アーカイブ:2017年4月2日

社会現象と相場

昨日はパソコンが不調なために、お休みを頂きました。ごめんなさい。格闘を続けましたが…何をやっても反応せず、フリーズ現象、折角、うまく起動したのに…アイコンが反応せず、何度か試みたのですが駄目で…、結局、決め手は、セーフモードからの復元のようです。その後、デフラグなどを繰り返し、今の所は、動いています。さて、いつまで持つやら…。動いている内にサイトに原稿をアップできるかどうか。

失業率と消費者物価推移

金曜日の「今日の市況」で、カタルは、昨年7月11日の原稿にリンクしました。読まれましたかね? 実は…これは、重要な仮説の一つです。昨年7月7日の日経新聞に、馬場さんが書かれた記事を、切っ掛けにして「流動性の罠」から抜け出せない原因は、失業率が指標になるんじゃないかと言う仮説ですね。それで、これまでに何度か…この失業率推移と消費者物価の推移を、比較していたわけです。この仮説は失業率が3%を割れはじめると、人件費が上昇するので、物価の上昇も受け入れやすくなると言うものです。事実、ヤマト運輸の問題が勃発しました。

失業率の長期トレンド

実は1993年にパイオニアの指名解雇事件が起こります。昔のパイオニアは超優良企業で値嵩株でした。その会社が従業員を解雇しようとしたのです。当時は終身雇用が前提の時代で、今のように希望退職者を募集するような環境ではありませんでした。ある意味、雇用は、どの会社もコストカット分野の聖域です。経営者が一番、嫌う方法ですね。しかし…360円から170円時代かな?そうして80円に移行する過程で…日本は構造転換を迫られる訳です。

丁度、ファブレスと言う生産設備を持たない企業形態が生まれるのが、このプラザ合意の1985年前後です。台湾のTSMCが設立されたのが1987年です。アップルはホンハイに生産委託します。貿易摩擦問題から生まれた生産移転に伴う構造改革ですね。この過程で勃発したのがパイオニアの指名解雇事件です。当時は大きな社会問題になりました。その為に小説にもなりましたね。高杉良の「指名解雇」が講談社から出版されています。

時代の変化は、必ず「世情」に現れます。中島みゆきの詩にもあります。一つの社会現象になるのです。今回のヤマト運輸の様々な問題は、労働環境の悪化から生まれました。ブラック企業問題ですね。電通の事件は不幸な事ですが、同様の事例は、その後、パナソニックを始め、多くの企業でも指摘されています。慌てて企業は賃金の未払い分を払っています。労働監督局に指摘されたためです。すき家の問題もそうですね。

このような社会現象は、大きな構造転換の時に起ります。一つの時代が終わり、新しい時代が始まるのです。ようやく…長かった「失われた時代」と言う「氷河期」から抜け出せるのでしょう。

皆さんは、株式投資を真剣にしたことがないから…気付かないのです。カタルは歩合生活の中で…何を試しても駄目だったのです。どれだけ努力したことか…とうとう、我慢が出来ずに転職を決意し、その為にネットの世界に行こうと思ったのが、1998年末でした。年末に富士通のパソコンを買い、ホームページを作ったのが、このサイトの始まりです。電話線でネットに接続していた時代です。

日揮の月足推移

カタル銘柄の第一弾が、「日揮」1963と言う会社でした。1999年の春に推奨したのです。しかし…1年程、鳴かず飛ばず出した。でも、その後は良く…期待に応えてくれましたね。此方が、その様子です。何しろ…300円台の推奨です。

話はそれましたが…社会現象と言うのは相場と密接に係わっています。食えないから社会に不満が堪り、政権を揺るがすのです。韓国の朴大統領の事件なども、韓国経済が上手く行ってないからです。イギリスのEU離脱も同じですし、トランプ政権の誕生も同じです。しかしようやく…金融規制克服論なのです。オバマレガシーが生まれ始めたのが、昨年の半ばです。原油価格の上昇、半導体市況の好転など…。

