三角フラッグ

WSJにはドイツ銀行の金融デリバティブの残高不安が指摘されています。2015年の報告書では41兆9400億ユーロだと言います。因みに…ドイツのGDPは3兆0320億ユーロなので、14倍弱の金額になります。カタルが述べている「CDS」などの金融デリバティブ商品の数字でしょう。

そもそも金融規制は、このような金融デリバティブに対し、リスクウェートを大きく見積り、自己資本比率の積み増しを求めてきました。CDSなどが大きく発展したのは2000年代に入ってからです。1970年にブラックとショールズは、オプションの評価式を論文で発表しますが、当初は否定されていました。その後、修正され1973年に認められますが、マートンが肉づけをしないと一般化されませんでした。最初は、ほんの一握りの人達の実験に過ぎなかったのです。

一般化されるのは、やはりノーベル経済学賞に取りあげられる辺りからでしょう。1997年の出来事です。この少し前の1994年にLong-Term Capital Management(LTCM)と言うヘッジファンドが設立されました。この学説に係わったショールズやマートンが加わったので「ドリームチーム」とも持て囃され、急成長したのが1997年~1998年ですね。

まさに絶頂期を迎えた、この時期にタイを発端にしたアジア通貨危機からロシアの財政危機により、大きく元本を棄損し清算に追い込まれます。レバレッジは25倍程度だったと言います。

そもそもリーマンショックの経験を活かし、商業銀行に、このような金融デリバティブをさせない為に、設けられたのがBIS規制からバーゼル合意などの動きで、米国ではドット・フランク法が制定されています。

日本はバブルの清算に追われており、リスクを取る金融デリバティブを、殆ど手掛けていませんでした。故に被害はないのです。しかしその代り、不良債権処理や総資産経営の為に非効率な資産を多く抱えている為、欧米の金融機関同様に、自己資本が不足しているので積み増しを余儀なくされていました。この動きは法律が変わらない限り、あと3年掛かります。でも概ね、制裁金を掛けられ、払う段階になったので、終盤を迎えているわけです。

ここで誤解があると悪いので、CDSなどの金融商品は、基本的には保険ですからね。例えば年収500万円の人が、5000万円の死亡保険に入るようなものです。故にGDPの10倍と言っても、リスクを分散し、そのリスクを再分散して、ドンドン細分化しているので、金額が、ねずみ講式に膨らんでいるだけで、一般論として、博打をしているようなものとは違います。

カタルは、過度の金融規制が、経済活動を阻害するほど…厳しいのかな?…と、ずっと考えていたわけです。故に、なかなか世界の中央銀行が量的緩和をしているのに…実体経済が力強い成長をしない訳です。此処に「IoT」などのスマート・コミュニティーの到来と言うルネッサンスや、産業革命のような技術革新が、同時に起っています。故に、人々が戸惑っているのですね。急速に職業も変化します。日本では空洞化と言う現象で、労働形態が変わり、社会が混乱していますね。そうしてプログラマーなどの職業の地位は、ドンドン高くなっています。

この為に、昨年からダリオ時間が流れていたのです。でもイエレン女史は、流石、米国の中央銀行の議長に選ばれるだけあり、その手腕はたいしたものです。市場原理を良く理解しているものと思われます。黒田総裁とは…だいぶ力量が違うようです。

でも…時間の経過が、ようやく日本でも、転機を支持し始めたように感じています。日銀のETFなどの買い入れ効果が発揮され、裁定買い残、信用買い残、逆日歩銘柄に…今度は貸借倍率と、ドンドン需給面で日本株市場は、下値が岩盤状態になっています。

GFIFの株式転向も、その流れの一環です。そうして今年に入り、財務省と日銀、金融庁の政策会合が、やはり効いているものと思われます。ようやく…名目の足音が聞こえ始めてきました。でも世間は、まだ気づいていないようですが…来年になれば、多くのメディアが主張を転換するでしょう。株式市場は、いつも時代に先駆け、6か月程度、先を行くと言われています。

OPEC総会や米国の大統領選の行方が分かるのが11月ですね。早ければ、年末相場から…遅くても来春には、今、潜在的に流れている動きが、一気に表面化すると考えています。もともとカタルは、強気しか…言いませんからね。でもあらゆる条件が揃っています。

