宿題

カタルには理解できない事ばかりの市場展開です。例えば…原油安は、そもそも資源を輸入する日本にとってプラスに働くのに…原油安で日本株が大きく売られることが、これまでにも、何度か、ありました。全く理解に苦しみます。原油安により、産油国に頼っていた流動性が欠如するから、グローバルで見ると日本株にも影響するのかも知れません。

もう一つの謎が、円高になると日本株が下がる現象ですね。確かに輸出業はマイナスですが、輸入業の株価は上がる筈です。既に貿易収支だけを観ると、最近は原油価格などが下がり、黒字になっていますが、以前は赤字が続いていたので、むしろ円高は全体で見ればプラスに働くはずです。

為替が円高になると、困るのはトヨタぐらいのものでしょう。ホンダなどは現地生産化が進み、輸出規模は小さいのです。ホンダの国内生産は87万台で国内販売が78万台なので輸出と言っても9万台ほどで…比率は10%ほどですね。日産は87万台の生産に対し国内販売は62万台で28.7%に輸出比率が上がります。問題はトヨタですね。国内販売が175万台なのに、生産は、なんと412万台で、57.5%ほどを輸出しています。輸出規模も大きく237万ですからね。現地生産化が進んだので、最近では貿易収支より、海外からの所得移転を加味する経常収支を重んじるようになっています。 資料は此方…

昔は円高でも対応能力があったのでしょうが、最近はメーカーの「のり代」が小さくなったために、為替の水準がストレートに業績に響いています。日経平均に採用されている銘柄は、輸出依存度が高い企業の割合が多いから、円高=株安と言う…矛盾をカタルは感じたのかな?

最近は、もっと不思議ですね。本日の日経にもありますが、貸借倍率が1.04となり4年ぶりの低水準だと言います。これはアベノミクスへの期待感が、全く消えた現象ですね。デフレ脱却は不可能だと思っているのでしょう。事実、最近の円高で「円高還元セール」との文字が踊り、値下げセールをやっています。ユニクロも販売価格を下げましたね。

でもカタルの感覚では、ようやく…来年は失業率の観点からみて、スムーズな賃上げが実現すると考えています。2012年~2013年の春にかけて上昇したアベノミクスの期待感の理想買い(金融相場)が終わりを迎えているから、貸借倍率が拮抗しているのです。

でも同時に…いよいよ本格的な現実買いの相場(業績相場)が、来年から始まると思っています。長かった流動性に罠から抜け出し、企業も積極的な投資姿勢に変化を示し、日本もいよいよ名目時代に突入すると思っているのはカタルだけなのでしょう。もしこの仮説が正しいなら、間違いなく、ケネディクスは、再び仕手化する要素を秘めていますね。そもそも日本のリートは、依然3割ほどの含み利益を持ち、利回りも4%程度になっている訳で、金利裁定機能が働き、資金移動をしないのが可笑しいのです。

何故、世界中の中央銀行が量的緩和を実施しているのに…物価が上昇しないか? 多くの識者が見逃しているのが、様々な金融規制強化の動きです。そもそも、リーマンは金融デリバティブを駆使して、サブプライムローンなどにより未来の需要を先取りしたのですね。まもなくこの需要ギャップが解消されます。

この2006年~2008年に掛けて、不当に販売された住宅担保証券などの金融商品への制裁金に対し、ゴールドマンサックスは2016年4月11日に米国の司法省と50億ドル支払う事で和解しました。関連記事は此方です。故にドイツ銀行も140億ドルの制裁金が、54億ドルへ減額されるという観測記事は、妥当性があるものです。

そもそも事業損益ではなく、罰金刑ですからね。過去の行動に対しての制裁です。終わったものが表面化すれば、市場ではそれで終わりです。だって効率的市場仮説の初歩的な解釈ですからね。カタルは制裁問題まで表面化しているので、金融規制は峠を越え最終コーナーを回っていると思っています。だから本日の日経新聞報道の…邦銀の劣後債が、大きく買われているにも納得できますね。

最後の難関が、米国の大統領選ですね。史上稀にみる大統領選です。両者とも非常に人気がありません。本当に大統領に相応しいのかどうか…。この背景は妥協の産物で、米国内の不満が表れています。サブプライムローンからの回復は、現実は株価の回復程では、ないという事です。明らかに…米国株は割高にも見えます。ただここに来てSOX指数が大きく上昇している様に…急速にIoT時代が、始まっているようにも感じています。

