アーカイブ:2020年5月

市場の整合性

昨日の相場は全人代の二つの注目点と言うか…。懸念材料を危惧して、相場は下げたと言います。香港への「国家安全法」の導入です。香港株も下げ…これを受け日経平均株価も反応したと言います。米中対立は、大統領選を間近に控え…加速するでしょう。これは選挙の常套手段です。

此処で面白いのは、インターネットで「全人代」と入れて…検索するとネガティブなニュースばかりが並びます。この他には、GDPの成長率目標を掲げなかったことなど…です。

しかしカタルが昨日、採り上げたスマート・エコノミーへの投資話は150兆円規模なのに…なかなか出て来ません。故に「大規模投資」を検索に加えると、一つだけ上に登場しました。昨日カタルが、リンクしたものです。

この事実は、如何に日本の社会が「ネガティブ思考」に染まっているかを示しています。僕らは知らないうちに、常に洗脳されているのです。

株式市場で重要な事は「主体と客観」の考え方の確立でしょう。自分の考えだけが正しい訳ではなく、市場の方針に自分の考えを修正しなくてはなりません。「主体と客観」つまり市場の流れは、客観的評価です。株価は美人投票で決まりますから、自分が良いと思っても、その他大勢の人が良いと思わないと株価は上がりません。カタルは最近、この主体と客観に付いて考えるようになっています。

自分の考え方が正しい訳ではないのです。カタルは昔、産業再生機構が、競争に負けた企業を公的資金で救う事に、当初は…賛成をしたように記憶しています。今の日本で言えば…新日鉄などは代表事例でしょう。「鉄は国家なり」という名言が存在します。

歴代の経団連会長職をみると…東芝や石川島(IHI)などが浮かびますが…両社とも粉飾決算をした企業です。村論理の崩壊は、明らかなのです。奉加帳方式で支援を求めたエルピーダの行く末は、どう言う顛末を辿ったのでしょう。日本の法律、減価償却費などは、台湾などと比較して使えないものになっていると言う報道を目にした事が、過去にあります。

中国企業が、何故、強いのでしょう。あまりフェアーな競争ではないですね。国家が支援をします。これじゃ…なかなか勝てません。余程、独創的な技術革新でもないと競争に勝てないように思います。

今回のコロナ禍で…本日の日経新聞はLINEのオンライン診療参入などを掲げ…効率化社会に変貌する姿を掲げています。同時に現金にウィルスが付着しているから…と言う概念が潜在的にあり、キャッシュレス化が促進されます。

カタル自身が最近、ペイペイやクイックペイをスマフォに入れて、使い始めたように…時代はドンドン変化を始めています。AIスピーカーを、もう一つ買おうかと思っています。今度、買うと3つ目になります。各部屋に一台です。つまりコロナ禍は、僕らの生活様式を確実に変え始めています。

資本市場では、何が起こっているか? 此方の報道が参考になります。ただこれは有料版かな? 

WSJより

此方のグラフだけを拝借して…少し解説を加えましょうか…。今回のコロナ禍でゾンビ企業、所謂、市場競争に負けて…借金でどうにか生きている様な会社の延命に繋がると言う話です。でも最近、カタルは市場原理を導入して淘汰を加速させるべし…と言う考え方、これを「創造的破壊」と、一般的には言われています。

競争に敗れた企業の従業員を、効率的に再配備するわけです。日本は失われた時代下でも村論理の為に、秩序を重んじてきました。先ほどの弱者救済の為に、奉加帳を回して支援をする半導体のエルピーダのようなケースです。もともとも母体がNECなどの半導体の負け組の寄せ集めです。産業再生機構が…今は名前を変えて産業革新機構かな? シャープやJDIを支援しましたね。ルネサスエレクもそうです。

日本は雇用を守ると言えば…聞こえは良く、「正義の味方」のように聞こえます。でも本当の支援なのか、どうか…。むしろ社会変革に合わせ、人間の資質を変えることが、問われるように思います。読者の中にはパソコンが導入された当初、カタルのようにパソコン教室に通った人も、居られるでしょう。スマートフォンもそうです。充分に…なかなか使いこなせません。戸惑うばかりです。しかしそのように試行錯誤して、自分を鼓舞させないと…自分がドンドン劣化するように感じます。

最近、カタルはお婆ちゃんと同居を始め、彼女の口癖が「年だ…からねぇ~。」と言う「言い訳」です。彼女がボケたのも…自分で努力をして「頑張ろう」とする心を、失ったからではないかと推察しています。脳は使わなくなれば劣化するのは当然です。カタルの筋肉をみても分かります。使わなければ衰退をします。そうして免疫が失われて、コロナでコロリでしょう。やはり、体力も気力も、自分自身の「気持ちの持ち方」ではないかと思います。

カタルは正月の温泉宿で、鏡の前に映る自分を観て、もっと「貪欲になろう」と思いました。そうして「魔法の鏡」と、正月にレポートをしました。今回のコロナ禍で損をされた投資家の人も多いと思います。カタル自身も偉そうに「全快」だとは言えません。まだトータルではマイナスです。でも一発逆転を、常に狙っています。心さえあれば…何とかなると思っています。

