理想と現実

カタルの性格は意外に面倒で…「イデオロギー」と言うか…主義主張が生活にも影響しています。人間、誰でもそうでしょうが…「目指す、生き方」があります。出来ることなら豊かな社会で、みんなが「幸せを感じること」が出来る社会が望ましいのでしょうが…現実社会は、ある意味でドライです。

歴史観なく…ロシアのウクライナ侵略を「悪」と決めつけられるかどうか…。近年、生きて来た人間だけの価値観で観れば、ロシアの行動は批判をされます。でも…自らの「生活を犠牲にして」まで…その主義主張に賛同するかどうか? その選択に世界は戸惑います。実際にハンガリーを始め、多くの国は理想を捨てて…現実的な対応をしています。

先ず、自分達が食えなければ…理想は追えませんからね。株式市場で難しいのは「欲望」と「自制」です。ただ…利益を追求するのが正しい行動かどうか? 悩みます。

でも欲望がなくなっても、「モチベーション」が下がりますからね。清貧思想が正しいのかどうか…。国も会社も色んな考え方の人が居ますから、どの主張が正しいのか…難しい問題です。

カタルは「市場原理主義」ですが…あまりに理不尽な仕組みは「毛嫌い」をします。一貫してカタルは「仮想通貨」を「詐欺」と同じで眉唾だと述べています。昔…クラウドワークスと言う会社を手掛けたことが在りますが…その時にこの会社、この仮想通貨関連になったために、株価が上がると思っていても手を引いたことが在ります。現実より理想を選択しました。

日本は今、「村社会論」の総資産経営派閥と市場原理派のROE経営派閥に分かれ…社会の過渡期にあります。最近、企業の自社株買いが増えてきました。この傾向は市場原理派のROEの考え方です。村社会論の総資産経営をカタルは常に批判しています。だって…日本は既に先進国の仲間で…一人当たりのGDPも高いですからね。だから選択して集中すべきなのです。それに少子化です。

一例を掲げましょうか…日本経済新聞には、本誌はじめ…多くの新聞があります。そうして雑誌もあり別会社です。つまり総資産経営です。規模の拡大を狙った営業です。でも中身は一緒なのですよ。日経ビジネスの取材記事を本誌が採用することもシバシバあります。日経産業新聞の記事の方が詳しく取材されています。だから本誌を読むより証券マンは日経産業新聞を読んだ方が詳しく業界の事は分かります。その会社が何に力を入れて、どういう方向性で進んでいるかよく分かりますからね。

この日経新聞のやり方は、日本の官僚制度を真似したのでしょう。多くの大企業は日本の官僚組織と同じ形態を歩んでいます。若者の育て方も同じです。優秀な奴は海外留学をさせて未来の幹部候補です。それも米国と欧州では格が違います。

基本的に官僚組織はアメーバーのように増殖します。代表事例はノーパンしゃぶしゃぶで叩かれた大蔵省の金融庁の分離です。転んでもただでは起きません。流石です。自分達の支配下を常に増やそうとしています。そうして…天下り先を確保していきます。

金融界は「三顧の礼」で…財務省(大蔵省)の幹部を役員に迎え入れます。この基本構造は、昔から変わりありません。地方政府は中央官僚を…と言う具合です。この組織を強くするために拡大路線を歩むのです。カタルはこのような仕組みを「総資産経営」と呼んでいます。利益より「売り上げ」重視です。薄利多売です。その為に系列化します。自動車産業を観ると分かります。トヨタ系列など…グループ会社を優先させます。最近、面白い事例が出てきました。此方です。

でもROE経営はグループを超えた世界競争の中で…良いものを採用します。もう官が主導して…経済を活性化させる「自前主義」は、「古い考え方」だと思っています。最近の事例では半導体の新会社「ラビダス」の設立でしょう。経産省が主導して700億円を使って組織の拡大です。仕方がないから…多くの会社も「奉加帳方式」で参加です。

いったい、いつになったら日本は変われるのでしょう。半導体の世界は、既に1兆円では足りず…3兆、5兆と言った規模の投資が必要です。自前で出来るなんて思わない方がいいですね。研究施設の実験なら分かりますが…たぶん失敗に終わると思います。

このような無駄ばかりが「先行」します。やるなら10兆円単位の予算を組んで…日本だけでなく海外の企業と、共同でやるべき話でしょう。その総資産経営の末路は、今の「東芝」です。

2年遅れのタイミングを逃し…時間だけが掛かる「村社会論」です。みんなの「同意」を得る為に、その根回しに時間が必要です。これをカタルは「成田闘争」と呼んで…揶揄しています。その間の経済情勢の変化で、傘下のキオクシアも赤字会社に転落です。