ようやく…これまでの量的緩和効果が、世界に浸透し始めたのです。この浸透の速度を遅くしたのが「金融規制強化」です。銀行の自己資本比率を上げ、金融機能の手足を縛ったのです。だからお金が世の中に回らずに留まったのです。いくら緩和しても、実態経済が動かなかったのです。ようやく…徐々に融解したのが、昨年の半ばの話です。基本的にバーナンキ議長のテーパリング発言は、早すぎたのです。2013年5月でした。なかなか利上げに踏み切れず…ようやく2015年12月に踏み切ったのですが…此処で意見対立が起ります。

カタルは、何度も…イエレン時間とダリオ時間の話をしました。引き締めが早すぎると…折角、立ち上がりつつある経済が、再び墜落する話です。1929年の大恐慌の後に実際に起った現象です。そうして不幸にも…この時は戦争に突入しました。しかしイエレン女史は馬鹿ではなく…非常に優秀です。流石、市場経済の国の指導者ですね。自説を曲げて…辛抱強く経済の回復を待ちました。本来は年3回の利上げ予定だったのですが、雇用統計などの回復を待ちました。その為、実際は年1回の利上げで、2回目の利上げは昨年末です。

皆さんは、このような基本的な構造現象を、しっかり自分のモノにしてないから、少し株が下がると…アタフタするのですね。トランプ相場は、オバマレガシーが前提になっているのです。だから直ぐに、相場が崩れることはありません。何故なら、これまでの量的緩和効果が世界中に浸透し始めており、世界景気の回復途上にあるからです。ところが…基本が出来てない馬鹿が、世の中にはたくさんおり…直ぐに、トランプ相場は崩壊だ…と叫ぶわけです。

カタルは述べています。規制緩和効果が出るかどうかは、これからで…夏から秋にかけて、判明します。相場が加速するかどうかの踊り場でしょう。トランプ氏が、上手く…IoT時代の流れを、社会に取り込めれば…一気に、株価は加速しますね。

カタルは日経平均株価10万円説を述べています。この背景はアセアンなどの経済活動の活発化とIoT時代の躍進ですね。基本を、確り捉えて下さい。そうすれば…相場が見えるようになるでしょう。

「働き方改革」と言う、新しい労働の在り方が、生まれようとしています。フリーランサーの誕生です。フリーランスとは…「特定の企業や団体、組織に専従しておらず、自らの才覚や技能を提供することにより社会的に独立した個人事業主もしくは個人企業法人である。 略してフリーと呼ばれる。 企業から請け負った業務を実際に遂行する本人をフリーランサーと呼ぶ。」と解説されています。

何故、カタルが赤字企業の「クラウドワークス」(3900)の相場に拘っているか…。新しい時代の躍動を、この会社に感じるからです。そうしてカタル自身が、歩合給の世界に長く身を置き、実際に、その悲哀を味わってきました。年収が120万から1億越えの世界です。個人の才覚がネット時代になり輝くのです。ある意味で…芸術家の世界でしょう。

カタルは述べていますね。野村証券の社員も歩合の世界に入れば…ダメ社員なのです。大学など3流ですが…ブツブツは長く歩合の世界で成功してきました。この氷河期でも…年収が1千万を割れたことがなかったのです。おそらく平均年収は3000万以上でしょう。だから「旧軽」に別荘を持てるのですね。旧軽井沢は、おそらく1000程度の物件ですね。同じ軽井沢でも別格です。東レの社員寮は素晴らしいですからね。あの苔の生えた庭を維持するために、どれだけの費用が掛かるのか…。

さて…本日は失業率の話しから…「社会現象と相場」の関連を述べました。ヒントは何処にも転がっています。問題は、そのヒントを読者それぞれが…どう感じ、どう咀嚼して、行動するかどうか…なのです。与えられた正解などないのです。同じ情報でも上手く活用できる人もいれば…折角の情報も、解釈によっては逆の結果が生まれます。それが…相場ですね。読者それぞれが、自分なりに自分を把握され…自分の力量範囲で行動するのですね。一番、大切なのは「己を知る」と言う事です。それでは…また明日。



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