創造的破壊が、今回の「コロナ禍」で試されているのです。市場原理は過酷です。さぞかし…飲食業など、大変な試練でしょうが、これも市場競争の一場面です。

やり方によっては、より一層強くなるチャンスかもしれません。資生堂の魚谷さん、中国の販売で、新しい糸口を発見したようです。今回のロコンドのヒカル砲と同じ理屈です。化粧もある意味で技術の伝承でしょう。どうしたら綺麗に見せることが出来るか?そのやり方を取り入れて…両方(学習と販売)で稼げばいいですね。

カタルはレポートを通じて、株式投資のイロハを伝えています。昨日は大切な「利益の質」の話を展開しています。同じ一株利益でも利益の質が違うのです。ラッセル企業の利益は一般企業の利益と質が違います。

新日鉄の利益など…糞です。ハッキリ言ってゾンビ企業のようなものです。まもなくトヨタの利益もそうなります。最近、思うのです。何故、三菱UFJの株価がなかなか上がらないのか? もう直ぐ、米国でファニーメイとフレディマックが民営化し、リーマンショックから完全復活します。此方の報道です。

『米連邦住宅金融局(FHFA)は20日、連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)は再び民営化した後も2400億ドル(約25兆8000億円)の資本金を維持すべきだと述べた。この金額は両社にとって高いハードルとなる。  ファニーメイとフレディマックは合わせて米住宅ローン残高11兆ドルの半分を保証しており、2008~09年の金融危機の際に政府管理下に置かれた。  両社は現在、合計で約2350億ドルの資本を保有している。オバマ前政権が指名したトップがFHFAを指揮していた18年当時、ファニーとフレディが再度民営化された後には損失を吸収するための資本が1800億ドル必要だと推定されていた。  FHFA当局者らは、20日の提案に基づきファニーメイとフレディマックは来年に資本調達を開始できると考えているが、そのタイミングは日程ありきではないとしている。』

分かりますか?この発想の趣旨が…。カタルは邦銀株が異常に安いと思っています。その原因の一つが、自己資本比率規制です。その為に大量の増資をして浮動株式が市場に溢れています。だから自社株買いをすべきなのです。でも仮に…今の「利益の質」の考え方を発展させると…この株価が当たり前なのかもしれません。その結果が分かるのが、リーマンからの完全復活を象徴する「住宅金融の民営化」です。

実は、この考え方は、カタルの「次世代の相場」の布石でもあります。

最近、何故、このタイミングでケネディクスが買われているのか? 同時に…コロナ禍で世界の中央銀行が競って資金を提供しています。この先を考えると、やはり…ひょっとすると、ひょっとします。

たいたい、日本は「財政ファイナンス」を世界に先駆けて実施しているのです。カタルが大金持ちに資金分散を勧めている理由の原点でもあります。でも読者の中には、残念ながら大金持ちは居ません。100億円以上になったら…考える話です。10億や20億の小銭で考える話ではありません。

でもコロナ禍は、必ず、時代を加速させます。ドルと言う基軸通貨は必ず中央銀行が発行するデジタル通貨に変わるでしょう。そうして何れ、時間は掛かりますがルールも統一されます。BIS規制やIASのように…。でもそんなに株価が先読みをするものかどうか…、カタルの「思考の旅」は続きます。

段々、禅問答のように難しくなっていますね。「主体と客観」もそうだし…「市場の整合性」だって…証券マンでもなかなか解釈が進まない分野です。でも分からなくても良いですから、毎日、読みましょう。時間が経過すれば…何れ皆さんの理解も進むと思います。

カタル自身がバブル期ですから、30年以上前に書かれたジョージ・ソロスの本は当時はチンプンカンプンで読むのを途中で止めたのです。しかし最近少し観たら…なるほどなぁ~と思うのです。その本をヒントに「主体と客観」の話を展開しています。

カタル自身、いつも試行錯誤の連続なのです。だから常に買っているのです。ロコンドのように…やはり良く見えるのです。だから金曜日の大引けの1085円だったかな?…も500株ですが買いました。まだ株価波動は下落を続けています。しかしチャート論からすると、何処かで、反転をして…先の高値1299円を抜き一気に2170円だったかな? その高値を抜き去る可能性があります。

例えば、お気づきでしょうか? 今日のレポートでは、先ほど触れた資生堂の魚谷さんは中国のコロナ禍で…スマフォを使った化粧のやり方を実演して、販売を伸ばしていると言う話があります。この話と今回のヒカル砲の話は、同じ次元です。やはり田中君は、かなり有望に思えます。この資生堂とロコンドの関連性が「市場の整合性」の話です。

株価と言うのは、何処かで「見えない糸」で、繋がっているのです。世の中に起る現象と株価は、一見、関連性がないようで、実はあるのです。 「カオス原理」の話に似ています。「NYで蝶が羽ばたくと、東京に台風が襲ってくる」と言う突拍子もない発想です。だから丹念に、市場動向を観察することが大切なのです。これが「市場の整合性」の話です。

今日は少し難しいけれど…証券マンなら、何となく理解が進む分野かも知れません。あなた方の銘柄選びの発想に繋がるでしょう。…と言う訳で、本日は重要なヒントも掲げています。ハッキリ言えば、コロナ禍の進展で、インフレの嵐が来る可能性もあるのです。まさか…ケネディクスがもう反応しているとは思いませんが、株屋は常に突拍子もない事を想像と言うか空想をするのです。それでは…また明日。

昨日の日経夕刊は面白かったですね。ラウンドアップと十字路です。二番底が来ない可能性が書かれていました。読んで置かれると良いのでしょう。



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