しかし日経新聞社は…何度も、何度も中国危機を煽り続け…、一体、何年が経過するのでしょう。本日の3面にも、GDP比の民間債務比率が掲載されています。確かに…問題ではありますが、基本は政策方針です。名目経済を重視して政策を維持するかどうか…なのです。中国の人口は13億人ですからね。GDPは、まだまだ伸び続けます。更に不動産バブル、バブルと言われ続けていますが…最近でこそ、頭金比率は減りましたが、基本的に2件目以降の投資不動産に対しては、厳しい管理体制でした。地方都市は勝手な行動もあり…完全なバブル状態もあるのでしょうが…基本は統制された管理下にあると思っています。
20面にあるように、対外債務は7330億ドルとなっており、決して過大なものではありません。しかも貿易黒字を続けています。日本は毎年のように中国からの輸入過多で、貿易赤字国になっています。つまり対外競争力は依然、かなり高いのでしょう。ギリシャのような対外債務で生きていた国とは、全く違います。基本は日本と同じ構造で、自前資金での借金です。確かに構造改革は必要で、急速に老齢化社会に移行するので、社会保障体制などが問題視されますが…現状は名目経済にスタンスを置いています。日本の場合は、資産価格を強引に下げたのです。そうして不良債権を、山のように作りました。資産価格の上昇を維持する限り…あまり問題視する事はないと考えています。名目経済と実質経済のスタンスの違いを、どれだけの人が実感しているのか…日経新聞の記者もメディアの人間も、よく勉強すればいいのです。
安倍政権は、ようやく…本当に、ようやくなのです。この名目経済に移行させようとしています。名目の世界とは、全体のパイが膨らむのです。だから前向きな社会構造です。ラオックの出店ペースを良く観てくださいね。秋葉に在った店舗から急速に拡大しています。これが名目経済の意味ですね。地方の百貨店がドンドン閉鎖に追い込まれる経済が、実質経済の間違った世界観です。今日はこの課題を題材に、2006年前後のピークアウトと今の日本経済を、比較してみようと思っています。何故なら、いくつかのレポートを読んでいると…2007年当時のリーマン危機のイメージを持っている人が多過ぎますね。昨日は米国株を観ましたが…カタルは減速があったとしても、ITバブル期のイメージに近いと思っています。おそらく…それよりもずっと軽く、まもなく上昇するのでしょう。
もっとも大きな違いが、マネタリーベースの伸びの違いです。良く観てくださいね。経済と言うのは、お金の量により景気状態が変わるのです。だから近年は財政出動を重視するケインズなどの古典経済学者より、マネタリストと呼ばれるシカゴ学派の台頭により経済が運営されています。中央銀行がお金の量を操作する事により、景気の状態をコントロールしようとしています。マイナス金利の不発説などと、馬鹿論理を言う輩は多く、歴史を知らな過ぎます。問題はマネタリーベースではなく、最終的なマネーストックの前年比率の伸び具合が、経済状況を変えています。その様子をごらんください。
何故、カタルがバブル期の失政を責めるのか? 宮澤喜一や、澄田に三重野、両日銀元総裁を悪者にしているか?…その様子を、過去の経済の流れを連想させてくださいね。13%以上もお金を増やし続けていたのに…なんとマネタリーベースではなく、マネーストックまでもマイナスになるまで…お金を逆回転させれば実態経済は完全に混乱し、おかしくなりますね。
この為に急激に資産価格が大幅下落して、不良債権の山を築いたのです。こんなバカ政策がありますか? 今の中国のマネーストックの伸び率は13%台です。故に高い伸びには違いありませんが…、正常な名目経済の世界を維持している筈なのです。日経新聞の3面解説が、余りに短絡的な馬鹿論理か? 確りした…自分の考えを持っていれば、記事に騙されずに背景が理解できます。おそらく…あの記事は「アドバルーン」です。今の日経平均株価の下値を確かめる為に、誰かに、書かされた記事でしょう。
