アーカイブ:2017年2月

ドッド・フランク法の改正

いや、遂に金融規制改革に署名です。この影響はジワジワ…と効いてくると思っています。そもそも…が、不自然でおかしいのです。これ程、世界中の中央銀行が、お金をジャンジャン流し…ペリコプターからばら撒いているのに…原油価格は下がり、物価が上がらないのです。何故、ブレグジットやトランプ・サンダース現象が生まれたのでしょう。この背景は日本と同じですね。基本的に、この問題は二つ、空洞化現象と、お金が欲しい所に回らないガチガチの金融規制の為です。

一部の新興財閥は、超、潤いましたが…多くの既存の産業は衰退して行きました。日本でも金融円滑法の再延長が継続し、ようやく整理がつき始めています。その為か…金融庁はようやく…昨年から「事業性融資」と言うノルマにスタンスを変えましたね。しかし現状はなかなか名目成長の世界に移行出来ていません。

世界の中で、日本だけが実質成長を重視する政策を貫いた為に、なかなか、付利を得ることができる名目成長の世界に、移行出来なかったのです。昨日、日銀は金利上昇を抑える為、指値オペを実施しました。トランプ氏が、円安の為替誘導を実施して居ると…批判されている最中の出来事です。でもこの現象は…名目時代への幕開けですね。

1989年から2017年ですから、実に28年です。ようやく…日本市場に変化の兆しが生まれています。ここにトランプ氏が、金融規制改革法の改正を実施すると言います。インフレの時代に向けたエンジンが稼働し始めています。問題はこのエンジンが順調にフル稼働状態になるかどうか…。2012年冬から始まったアベノミクス。いよいよ第二弾に火が付くかもしれません。条件は揃ってきましたね。失業率の3%割れが定着し…可処分所得は増え始めるでしょう。トランプ氏が、米国の雇用指標に文句を言っているのは…日本の電通事件などのブラック企業問題と同じ構造です。

トランプ氏がNAFTAを批判し、メキシコをやり玉にあげるのは、中国と日本の関係に似ており、EU先進国とチェコやハンガリーなどの関係と同じです。ブレグジットやトランプ誕生は先進国回帰であり、IoT社会の構築が、これからの時代のテーマなのでしょう。

カタルは1989年、ベルリンの壁崩壊を観て、いよいよグローバル化が始まり、自由貿易が盛んになるから、日本が活躍できると思っていました。しかし実際は日本モデルの崩壊ですね。三重野元日銀総裁や宮沢元総理などはバブル潰しに走り…日本の金融機関は山のような不良債権処理と戦ってきました。この間、不合理な理屈を振りかざしてきたのです。

だから半沢直樹のドラマが誕生しました。著者の池井戸潤さんは、三菱銀行の出身ですね。この時代の不良債権処理は、凄まじかったのです。カタルの仲間は、このチャンスをものにして…大金持ちになりました。リーマンから資金を預かって…不動産を買いまくったのです。一方、銀行は不良債権を減らす目的の為に…土地をバナナのたたき売りと同じで…兎に角、在庫を減らしたのです。時価の1/10と言う案件もあったようです。

この時に、流石です。ダヴィンチの金子さんは、優秀で1兆円もの不動産を買いまくったのですが、不幸にも元日銀総裁福井さんの資産バブル発生の失敗(1986年~1989年)を恐れ…「羹に懲りて膾を吹く」失政と、リーマンショックのダブルパンチの為に…彼は時代の流れに潰されました。金融庁が、多少のさじ加減を緩和すればよかったのに…。厳格な姿勢の為に、銀行が債権回収に走ったためです。

最近の時代の中で、ライブドアやダヴィンチの政策実行を観ていると…明らかに実質成長を重視する清貧思想の流れでした。ようやく…本当にようやくアベノミクスがスタートしたのです。しかし、時、既に遅し…。幾ら笛を吹いても、企業は踊りませんね。ライブドアやダヴィンチを叩いた失政などに、これまで、散々な目に遭って、懲りているからです。財務相の麻生さんが、いくら怒っても…自民党から内部留保に課税すると…脅されても動かなかったのです。

しかし…ようやく、昨今の情勢変化で10年物国債が「スティープ化」に変化しました。この解説が必要かな? 時間の短い国債と期間の長い国債の利回り格差拡大の事を示します。金融機関、特に生保などは、長期債と短期債の利回り格差で収益を得ています。期待インフレ率が生まれないと…当座預金に眠っている312兆円、企業の現預金246兆円が動きません。動く最低条件が「期待インフレ率」の高まりなのです。

日銀は緩和姿勢を続ける為に、指値オペを実施しましたが…何れ、テーパリング政策(金融緩和の出口戦略)に移行します。この指値オペは、その前触れと捉えて良いのでしょう。今年は条件が揃って来ましたね。長かったなぁ~。28年ですよ。

今年、38915円を奪回するとは、言わないけれど…ようやく、新しい道筋が見えて来たように感じています。いくらでも…儲けられる市場の第一歩と、考えていいのでしょう。それほど、色んな条件が揃ってきています。野村証券株の日経新聞などの解説と合わせて…このカタルレポートを読むと良いですね。

野村証券はリーマンなどの…残り物の糞を、買った馬鹿ですが…「腐っても鯛」と言う言葉もあります。昔の野村は…長く1000円を割れたことがなかったのです。最近の事です。OBが…現状の野村の姿を、嘆く…訳なのです。

野村証券の月足推移



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