アーカイブ:2018年3月

貿易戦争は本当か?

厄介なメディアの存在、折角、名目時代の確立を迎えているのに、再び…押し戻されそうな気配が漂っています。

ナスダック

SP500

NYダウ平均

先ずは、昨日の原稿の意図を…再び解説します。カタルはナスダック、SP500,そうしてNY市場の三つのチャートを掲げました。一般的にNYダウをメディアは用いていますが、米国を観る場合、基本はSP500でしょう。ナスダック市場は新興勢力が多く配分されています。

NYダウは古い産業形態のGEなどを含む…僅か30銘柄の構成です。ナスダックの構成銘柄は新しくスマートコミュニティー時代に、適応しているものと考えています。だからチャートの形が一番強いのでしょう。この株安にもかかわらず、アマゾンなどの株価は、あまり崩れていません。参考にGEとアマゾンの個別チャートも添付しておきます。

GEの株価推移

アマゾンの株価推移

 

カタルが述べている「プラザ合意」(1985年)前後に、世界経済は大きな構造改革を迎えました。昨日はTSMC(台湾の半導体の受託企業)の設立が1987年だと述べました。そうして「ベルリンの壁崩壊」が1989年です。鄧小平が共産党国家にも拘らず、市場経済に舵を切り、「富める者から、先に豊かに成れ」と述べた「南巡講話」は1992年です。この流れは非常に重要です。

日本が「失われた時代」を余儀なくされたのは…バブル崩壊による不良債権処理だけではなく、人件費の安い生産体制の構築(効率化)が出来ず、中国に生産移転したからです。でもファナックや村田などは対応しています。最終的に、確か…日産が大衆車のマーチをタイに生産移転したのが2010年の話です。そうして2012年に安倍政権の誕生を受け、黒田さんが量的緩和政策に踏み込んだのが2013年春ですね。

失業率値消費者物価の推移

そうして…日本は失業率5.5%をピークに減少してきて…労働の質を問う電通事件が生まれ、一気に生活改善まで踏み込んで良くなってきました。不良債権処理と構造改革を成し遂げたのは2003年の春です。せっかく回復し始めたのに…元日銀総裁の福井さんの政策誘導ミスと、リーマンショックが重なり…日本は二番底を味わい、この時に、ダメ押し的に…マーチの生産移転が決まりました。でも今は…人手不足です。

 

産業革命から大量生産時代を迎え…今はスマートコミュニティーが浸透し始めています。問題はトランプ氏の年齢です。1946年生まれですから、基本的にインターネット世代ではなく、僕らと価値観が違います。フェースブックなどを利用していますが…基本的にスマートコミュニティーを理解してないと思われます。それに金持ちのドラ息子で、小さい頃は、悪さをして軍の学校に転校させられたと言います。だから…ファブレスやEMS( electronics manufacturing service) を、どの程度、理解しているか…。

トランプ氏は年齢を重ねており既に73歳かな? それに一応は米国で成功組なので馬鹿ではないと思っています。事実…予算に対し拒否権の発動を述べていたのに、トランプ氏は、妥協して…サインしたそうです。

でもゲイリー・コーン氏を解任した辺りに、違和感を覚えています。彼は苦労して…フロアからGSの社長に上り詰めた人だそうです。鉄鋼やアルミの関税は部分的な適用なので…大丈夫だと思っていましたが、一気にスーパー301条の発動です。ただ過去、制裁まで行ったケースがあったのかどうか…。これは交渉するための道具ですからね。しかし市場は…既に貿易戦争を危惧して…株式を売っています。

基本的に、世界大恐慌などが起きた保護主義の時代と…今の時代の性格は異なります。通信手段が格段に違い、リアルタイムで世界中の現象が消化されています。これは非常に大きいのです。

システム変更は非常に長い時間、新制度の順応まで時間が掛かる事を、僕らは「失われた時代」の経験で学びました。未だに「流動性の罠」から、完全に抜け出したと言えないのです。簡単に22750円を割れていますからね。

米国は中間選挙を控え…アメリカ東部ペンシルベニア州で共和党は敗北したのでトランプ氏は焦っているのでしょう。故に実績作りの為に、矢継ぎ早に政策転換を急いでいる様に感じています。まだレパトリ減税の投資も始まっていません。

カタルは基本的に、来週は買い場ではないか…と考えています。ただ楽観はしていません。何故、そう考えているか?

東証空売り比率

ここ2日間の米国の下げは、何れも…引け際2時間の時間帯に掛けて売り崩しています。つまり…作為的な株価操作です。更にもう一つが…東証の空売りデータです。遂に5割を超えました。売り物の内、半分が、株を持ってない「売り」なのですよ。前のピークは2016年6月の47.1%でした。その時は…多少、時間外れていますが、日経平均株価は底になり反発しています。

日経平均株価の週足推移

時間予測は非常に難しいのです。来週は買い場だろうと思っていますが、定かではありません。個別株の三菱UFJの出来高は増えたとは言え、1億株を超えず9187万株でした。神様ではないから…底入れの時期など分かりません。でも少なくとも…ここから一気に、大崩れするとは思っていません。あるとすれば…もう一度、株価が戻った後の話しでしょう。

 

でも追証の人は、無理をせずに投げて…次のチャンスを待つ事です。株式投資は、いつも金持ちだけが…勝てるのです。株式投資は、カタルのような貧乏人が損をする仕組みなのです。

さて本日は、有料会員向けのレポートを、これから書きます。夜遅くか…未明のアップになると思うので…会員の方は、明日にでも読んでください。



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