シャープの記事も、同様でしょう。最近では割当価格の引き下げ論など…色んな悪材料が出ています。おそらく株価の下値を確かめるアドバルーンの可能性が高いですね。新聞記事などを、表面通りに受け取らずに、何故、この時期に、そのようなニュースが流れるのか? 本来、内部の話し合いなど…表面化しない筈です。何らかの意図を持って、リークされるのですね。これが投資戦略です。記事が表に出る背景を考えることが大切ですね。その為には、自分自身が確りとした「知識武装」をしてないと騙されます。だからカタルのレポートも信じずに…自分で日銀のサイトに飛んで、資料を集めてグラフを作れと述べているのです。
基本的にマネタリーベースの増減により、マネーストックが後追いして連動します。最終的な目標は、市中に出回るお金の量をコントロールする事なのです。いくらマネタリーベースを増やしても当座預金にお金が滞留して眠っている為に、このお金を起し、市中に還流させる政策がマイナス金利の導入なのですね。210兆円もの資金が眠っています。金利を更に引き下げなくても、当座預金に眠るこの資金に対し…マイナス金利適用の範囲を拡大させていけば良いのです。時間を切って半年後は30%、1年後は50%、2年後は100%と…マイナス金利適用にするのです。現在、除外されており0.1%の付利が付いている範囲の拡大ですね。そうすれば…嫌でも資金は動き始めます。M2の平均残高は現在919兆円ですからね。210兆円が動けば大きいですよ。毎年100兆円ずつ増やせば景気は急加速します。インフレになります。
だからカタルは、現状は、「債券バブル」だと指摘しているのです。非常に危うい村意識の機関投資家の運用ぶりです。ケネディクスの株価にも、影響を与える話なのでこのマネタリーベースとマネーストックの伸び率の話は、非常に重要な事ですね。
最後に本日の課題になりますが、2006年3月に日銀は急激にマネタリーベースの供給をやめてマイナス入りにします。これは、バブル期の資産価格上昇を見過ごしたために、不動産バブルを発生させた反省からです。しかしこの当時の金融機関は、金融庁の厳しい監督下にあり、バブル状態とまるっきり違いますね。基本はリーマンなどの海外資金の流入です。それを福井さんはバブルの「お化け」と言う影に、脅えた訳です。まるっきり、経済を理解していません。
そうして、なんとマネタリーベースを、前年比でマイナス22%水準まで絞ります。そうして金融庁は、海外資金が逃げたところで…ダヴィンチに対し収益還元法価格にもかかわらず…利払いは正常に行われていたのです。ところが、資金回収を急いだ外資の影響で下げた一部の異常な最安値の価格を基準にして、簿価の減額修正を迫ったのです。まさにダヴィンチの金子さんは、レバレッジを掛けていたために…担保は吹き飛び、殺されました。でも今は赤字法人に対しても…融資を容認しています。
この辺りの政策の背景が分かってないと…カタルが述べている「1300兆円の逆襲」と言う経済的な背景が理解できませんね。2006年当時の金融政策と、今の金融政策は全く違います。あの当時は、お金を急速に絞ったのです。しかし今は、マイナス金利を導入して、更に動かそうとしていますね。だから日経平均株価が2007年のようになることはあり得ません。
本日、掲げるお金の動きと日経平均株価の状態を見比べて、自分自身の頭でよく考えてみれば良いのです。如何に、今の市場解説者が馬鹿か…いくら村論理が蔓延しているとは言え…あまりにレベルが低すぎます。しかしカタルの意見は間違っているかもしれませんからね。もし反論があるなら…メールをください、簡単になら…返信します。カタルは、このように…何時も自分が正しいと思い、目一杯の行動をとります。問題は此処ですね。
いくら、自分が正しくても…時間の推移は分かりませんし、市場の「揺らぎ」は、常にあります。故に、自分自身の力量把握が、一番大切なのです。それでは…また明日。明日は残念ながら…所要があり更新は、場が終ってからになると思います。ごめんね、朝から約束があります。