昨日の日経夕刊には、サムソンの企業業績が報じられていました。サムソンはスマフォの電池問題で多額の損失を受けていますが、それを補うほど半導体で利益が上がったとされています。そうして…この好況を受け今朝の日経では、一気に48層から64層への3D化を進めると報道されています。

東芝との争いがこれから始まりますが、サムソンやTSMCなどは、兆円単位の投資を実行しますからね。日本は全てにおいて…器が小さく、資金力でも劣勢が続きます。最近では…中国です。IoT時代を迎え、半導体需要が大きく増えると予想されるため、中国は貿易赤字にならない為に、主要な産業の国内育成に努めています。

故に半導体投資は、今後5兆円にも及ぶと言います。やはり中国の指導者は優秀ですね。最近ではタイを始め、南沙問題で揺れるフィリピンも中国寄りに傾いています。金を出さずに、口だけ挟む米国とは違いますからね。

10月から始まる後半相場は、半導体関連の一色相場になる確率が、非常に高いのです。VRだけではなく、何と言っても、コネクティッドカーが一般化されます。この需要はすごいですからね。最近の車は、全て電子制御されています。燃料の噴出から空気の割合の調整まで…一気にIoT化が進みます。テスラなどの車を見れば分かりますね。

だから「ルネサス」が、がんばれるかどうか…。正念場を迎えます。カタルは早く、名目時代を確立させ…一気にIoT投資を勧めろ!…と基本論理を述べています。故にキャッシュレス化を、早く構築化しなくてはならないのです。アップルに負けますね。リクルートが…此処でも、浮上してきますね。じつに良い会社です。機関投資家の年金ファンドは、絶対に5%~10%程度保有し、ポートフォリオの核に、据えなくてはなりません。

財政問題は、オリックスの出来に掛かります。関空のコンセッション案件の成否が、日本の未来構造を大きく変えますね。政策官僚は馬鹿ぞろいです。準天頂型衛星の前倒し実現も、まだ決められず、電子カルテの統一基準も、なかなか達成できていません。本当に仕事ができない馬鹿が、上に揃っています。日本の未来は…東京都のゴタゴタを観るだけでも現状の水準が分かるというものです。官僚はみんな歩合給にすればいいのです。仕事をしない奴はゼロです。出来る奴には10億でも20億でも渡せばいいのです。

さて、皆さんは、カタルのゴタクに付き合うのも大変ですね。読むだけで嫌になるかもしれません。カタルの空想は、兎に角、支離滅裂な形であっちこっちに飛びますからね。でも相場を理解するためには、様々な前提の知識が必要になり、どんどん進化しているので、新しい知識も必要になります。でもインターネットは便利で良いですね。知らない言葉など…更にその背景などを調べる気になれば…専門家のように成れます。どんどん知識レベルが上がりますね。

読者の皆さんは、このレポートを読むまで、ホンダとトヨタの輸出比率の違いなどは、きっと知らなかったと思います。つまり同じ自動車でも、為替の感応度が違う筈です。まぁ、日本だけではないから、これだけで判断は出来ませんが…。つまり、このような下積みの知識がバックボーンになり、相場への理解が進みます。

カタルが紹介するまでDXI指数の存在を、知らない人は多い筈です。カタルが半導体への傾斜を深めたのは、7月末の米国企業の決算のコメントで、半導体が足りないという文句が最初ですね。そうして8月の末に、米国株は下げ始めましたが…どうして高値圏を取るのか不思議だったのです。そもそも長いボックス相場を、抜けるほどのインパクトはない筈だと考えていました。だって大統領選を控え、サンダースなどは15ドルの最低賃金を主張していたのです。これを飲むクリントン…ですからね。

トランプに至っては、保護主義を主張する人物です。でも彼の声は、米国人の不満を代表するもので…彼が主張している「隠れトランプ支持者」が、沢山いると言う意味も、よく理解できます。公には世間体があり、文句は言えませんが…陰では、みんなが思ていることを代弁しています。カタルだって、いろんな意見を持っています。でもレポートに書くとなると…これでも、だいぶセーブしているつもりですからね。

さて、もうスペースがありませんね。中途半端ですが…毎日読んでいれば、理解は、必ず…進みますからね。いつしか、カタルが試行錯誤で歩んだ道、時間を短縮する事が出来ます。

さて、今日は宿題を出しましょうか…。此方のチャートは、綺麗な三角フラッグを形成しています。通常、このようなチャートの形になるには、背景に明確な理由があります。その理由は、何でしょう。実は、この株をカタルは金曜日に買っています。その理由を、明日、回答を示しますから、一日考えて下さい。あまりに…幼稚な宿題だったかな?

三角フラッグを形成する株

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