様々な投資方法

ようやくカタルの出番がやって来るかどうか。上京以来…経済環境に恵まれず、「35年間の悲哀」の人生を歩み…苦労をしてきました。やはり苦しかったのは「仕事を出来ず、絶望感を感じ」…2年ほど出勤をして、それから直ぐに国会図書館に通った日々でしょう。1997年、1998年頃の話です。この「IRNET」は、その頃に誕生しました。基本は転職する為に新しい会社を立ち上げようと藻掻いた産物です。

今では一般化したIR(Investor Relations)の言葉も、当時は浸透しておらず…どの事業会社もIRの担当部署がないのです。最先端を歩んでいると思われるソニーも広報部長に面会をした次第です。日立は社長室長でした。基本的に日本を代表する30社程度を回り…IR活動の重要性を訴えて、新しい商売にしようと思いました。

皆さんの多くは、株式投資の基本概念が分かっていません。日本の企業もそうです。上場すると言う意味も、金融機能の意味も理解してない連中が上に居ます。

何故、ソフトバンクの孫さんが大きくなったのか? 基本は金融機能の活用です。「お金の意味」を理解してないと駄目なのです。日本の多くの企業は「無駄な資金」を抱えています。お金は貯めるものではなく…どう有効活用をするか? その使い方なのでしょう。だから…デンソーが内部留保の活用を述べたレポートを、何度も何度も…皆さんに紹介をしたのです。トヨタグループのなかでも…異色の存在です。

多くの自動車産業の下請けメーカーは、親会社の仕事をメインにしています。だから割安株が多いのです。PERで10倍以下の銘柄は、今でも数多くあるはずです。同じPER10倍でも「独立した売り上げ」路線を築いている企業の株価評価は高い筈です。親会社の意向に左右されなくなります。トヨタが「村社会」構造の会社なのは有名です。「共存共栄」を一歩、他社より進め…かんばん方式を採用して、製造業の鏡のような会社に…祭り挙げられています。

この「かんばん方式」は、ジャストインタイム生産システムとも呼ばれ…必要のない在庫を持たないと言う…効率的な仕組みです。しかし…コロナ禍でこのサプライチェーンの欠点も明らかになっています。何処かの部品工場が火災を起こして、部品調達に支障が生じると…全工程を止める事態になり、膨大な損失を受けます。

共存共栄の為に…下請けイジメが常に発生します。トヨタの下請けは毎年、価格の引き下げを求められているのです。ある意味でデフレ社会の強要のようなものです。その代わり強い組織力になりました。今回は非常に恵まれた社会環境に変化をしました。一気にEV生産に移行する為の開発時間ができました。米国金利高のため、割高なEVよりHVなどの選択への変化です。

中国は儲からないEVを大量に作っており多くの会社は「赤字操業」をしています。長くこの状態は続きません。この過酷な競争を勝ち残るBYDは、世界一のEVメーカーになって来ました。既にテスラを凌駕しているのでしょう。中国の自動車輸出も世界一の水準です。

「水道哲学」と言う松下幸之助が編み出した経営手法がありました。似た構図でしょう。

もともとソフトバンクの孫さんが目指した経営手法も、「お金の力」で市場を切り拓くのです。アリババへの投資などはその成功事例でした。日本ではペイペイの手法です。赤字でも資金が続くなら経営をどんどん拡大させて…ある程度のシェアを握ると…黒字の利益を考えた方向性に転換します。今の中国のEV、太陽電池などもみんな同じ手法です。でも鉄鋼生産に見るように…あるいは地方政府の錬金術の破綻で問題化している「融資平台」などの仕組みは、その弊害です。

常識で考えると分かります。

GDPの成長率が落ちるという事は…8%成長を前提として借り入れを起こしたのに…実際は5%を下回れば…その差額が焦げ付きます。経済成長率が落ちると様々な弊害が、あっちこっち…に発生します。EV投資も赤字経営は長く続きません。だからニデックの永守さんはEアクセルの生産を縮小させて、投資をした生産設備の減損会計に動いたのでしょう。あの人はまともな良識のある経営者です。

しかし…多くの日本人の経営者は撤退をしません。住友化学のエチレンなど…日本の多くの化学メーカーは不採算でも操業を続けています。総資産経営なのです。リストラをせずに…操業を続けます。

でも米国のアマゾンもセールスフォースも、直ぐに「リストラ」を実施しています。たとえ成長分野でも…収益構造を重視して行動をします。ROE経営と総資産経営の違いです。

パイオニアの指名解雇事件が起きた時に、日本の経営者は行動に移すべきでしたが、多くの国民の選択は「成田闘争」と言う、「時間軸の解決」を望みました。みんなで…一緒に貧乏をする道です。これが「失われた時代」の選択です。

日経新聞社を観ると分かりますよ。日経ビジネスなんか…本文の記事より広告の誌面が多いほどです。読者を馬鹿にしています。リストラをしないのです。その為にどんどん分散をしての総資産経営です。しかし今回のNHKの選択、「4K」の登場で、チャンネル数を増やさずに規模拡大をしていません。これは正しいのでしょう。