最近の半導体市況も、そうですね。何故、スポット価格が、こんなに上昇するのか…。一つはDRAM需要の読み違いがあると言われています。パソコン向けの需要をスマフォ向けに組み替えた為に、不足しているという説や、生産過程の歩留まりが上がってないという技術問題などが、指摘されているようですが…、実際に、第4四半期の大口契約価格は前期比で30%アップの契約だと指摘されています。この価格は、ここ2年間の最高値を更新するそうです。東芝などのフラッシュも10%~15%前期比で高いと言います。

既に損益分岐点を大きく超えており、製品価格の上昇は、儲けを膨らまします。だからサムソンのスマフォ爆発問題も、軽々と償却できるわけです。昨年から今年初めの不調が、一気に様変わりになっています。昨年は半導体業界のM&Aが大きく進みました。1038億ドルだそうで…2014年以前のおよそ5~10倍近い金額です。今年も9月20日までに、既に553億ドルに膨らんでおり、昨年には届かないでしょうが…大きな金額です。ルネサスも米インターシルの買収を発表していました。一気に微細化加工が進んでいます。だからトリケミカル研究所などが、ヘッジファンドに狙われたわけです。

9月11日付の日経新聞に、中国でも半導体投資が、加速すると報じられています。2020年までに過去5年の2倍以上の5兆円規模の投資と報じられています。世界は台湾が354万枚の首位で、韓国がほぼ同格の335万枚で続き、日本は282万枚で、米国は232万枚です。そうして中国が159万枚で、欧州が104万枚の順になっています。(200㎜ウェハ換算)

日本の設備は既に老朽化し…更新需要が見込めます。サムソンは大規模投資を計画していますね。TSCMなどのファンドリーも継続投資を拡大させています。

ここに来て注目されるのは、アップルやグーグルと言った新興企業の動きです。半導体設計の重要性が見直され、研究開発が加速していると言われています。世界ではワトソンを持っているIBMが最先端を走っているとか…。研究開発も重要ですからね。ソフトバンクはARM社の買収で、一気にスマート・コミュニティーへの先端を行くことになります。おそらく…車の自動運転などの背景が存在するのでしょう。ソニーの熊本工場のイメージセンサーの生産は、7万枚から7万3千枚のフル操業になるそうですね。

様々な事象が、IoT時代の幕開けから、半導体相場のITバブル期の再現を支持している様に感じています。そこで、今日はSOX指数チャートを、もう一度、ここで掲げておきますね。

SOX指数の推移

SOX指数の推移

 

さて昨日の宿題の解答です。…と言っても、カタルの独自解釈ですからね。一般的に昨日のような三角フラッグと呼ばれるものは、頂点の先が長い二等辺三角形のような形のペナント型も存在します。どちらかと言えば…そちらの方が、実例は多いかも知れません。昨日のものは、グリーの日足チャートですが、今日は週足も掲載しておきます。

グリーの日足

グリーの日足

このようなチャートは需給バランスの強弱感が対立している様子を示しています。だから、だんだんチャートの振幅が小さくなって行き、動きが煮詰まっている様に見えるのです。売り方と買い方の力が拮抗しているから、このような動きになるのでしょう。

グリーの週足

グリーの週足

 

今日は、週間足も同時に掲載したので…出現する株価位置も重要ですね。株価位置が低い場面で出るケースや、多くは高値圏でこのようなケースが出現します。更に相場が発展していく過程でも出現します。基本的に下値を切り上げ、右肩上がりのケースが強いとされます。三角形の頂点が底辺の中央より、上に位置する右肩上がり。下に位置する右肩下がりは空売りのポイントになります。逆に右肩上がりの煮詰まり状態は、買い乗せのチャンスです。

トリケミカルの日足推移

トリケミカルの日足推移

 

小野薬品の日足推移

小野薬品の日足推移

今回のトリケミカルの日足は、高値圏の右肩上がりのケースと言えるかもしれません。小野薬品は高値圏の下げるパターンかな? まぁ、こじつけのようですが…、良くチャート上の煮詰まり現象は、たびたび出現しますから覚えておくと良いですね。日足や週足、又は月足など…様々な角度から検証されると良いのでしょう。ケネディクスも、ある意味で週足のチャートは、煮詰まり状態を示しています。

ケネディクスの週足推移

ケネディクスの週足推移



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