その利益を抜く過程は、ファンドを組成して、リートなどに資産を移しかえる時に多く生まれます。様々な形でフィーを抜くのですね。これが不動産ビジネスですね。カタルは1300兆円と言う失われた資産効果が、必ず、復活すると考えています。それは日銀のリフレ政策の為ですね。日銀券の価値がドンドン失われています。だから株価はドンドン上がるのですね。こんな事は常識です。移民を受け入れ、都市の開発規制が掛かっているせいもありますが、ロンドンの不動産の上昇率を見て御覧なさい。今、預金をしているのは、馬鹿だけですね。金融マンは借り入れを起こし、不動産を買う時期ですね。期待インフレ率はドンドン上がりますが…、金融庁の厳格な清貧思想の為に、嘗ての不動産成金は一掃されており、秀和や桃源社などの一発屋は、市場に皆無です。文化大革命からの脱皮が始まるのでしょう。

日本は政治が安定し、アジアの中心地になりえますね。中産階級が爆発する人口現象を考えれば、アジアの中で日本を起点として、開発ラッシュが進むのが当然の帰結でしょう。インドネシアの人口は2億5千万人、ベトナムだって9000万人も居ますね。カタルは東西回廊などの道路の話を、以前のIRNETの原稿で書きましたね。だからソフトバンクには米国ではなく、アジアで通信事業の覇権を握って欲しかったのですが…。金融機能が復権すると、一気にスマートコミュニティーの世界が開花します。スパコンの利用で遺伝子解析などが、大きく進むのです。ようやく厚生労働省も電子カルテの整備に動き出します。情報を利用すると、薬の投薬など…無駄な試行錯誤がなくなり、医療の効率が一気に上がります。このソフト技術をアジア圏に導入し、情報の覇権を握ることが出来ます。これが一大ビジネスになりますね。

情報を利用するビジネスが、新時代の覇権を握ることに成るのです。その過程の第一歩を日本はスタートしたと考えています。2月16日のGDP発表は、ある意味で非常に大きな意義があるのです。名目値が実質値を17年ぶりに、実際はバブル期以来なのですが…。このインパクトを、市場関係者の中で、いったい何人の人が理解しているのでしょう。野村証券は、間違いなく今年中に4ケタ台に入りますね。銀行、証券、不動産の金融3点セットの二段上げが開始されたのでしょう。金融と言うのは桁が違うのです。まぁ、皆さんには理解が出来ないでしょう。現場の人間もこの意味を知っている人は限られていると思います。「紙芝居の始まり、始まり…」と株式教室に原稿を書きましたが…よく、カタルの構想を、自分なりに噛み砕いて下さいね。

さて、ただ日本は相変わらずの島国論理、中越パルプの上昇は業界の再編の狼煙なのでしょうか? むかし北越製紙が、王子からTOBを掛けられた事件がありましたね。結局、今も三菱商事が大株主になっています。あれから…9年かな? 巴川製紙も先週は動意づいていましたね。まぁ、我が国の製紙業界は、村論理そのものです。大王製紙の坊ちゃんが、カジノで100億を飛ばし、会社の金を使い込んだりして…、しかし、未だに創業家は権力を握ったままです。何か水面下で動いていて…当然ですね。だから中越パルプが2日間も連続で、ストップ高したのかな?…経験則では駄目なケースもありますが、高値揉み合いの後、再び人気化すると時間をかけた方が、意外に大がかりな仕掛けのケースもありますからね。相変わらず目を離せません。

インバウンドなどの目先株ばかりやっていても、意味はありませんね。邦銀株の人気はスケールの大きな流れの転換を意味しています。売り物があるから狙われる、本来の金融相場が始まったと考えています。それでは、また明日。ケネディクスの開花も、時間の問題なのでしょう。



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