重なる波

相場状況は、今の空模様の如く…梅雨空と言うか、スッキリしません。カタル自身、あと一歩と思っていますが…政策当局が批判に敗れ、政策が「腰折れ」するのではないか?とも考えます。三菱UFJの資格返上問題は、明らかに日銀のマイナス金利政策への抗議行動です。やはり付利金利の段階的な撤廃が、正しかったように思っています。

つまり方向性は一緒でも…やり方が正しくないから、的を外しているイメージです。QE2も、今回のマイナス金利政策のQE3も…、今の所は、期待通りの成果が、まだ見られません。でも確実に…効いています。その様子をマネーストックの増加率変化でご覧ください。

マネーストックの増減推移

マネーストックの増減推移

先日報道された、リートの含み利益がリーンマンショック以前を上回っていると…現実、更に、このグラフを観れば…明らかにアベノミクスは、稼働しています。景気の中弛み感は、仕方ないとも言えます。何しろ…清貧思想を…永遠と続けてきたのです。故に「流動性の罠」と言う泥沼は、底なし沼のように深いのでしょう。

日本株の空売り推移(日々)

日本株の空売り推移(日々)

でも…昨日の日経新聞の記事は、本当のようですね。カタルは基本的に日経新聞の記事も自分で確かめます。東証のページに飛び、空売り比率を調べてみたら…日経新聞の空売り比率47%は本当のようです。この現象はかなりの実弾買いが入っているのでしょう。CTAなどの業者は、先物を利用して為替や金利などと組み合わせます。先物を叩き…指数が現物株に比べ割安になり、その売られた先物指数を買って、現物株を売る裁定取引が発生しているから、一気に、空売り比率が上昇したのですね。次の9月のSQ値で清算されますが、それ以前に解消可能なら清算が進みます。つまり株高要因が蓄積されています。

日本株の空売り推移(月次)

日本株の空売り推移(月次)

でもレンジの長い月額推移を観ても分かりますが…、日本株はアベノミクス以降…みんなこれまでは、失敗に終わっていたので…空売りをすれば儲かると思っているようです。しかし米国株同様に、異常数値になって来ました。まだ5割は越えていませんが、日銀のETF買い、更に年金基金の買いなど、そうして企業の自社株買いにより、確実に市場の浮動株が消えているようです。この辺りの意味が近々、金融相場に完全移行する布石の読みにも繋がっています。

昔…の話で、恐縮ですが…、日本は株式の持ち合いをして…市場に流動する浮動株は少なくPER値が異常な数字下に…長く置かれていました。PERが、今では信じられないでしょうが…50倍以上は、ザラにありました。大型株でもそうなのです。理屈上、そんな論理は成り立ちませんが…日本村構造の為に起った現象です。

カタルが、盛んに指摘しているROEの推進活動が、一気に広がれば…日本人の馬鹿経営者は、画一化教育の為に、みんなが一斉に自社株買いに走り…効率化経営をするようになります。儲からない利益率の低い取引をやめ…利益率の低い部門は売却するわけです。Vテクが昨年、日本精工の子会社を買収しましたが…このような事例が増えるでしょう。

日本は総資産経営で、パナソニックを観ると分かりますが…「なんでも屋」です。これでは経営効率が落ちます。昔は終身雇用だったので…雇用維持が優先され、仕方なく総資産経営を目指す必要があったのでしょうが…今の時代は、効率化を推進すべきです。

利益率の低い米国企業の買収事例が多くありました。ミツカン酢などは、代表的な事例でしょう。しかしROEが浸透すれば、日本企業も海外企業に門戸を開放すべきでしょう。故に、「シャープの事例」は、注目される訳です。ひょっとすれば…、ひょっとします。

一般的に、世界のヘッジファンドはイエレン時間より…ダリオ時間に傾斜しています。ジージ・ソロスが指摘する「元安シナリオ」は、充分に理解できます。中国では習近平主席が登場して、腐敗活動の徹底化が図られ…江沢民派閥は壊滅状態です。かなりの不満が蓄積しており、成長率の鈍化や株安などの不満が存在しています。だから南沙問題などで、目隠しとして…強権発動しているのでしょう。

一方、不動産バブル状態は、時間闘争に入っていますね。その弊害として、地方銀行では理財商品残高が増えていると言います。ただ、この理財商品は地方債に置き換わるものだと考えれば…現時点では、そんなに懸念は生じてないと思っています。しかしジョージ・ソロス達の演出が、さく裂する可能性もありますね。再び元安方向になっています。何度も揺さぶりをかけ…実際の騒動が起るのを待つわけです。