常識で考えましょう。出生率が落ちて生まれる数の2倍の人がドンドン亡くなります。規模の拡大が続くわけがありません。質を高めるキーエンスの経営が正しい道でしょう。ユニクロは世界基準を元にして…賃上げを実施しました。だから名目経済が「理」に適った選択です。「捨てる覚悟」がないと…ダメなのです。利益率の低い分野を捨てて…利益の高い所に経営資源を投入します。

ルネサスエレクは長年、不採算部門の工場を閉めることが出来なかったと言います。三菱電機、NEC、日立などの寄せ集めで…出資企業の顔色を窺っていたのでしょう。合理的な経営が出来ずに…工場の統廃合が出来なかったのです。その村社会から脱皮をしたので利益率が高まったのでしょう。


ルネサスエレク (6723)の週足推移

此方の記事が分かりやすいのでしょう。この報道は2018年6月です。その時にルネサスエレクを買っていたらどうなったでしょう。500円程度の株価だった筈です。カタルは、このような投資を主眼にしています。5年経過すると…株価の世界も変わります。

投資の仕方は、色んなものがあります。近年は株式の手数料が安くなって…ネット売買が主流になっています。その為に短期投資が株式投資だと錯覚している投資家と言うか…読者も多いですね。その方が、朝三暮四の世界で「分かりやすい」のです。小手川君の成功などもあり…それが株式投資だと思い込んでいるようです。

しかしカタルは、景気循環や財務などの基礎知識がないと成功できないと思っています。小手川君のような天才でも…壁があります。100億円を超えると壁にぶつかります。20億円程度でも同じでしょう。株価の値動きを利用した「鞘取り」などが出来なくなります。ディーリングの世界は、子供の遊びです。でもカタルも嫌いではありませんが…。

カタルは「王道」を歩みたいと思っています。株式投資には割安株投資など…色んな投資方法があります。お金持ちは比較的…論理的に分かりやすい「割安株投資」(利回り採算など)を主眼にするようです。近年は半導体商社などの割安株だった分野も、株価訂正が進んできました。

日本製鉄の橋本さんに期待しましたが…良識的な範囲での経営です。カタルは多くの子会社群の整理を期待したのですが…そこまで手を付けず、第一弾のリストラのイメージです。でもUSスチールの買収が実現するなら…これは「良い狙い」です。米国の製造業の復権は、明らかに数年間は続くのでしょう。

発表された日立建機の決算数字もそうですが、米国の成長の再確認です。「ニデック」(6594)もそうなのです。「半導体」の次のテーマになる可能性があるのが「ロボティクス」です。カタルがたびたび…「ファナック」の話をする理由が、何れ…皆さんも理解が進むのでしょう。

BASEは財務基盤が確りしており、昨日紹介したクックパッドも同じように現金保有の高い会社です。今回のリストラ分を引いた現金は、たぶん…時価総額と同じ程度でしょう。

「クックパッド」(2193)の週足推移

つまり…買収をするなら、無料で クックパッド と言う会社を手にできます。今期の売り上げは四季報で62億円です。大幅な人員カットを実施、先ずは整理を優先させたのでしょう。カタルの計算より…「半値」近い時価評価です。つまり…何れ株価は200円台です。黒字化が実現するなら…株価は300円台に入ります。

BASEとは「狙い」が多少は違いますが、共通的な狙い目もあります。まぁイチイチ銘柄解説をするのが…カタルの役目ではなく、これは大まかなレポートです。でも一番は「成長株投資」でしょう。

今年は米国での金利低下が予定されており、この間隙を縫って…日本でも「新興株の復活」が見られると思っています。だから…先駆するジェイドGを筆頭にして、変化率のBASE、そうしてまだ底入れは確認されていませんが、メルカリの成長力は捨てたものではありません。おそらく…買い場でしょう。続く…ソフトバンクGも出番がやって来るのでしょう。


「ジェイドG」(3558)の 日足推移

ジェイドGのチャートを観ると分かりますが…カタルの計算では、あと2週間ほどで…株価ステージを「大きく変える舞台」が整うと思っています。どんな成長株も利食いをして…「売買主体」が変わる…「手替わり」の作業が必要なのです。しかし…株価ステージが上がると…どんどん株価の上昇率は加速します。

川船が成功事例として…この株価の値動きは分かり易いのです。この株価の値動きが一般的な事例ですよ。株価は、ドンドン…その動きが早くなっていき。人気度が高まると、みんながワイワイ…言い始めます。

「川崎汽船」(9107)の日足推移

「1」と「2」、そうして「3」のように…株価位置が高くなると「休む期間」も短くなっていき…株価上昇角度も、「a」より「b」、「b」より「c」と…だんだん株価の値動きは早くなります。

同じことがこれから「ジェイドG」でも起こります。カタルは、次は売らずに…新高値を更新したら、逆に「買い乗せ」をしようと考えています。だから木曜日続き…金曜日も1970円まで株を買っています。2000円割れは何処でも買い場でしょう。

BASEも一旦は305円で売ったのですが、304円と302円で買い戻しました。逆に株数を増やしました。また10万株以上まで買おうと思っています。この新興株投資の狙いを論理的に説明しようと思ったのですが…もうかなりの時間を割いていますから、本日はこの辺で終わりですね。またの機会にしましょう。



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