アーカイブ:2019年8月22日

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日経新聞の18面のスクランブルに株式需給に関するレポートが記載されています。もう一つのレポートは裁定買い残高に対する此方のレポートをお読みください。このレポートの裏付けを取ろうとデータを集めました。このデータ集めの時間はおよそ2時間…苦労してエクセルにデータを落としグラフを作成しました。如何でしょう。どちらを信じるか?

裁定残高と日経平均株価の推移

一応、解説しますね。裁定買い残とは先物を売り、現物を買う残高の金額の推移ですが…先物の決済日のSQで清算をすると、その鞘が確実に儲かります。逆に売り残は聴きなれない言葉ですが、先物を買い、現物株を売り持ちする残高の事をしめすのでしょう。日経平均の先物を利用するのは機関投資家ですが…彼らは少ない資金で大きな成果を上げる為に大規模な仕掛けを入れる時は先物が主導して株価が動きます。

カタルの記憶ではバブル期の1987年に実質的な株価は天井(27000円前後)を付けていたと思いますが、日経平均株価は1989年末が天井(38915円)です。この最後の上げは、先物主導で…指数だけを持ち上げて演出したのです。故に値嵩株だけが上昇する奇妙な相場でした。指数銘柄しか儲からないのです。

基本的に先物相場は、大きな仕掛けに利用されます。その動きを緩和するのが現物株との裁定取引です。先物と現物の株価は3か月ごとに清算されます。だから金利を計算して先物が髙ければ先物を売り現物を買う、逆に先物指数が安ければ、先物を買い現物株を売れば、確実な利益が得られます。この裁定残の話なのです。

奇妙なことに。たぶん…カタルは初体験でしょう。先物価格が現物株価に比べ安い日が多いのでしょう。故に裁定売り残が、裁定の買い残高を上回る現象が続いているのでしょう。この所、逆転現象が生まれているようです。この背景は企業の自社株買い、日銀のETF買い、更に最近は配当利回り投資と言う絶対基準の現物株投資も増えています。

先日、」ある読者からメールで…新明和はどうか?とのメールを頂きました。今期は記念配当で87円のようです。でも前期は45円です。割り引かねばなりません。しかし87円に対し株価は1229円です。利回りは7.07%です。まぁ、記念配銘柄は兎も角、5%ラインの配当利回りを実施する企業は、ゴロゴロしています。これで…株式投資が起らない日本人の知識レベルが疑われます。最近はPBRだけでなく…ROE経営が定着しつつあり、日本株の評価も変わり始めています。

要するに、日経新聞の記者のような一方的な解釈は成り立ちません。市場には様々な意見があり…それぞれが自分の信じる道を歩めばいいのでしょう。でもこの裁定買い残高をみると…日本株は、もう下値を叩けない水準に来ている可能性が、かなり高いのではないか?…とカタルは考えています。

何しろ、日銀のお金は無限なのです。限られた資金を運用するヘッジファンドがいくら戯言を並べ、不安を煽っても物理的に…ないものはそれ以上に売れないのです。でもお金の発行は無限です。

あとはM&Aが日本でも定着して、馬鹿経営者を排除しなくてはなりません。保身に走る経営者は多いのです。日本も本物の経営者を模索する市場になると、更に洗練されるのでしょう。一所懸命に頑張る経営者でないと駄目です。出来るなら法律を新たに作るラッセルする企業が素晴らしいのでしょう。

リクルートは、カタルの好きな会社の一つです。就職情報をトヨタやホンダに販売し個人情報の在り方に一石を投じましたが、これからは情報の価値がドンドン増すのです。

エルテスの週足

ビッグデータ解析をするエルテス(3967)は、上場時には人気になっていましたが…もう直ぐ上場して3年にもなると、「化けの皮」が剥げ、普通の評価に変わります。しかし…1割程度の売り上げの伸びでは…株価は、まだ高いかな? 1000円を割れないと触手が動かない部類かも知れません。でもデータ分析はこれからの会社です。

良いですか…僕らは賢い投資家を目指しています。何故、本日は裁定買い残の話をしているか? 基本的に個別株が上がるには大きく分けて…二つの要因があります。市場リスクと個別株リスクです。市場全体が今のように低体温症だと…どんなに良い株も大きく伸びません。でも市場全体の体温が高いと多少、個別株に難があっても…株価は全体の動向に引っ張られ上昇します。

カタルが述べる弱気相場(逆金融相場、逆業績相場)と、これから始まるであろう強気相場(金融相場、業績相場)では、相場の体温が違います。素人はこの市場リスクの度合いを銘柄選びの考慮に入れません。カタルの感覚では市場全体の動きが6割から7割の影響度を持ち…個別株は3割から4割程度の感覚です。

カタル銘柄で大成功を納めたVテクは強気相場の業績相場のスタート時点で生まれました。杉本さんの積極性と読みは見事に当たり続け、追い風が吹きました。だから株価は10倍にもなったのです。

でも最近仕掛けたJトラストはなどは「行って来い」の相場です。まだ市場全体が逆風で…500円前後の株価を維持できずに、全体市況の相場動向に株価はひきずられました。素質は良いものを持っていますが、その素質が真価を発揮する時間軸が、後ずれしたのでしょう。

この市場リスクを読む作業が難しい。ましてやコロコロ豹変するトランプです。市場関係者が大きなポジションを張るとは思えません。更に常にリスク管理能力を問われるので…先物などでリスクヘッジを掛けるのでしょう。だから先物価格は現物株に比べ、割安になるから裁定のチャンスが生まれ、売り残が積み上がっているのでしょう。

本日掲げた一つのグラフですが…その読み筋を解説している訳です。単にグラフを掲げても、素人はなかなか「市場の整合性」の繋がりを連想できません。でもプロは新聞の記事でも、一つのレポートでも…それを元にして様々な連想を働かせ…関連する資料を集めて、独自分析をして相場に対する理解を深めます。

カタルは紹介した裁定買い残が減っているレポートを読み、2時間もかけ、過去のデータを集め、株価と連動させました。その検証の結果、やはり近々、本格的な相場はスタートする可能性を観ているのです。

「名目時代の確立」に向け…様々な事象が、更に横に繋がるかどうか…。その兆しが市場全体にどんどん広がるのか?。その動きを観察している訳です。当然のことながら、本日も、カタルは買い増しをしています。

カタルは必ず余裕がある限り、積極的に追証のリスクを犯して…挑戦を続けています。有言実行型なのです。その辺に転がっている口先人間とは違います。自分でレポートを書く以上、必ず、カタルは行動をしています。常に実験を繰り返すわけです。でも貧乏人のカタル君は、いつも追証と「背中合わせ」で余裕などないのです。だからこそ真剣に考え、行動しています。

今日は裁定買い残のレポートを読み、原稿を綴っています。日経新聞のスクランブルの紙面は限られていますから、何処かに焦点を絞って書かねばなりませんが…昨日述べたように日経と言うのは「清貧思想」と言うか…なんというか。

この感覚はバブル男のカタルだけのイメージなのでしょうか? そんな事より三菱UFJが、TOBされない理由を考えた方が楽しいですね。トランプ氏はグリーランドを買いたいと言ったそうですが、三菱UFJを買った方が良いんじゃないかな? 

都心の駅前にある支店を複合ビルで開発して効率化させれば…さらに収益は上がります。やはりPBR1倍以下の都市銀行の株価は納得できません。

カタルの寿命が尽きる前に、本格的な名目時代の大相場が見たいものです。それではまた明日。



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