相場と言うのは…打診買いを繰り返して、実際に、その時期が来ているか…確かめるのです。一所懸命に世の中を観ていれば…大概の方向性は、事前に告知されています。問題はその動きが「さく裂」するかどうか…なのですね。Vテクは、見事に決まりました。昨年から企業業績が良い事は分かっていました。しかし炸裂になるかどうかは…誰にも分かりません。故に…3000円から5000円台の往来相場を、何度か…続けていたのです。何か、似て居る構図が、他でも進行していますが…ここでは、あえて指摘は避けます。

話しが外れそうなので…戻しますね。世界中のヘッジファンドは、今年の成績は思わしくありません。非常に難しいからです。イエレン時間が正しいようにも見えるし…間違っているようにも…見えます。だから米国株も空売りが梃子になり、上昇している訳です。問題は米国の大統領選ですね。とくにカタルは「金融規制」について、どうなるか? 非常に関心があります。クリントン氏は、エリザベス・ウォーレン氏を高く評価していると言います。彼女は、金融規制のタカ派的な存在で…今より強化される可能性があります。カタルは仮説として…金融規制が「スマートコミュニティーへの転換」を妨げている障壁の一つと考えています。こんな仮説が当たるかどうかは分からないのですが…なかなか先進国が、すんなり新しい時代へ移行できないのは…お金があっても、動かないからです。

一気にクラウド環境の整備が進む筈で…、準天頂型衛星の整備など…アジア地域で共同事業として…中国を交え参加させるべきですね。この辺りを一気に加速させるためには、バブル期のような「ウハウハ状態」を作る必要性があります。昨日NHKで「不寛容社会」の特集を組んでいましたが、社会にユトリがないと、どうしても他人批判に走りがちになります。この現象はデフレ社会の為ですね。名目成長率を上げれば…「出る杭は、打たれる」のではなく、スクスク伸びるように変化します。馬鹿をやる社会を創らなくてはなりません。

日本は先進諸国の中で…先にバブルが崩壊し…散々、デフレの「失われた時間」を味わっており…、既に、みんながヘキヘキしていますから転換しやすいのです。米国はリーマンショックから、まだ時間が経過していませんから…どうしてもウォーレン上院議員のような清貧思想が、継続しやすいのです。だからチャンスですね。本当は、中国を巻き込み…アジア地域で、EUのような障壁のない社会を構築出来れば…一番です。ソフトバンクは近々、大型の買収を発表すると思っています。おそらくインドの案件か…米国ヤフーの買収か? 今度、インドを先に抑えた企業が、勝ちですね。インドの成長は、ドンドン加速しています。間もなく、中国の爆発ポイントと同じ時間位置に来ます。「ピジョン」は既に手を打っています。

此処にスマートコミュニティーと、日本のデフレ脱却の波が重なると…日経平均株価10万円が達成できますね。景気循環の話をしています。様々な波が存在し、その波の速さは別々で動いていますが…波動が重なる可能性が存在します。その下準備として、日本株も空売り比率が上昇しているのかも知れません。米国の大統領選の行方が、如何に大切か…分かりますね。相場観と言うのは…様々な条件が揃うかどうかにより、株価波動も変わります。故に仮説は常に流動的で修正が繰り返されます。

読者の皆さんの多くは、みんな画一化教育の為に、村論理の考え方に染まっています。この考え方の根底を変えることが出来るかどうか…自分との戦いでもありますね。最近は芸術家のような…具体的なものではなくフワフワしたニュアンスの表現を多用していますが…皆さんは理解できているかどうか…。なかなかこの領域に達せないと思いますが、分からなくても読むことを続けることです。そうしてカタル批判をして下さい。何処が間違っているか?そのように指摘してメールをくだされば…反論します。カタルも試行錯誤なのです。でもカタルは何時も…事前に相場を語っていますね。可能性の存在があるから…その通りにならないかもしれないですが…なるかもしれないのです。

可能性があるからレポートに登場するのです。SWFの売り説から、今年初め、「大阪チタン」と「ピジョン」が大きく売られましたね。売られると言う事はチャンスなのです。ピジョンの方が上昇の角度が高いから実際に株価は先行して上昇してきました。大阪チタンだって同じ状況でしょう。今はまだ明確に見えないのかも知れません。しかし明らかに下値を固めていますね。この時間のギャップは値動きを埋める可能性があります。つまり大阪チタンが実際に動いたら、一気に走る可能性があります。これも仮説ですよ。

要するに…銘柄など何でも構いません。売買する力量を自分がどう把握していて…それを実行できるかどうか…なのですね。カタルは様々な実験を繰り返していると述べています。いちいち解説していたら大変なので省きますが…それぞれに実験の目的があります。実験を繰り返し…それが第三者の手で検証できれば…投資理論の確立ですね。今回の有料サイトはそんな意味もあります。参加者はそれぞれルールを守り、自分の心と如何に戦うか…実践をして下さい。別に強要はしていません。あくまでも皆さんの自由意志です。それではまた明日。



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  1. 2019.01.13

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