先ごろ、東芝が、僅か1ドルで売ったWHをカナダの採掘会社が約79億ドルで買ったそうです。高値で買って安値で投げて…損をしてばかりの日本人の価値観です。その東芝は原発部門などがあるから「国策企業」として、自前で再建しようと奉加帳を回して…四苦八苦していますが…なかなか纏まりません。主導しているのは経産省ですよ。日産自動車も同じ発想です。何故、市場原理で物事が動かないのでしょう。

理想と現実、イデオロギーか…。

ビットコインの価格推移

市場原理は、確かに行き過ぎます。ビットコインなどは代表格で…最近では「SPAC」(特別買収目的会社)でしょうかね…枠組みだけ決めて、上場をさせ「資金調達」したケースです。ソフトバンクも活用して…沈没です。あの時にカタルは、これは「やり過ぎだ」と批判をしていました。

ビットコインも「値上がり利益」しか…価値がないマネーゲームです。米国のFTXが破綻して連鎖倒産をしています。でも日本は金融庁が「タガ」を嵌めており、保証されるとか…。でもこんなものを認めるなんて…カタルには理解できません。詐欺の奨励です。

カタルは意外に自身の信条を拘ります。面倒な男です。

読者のなかには、ただ儲かれば…良いという人も居られるでしょうが…株式投資は楽しいものです。ただ儲けだけを狙っている訳ではありません。市場には様々な潮流があります。今の日本は新しい時代の「黎明期」です。価値観が大きく変化しています。

我々…年金生活者の主張は、何れ…消えゆく運命です。続々と…「団塊の世代」は要介護者に変わります。体力は劣り…「社会のお荷物」に転落です。介護はやったものでないと分かりません。理想と現実には、大きな隔たりがあります。

だから我々自身が…考え方を変えないと…相場の流れが理解できないのです。カタルは理想の相場と現実の解釈に苦しんでいます。代表事例は、川崎汽船とレーザーテックです。

ただ目先、「儲かれば良い」という発想の人間も、多く存在します。そうして相場は…やはり現実的に理想より、目先の需給に影響を受けます。この時間軸の読みにも、難しさを感じています。ただ儲かれば良いなら…簡単なんですよ。リスクを減らした株価位置の安いものを買い続ければ…必ず、儲かります。でもそれでは「相場の楽しみ」が激減します。

理想的な投資は…ハラハラドキドキしながら…時に儲け、時に損をして…出来るだけ、タイミングをピッタリ合わせ「楽しみながら」儲かるのが、理想形です。カタルレポートは…株式市場の焦点を解説しているつもりです。別に…銘柄を推奨している訳ではなく…それは皆様の自由です。だから、たくさんの選択肢を掲げています。どれを選択しても自由です。カタルの意見に反対なら、貸借株なら…「空売り」を選択できます。

市場は、様々な考え方が、ぶつかり合って…株価が成り立っています。未来図を予想するものですから…現在の主張が、永遠に続くものではありません。

米国の平均時給の推移

最近の米国株はようやく…「腰が強くなって」きましたね。雇用統計を受け…本来なら株価が大きく下がる可能性がありましたが…頑張った展開です。なにより…最近まで大きく下落が続いていたネット株も、買い物がみられます。この傾向が続いて来たように感じています。つまり…メルカリなどの路線が物色されるという発想ですね。そうして、驚いたのは…日銀様が久しぶりにETFを買ったことです。カタルが日銀総裁なら、38915円を超えるまで ガンガン…買います。

日本企業の多くは確実に変化を遂げています。だから気分はランランランです。三菱UFJが傘下の米地銀MUFGユニオンバンクを売却したのは、ようやく…日本も変わるのでしょう。

みずほ週足推移

みずほもそうですね。「年功序列」から脱却します。みずほの株価は1659円まで下がって来ました。カタルが、あの時に買った株価の安値は「1614円」でした。この押し目は買い場ですからね。ただし時間軸は、多少…間延びします。だから週足を用いました。でも10億円単位の投資が可能です。一例を掲げたまでです。これが時代投資ですね。長年続いた終身雇用や年功序列からの脱却です。つまり効率化経営を優先しています。

ようやく…日銀が異次元緩和をしてから10年がたって、大手銀行が動きまだしました。何故…最近とみに1983年頃からの話をしているか? 5年後の日本株はランランラン…なのです。日本中、至る所で開始です。時代を感じてください。これから会員レポートを書きます。本日は早起きですから…夜半にはあがると思います。でも明日、読んでください。また明日。



amazon.co.jp 全品に拡大 無料配送キャンペーン実施中!詳細はこちらをクリック。

関連記事

  1. 2021.09.04

    不可解な現実
  2. 2021.10.02

    すごろく
  3. 2017.04.01

    格闘中
2024年4月
« 3月    
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  
株式投資関連の本